熟年の文化徒然雑記帳

徒然なるままに、クラシックや歌舞伎・文楽鑑賞、海外生活と旅、読書、生活随想、経済、経営、政治等々万の随想を書こうと思う。

芸術鑑賞団体を退会しての劇場チケット取得

2017年03月14日 | 生活随想・趣味
   随分ながい間、芸術鑑賞団体の会員になって、歌舞伎など、劇場のチケットを取得して劇場に通って居た。
   しかし、最近、特にメリットがあるわけではなく、止めてしまった。

   例えば、この組織に入会していると、歌舞伎の場合、しかるべき年会費(この場合は、半年ごと)を払って居れば、2か月に1回、すなわち、年6回は、輪番で、1等席か2等席のチケットが、配布される。
   実質的には、2~3割の割引であろうか、非常に安いようで、定期的に案内が来て、何日かの選択肢から日にちと昼夜の選択をして、はがきを返送しておけば、チケットが送られてくるので、レイジーな私には、気楽で便利であったが、席は一切自分で決められない。

   しかし、20年近くも、この組織に参加していて、一等席や二等席と言っても、割り当てられる席は、端の方か後方で、良い席であったためしはなかった。
   要するに、割引でチケットが割り当てられている鑑賞団体には、事前予約にも拘わらず、それなりの席が割り当てられていると言うことであろうか。
   これは、あるエクゼクティブ・クラブの鑑賞団体においてチケットを申し込んだ時にも、1割引きではあったが、よい席ではなかったので、いわば、埋め草で、割り引くが席はそれなりの席を割り当てると言う劇場のポリシーなのであろうと思う。
   これは、オプション予約の歌舞伎座などの三階席A席の予約においても、1割引きではあったが、5列まである席で、大概は最後列の6列目で、良くても、5列か4列であったし、他の公演チケットでも、ほぼ同様であった。
   
   それに、この団体は、メンバーの多くが年寄りでITデバイドの所為なのであろう、インターネット予約制度は取っておらず、定期公演の予約などは、一切はがき予約で、それ以外も、総て、電話予約である。
   特殊な鑑賞団体と言うことで、このようなシステムが取られているのであろうが、ネット予約が一般的である今日、いわば、時代錯誤と言うか、天然記念物のような存在で、早晩、淘汰される存在であろう。

   しからば、どうしているか。
   私の場合には、最近は、日本の古典芸能の鑑賞が多いので、国立劇場の「あぜくら会」に入会していて、チケットの発売日に、インターネットで予約すれば、殆ど用が足せるのである。
   わずかな年会費を払って居れば、一般のチケット販売よりも、1日か2日、早く予約できるプライオリティが与えられており、それに、1割引きで、無料でチケットも郵送されてくる。
   能・狂言、歌舞伎、文楽、落語等々、国立劇場関係の公演は殆どカバーできているし、何よりも良いのは、自分の気に入った公演日で、その時点で自分の好きな席を自由に選んで、チケットを取得できると言うことである。

   もう一つ、歌舞伎座など松竹関係は、歌舞伎会に入って居れば、あぜくら会と同じような特典が与えられるのだが、この場合は、公演日数が多いので、12日の一般販売日でも、十分に、自分の意図した席のチケットを取得できる。
   それ以外では、観世能楽堂や横浜能楽堂のように、HPからチケット予約が可能であるし、劇場にそのようなシステムがなくても、イープラス、ぴあなど、チケット販売サイトがあり、日経などは、インターネットで通知が来るので、それらを利用すれば、殆ど不都合も不自由もない。
   イープラスなど、得チケ情報なども送ってくる。
   それに、この頃では、欧米並みに、ネット販売システムでも、席が自由に選択できるので、非常にオープンで、自分が納得したチケットが取得出来て良い。 
   前述の鑑賞団体のように、チケットが送られてくるまで、何日の公演で、何処の席かも分からず、それが、良くもない席だと言うのなどは、致命的であろう。

   欧米などは、もう、随分前から、劇場のボックスオフィスが、自身のネットでのチケット販売システムを開設しており、私など、MET、スカラ座、ロイヤル・オペラ、それに、ボリショイやマリインスキー劇場など、トップ・オペラ劇場でも、ネット予約で通してきたが、全く問題なく、クレジットカードのトラブルも起っていない。
   随分前に、ベルリンの壁崩壊後、それ程経っていない時期に、チェコのプラハのオペラ劇場のチケットを予約した時にも、一か八かやってみたが、心配は杞憂であった。
   
   ロンドンに居た頃でも、パバロッティやドミンゴのチケットを取るのは、大変であったが、歳の所為でもあろうが、もう、そんな情熱もなくなってしまったが、いずれにしても、良い舞台に接したくて、チケットをあれこれ思いながら、追っかける楽しみも捨てたものではないと思っている。
   
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