goo blog サービス終了のお知らせ 

熟年の文化徒然雑記帳

徒然なるままに、クラシックや歌舞伎・文楽鑑賞、海外生活と旅、読書、生活随想、経済、経営、政治等々万の随想を書こうと思う。

綺麗な鳴き声:ガビチョウ・・・侵略的外来種ワースト100

2015年03月22日 | 花鳥風月・日本の文化風物・日本の旅紀行
   ウグイスは、まだ、鎌倉山からおりて来ず遠鳴きなのだが、朝から、綺麗な小鳥の鳴き声で春眠を覚まされる。
   あまりに近くで鳴き続けているので、静かに裏庭に廻ってみると、境界の外の雑木の梢に、雀よりかなり大きな野鳥が囀っているのが分かった。
   褐色に見えたので、モズだと思ったのだが、一寸スマートである。
   良く分からないので、取りあえず、写真を撮ってから、パソコンで拡大して調べてみようと思って、カメラを取りに行き、和室の窓から近づいて、望遠レンズを向けた。
   

   先日、国立能楽堂の3月号パンフレットの細川博昭氏の「鶯と鳥刺し―日本の中の鳥飼い文化」を読んだら、ウグイスの囀りは、親なり先輩の美麗な囀りを聞いて習得するので、最初から「ホーホケキョ」と鳴けるわけではなく、ヘタな鶯が周りにいると悲劇的だ書いてあった。
   江戸には良い鶯がいなくて、美しく囀っていた京都周辺の鶯を大量に捕獲してきて江戸に放ったと言う。
   文化同様に鶯さえも、上方から下ったと言うところが面白い。

   この話を知っていたので、子供の鶯が「ホーホケキョ」と鳴けなくて、鳴き声の練習をしているのかと、最初は思った。
   勿論、単純な鳴き声だけではなく、連続的にかなり長い間鳴き続けているし、遠くで鳴いている仲間にかけあいながらの伴奏状態なので、おかしいとは思ったが、それ程、綺麗な鳴き声なのである。

   とりあえず、分かったのは、口絵写真のように、特徴は、目の周りが白いこととと、黄色いくちばしである。
   パソコンで、日本野鳥の会の野鳥図鑑などを調べてみたが出ていない。
   やはり、グーグルは便利で、「くちばしの廻りが白い野鳥」と打って叩けば、その鳥の一覧写真が現れて、その中の良く似た写真を開くと、外来種の「ガビチョウ」と出てきた。
   ウイキペディアの「ガビチョウ」を開いて読むと、ほぼ、間違いない。

   ところが、真っ先に目についたのは、「侵略的外来種ワースト100」と言う文字である。
   あのカミツキガメやブルーギルと同様の日本の生態系や人間活動へ悪影響を及ぼす忌むべき生物なのである。

   ウイキペディアの被害の現状をそのまま引用すると、
   ”独特の大きいさえずりが華僑に好まれ、江戸時代頃から愛玩鳥として輸入が始まった。1970年代に大量輸入されたが、日本ではさえずりが騒音として好まれず、遺棄された個体が野生化した。鹿児島を除く九州、宮城県から愛知県にかけての太平洋岸と中央高地、島根県に定着する。穀物など植物の食害と大音量のさえずりが問題視される。”

   かなり大きな音色で美しく囀り、ウグイスやキビタキ、オオルリ、サンコウチョウといった他種の囀りをまねることがあると言うのだが、
   確かに、偶に聞けば美しい声だが、四六時中囀られると、騒音になるかも知れない。
   もう一つ嫌われた理由と言うのは、体色が全体的に茶褐色でかなり地味であり美しくないと言うことらしい。

   一寸、恋をして、すぐに醒めてしまったと言う心境である。
   
   
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 国立演芸場・・・中席:小柳... | トップ | わが庭の歳時記・・・レンギ... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

サービス終了に伴い、10月1日にコメント投稿機能を終了させていただく予定です。
ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

花鳥風月・日本の文化風物・日本の旅紀行」カテゴリの最新記事