goo blog サービス終了のお知らせ 

熟年の文化徒然雑記帳

徒然なるままに、クラシックや歌舞伎・文楽鑑賞、海外生活と旅、読書、生活随想、経済、経営、政治等々万の随想を書こうと思う。

今日一日歌舞伎座で過ごす

2015年10月02日 | 今日の日記
   観劇のはしごは結構するのだが、同じ劇場では、文楽以外は殆どなかった。
   しかし、今日は、珍しく、朝11時から夜の9時前まで、ずっと、歌舞伎座で過ごした。
   本来なら、顔見世公演の11月の方が、良いのであろうが、今月の歌舞伎座の公演は、非常に充実していて、楽しめるのである。
   2日目なので分からないが、何故か、かなりの空席がある。

   私の一番観たかったのは、「阿古屋」で、豪華な衣装に身を固めた玉三郎が、琴,三味線,胡弓を、優雅に演奏して魅了する素晴らしい舞台なのである。
   何年か前に玉三郎の舞台を観て、感激して、今回期待して鑑賞させて貰ったのだが、素晴らしかった。
   また、秩父庄司重忠を演じた菊之助が、凛々しくて良い。

   「人情噺文七元結」は、菊五郎の独壇場の芝居。
    時蔵の女房お兼が、江戸下町の長屋のおかみを好演していて、実に良い。
    玉三郎が、角海老女将お駒を演じているが、淡々と情感豊かに語り部風に、そして、抑揚を付けずに穏やかに語っている語り口が、雰囲気にしっくりと合っていて、上手いと思った。
   この舞台では、涙を誘い聞かせるのは、娘お久だが、尾上右近は、恐らく、決定版と言っても良い程の出来であろう。
   それに、実に美しい知的な乙女姿である。

   「一條大蔵譚」は、仁左衛門の芝居を観に行くようなもの。
   吉右衛門や勘三郎の素晴らしい大蔵卿を観ているが、仁左衛門の大蔵卿は、また、それらとは違った風格と味があって、もう少し、上方風と言うか、京都のお公家さんに近いような雰囲気があって、面白い。

   「髪結新三」は、二世尾上松緑の追善狂言であるから、正に、松緑のために演じられている芝居である。
   これまでの勘三郎などの新三とは、ニュアンスが全く違うが、恐らく、威勢が良くてパンチが利いた憎めないチンピラヤクザ然とした新三のイメージは、松緑のような人物ではなかったかと思わせる上出来の舞台であった。
   亡くなった三津五郎も素晴らしかったが、左團次の家主長兵衛が、抜群に良い。

   とにかく、今月の歌舞伎座は面白い。
   この日、何時もバッグに入っているソニーRX100が電池切れで、歌舞伎座の写真が撮れなかった。

   歌舞伎座の前の交差点を挟んで、群馬県のサテライトショップと言うか、総合情報センター「ぐんまちゃん家」と称する店があって、群馬県産の商品を売っている。
   丁度、「県産品30%OFF実施中」と言うポスターが貼ってあり、利き酒コーナーもあったので、覗いてみた。
   衝動買いで、日本酒とチーズなどの酒の肴を少し買った。
   群馬県に上等なものがないとは思えないが、数軒隣の岩手県のパノラマショップと比べて、例えば、民芸工芸品だと南部鉄瓶だとか岩手には良いのがあるのだが、ぐんまちゃん家の方には、食指を動かすようなものがなく、もう一寸趣味の良い質の高い高級品を置いても良いのではないかと思う。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 野中郁次郎先生と寺島実郎氏... | トップ | 芸術祭十月大歌舞伎・・・「... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

サービス終了に伴い、10月1日にコメント投稿機能を終了させていただく予定です。
ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

今日の日記」カテゴリの最新記事