熟年の文化徒然雑記帳

徒然なるままに、クラシックや歌舞伎・文楽鑑賞、海外生活と旅、読書、生活随想、経済、経営、政治等々万の随想を書こうと思う。

尾上菊五郎、脊柱管狭窄症と言うのだが

2023年01月28日 | 観劇・文楽・歌舞伎
   メディアが一斉に、「尾上菊五郎、脊柱管狭窄症で療養 「三月大歌舞伎」を休演」と報じた。
   先日、国立劇場公演「遠山桜天保日記」の東山金四郎の舞台を観て鑑賞記をブログしたところなのだが、そう言われれば、颯爽とした筈の白砂のお裁きの時に示す足捌きに優雅さが掛けていてぎこちなかったのを思い出した。菊五郎もご老体であるから仕方がないのであろうと思っていたが、脊柱管狭窄症だとすると、良くあそこまで耐え得たなあと、芸魂に感服する。
   私も同病なので、治療も何もしていなければ、突然襲う痛みの鋭さなどは耐えられないほどきつい筈で、欺し騙し耐えても舞台に立つのは難しいはずだが、まだ、脊柱管狭窄症だと分かっていなかったので、多少軽度だったのであろうか。

   「三月大歌舞伎」で演じる予定だった第二部「身替座禅」の山蔭右京は、尾上松緑が代役を務めるということだが、この山蔭右京は菊五郎の当たり役で、東西切っての絶品の至芸なので、ファンにとっては残念であろう。
   私は、奥方が、吉右衛門と仁左衛門で、菊五郎の山蔭右京を2度観ているのだが、仁左衛門の山蔭右京の舞台などもレビューしているのでお読み頂ければ有り難い。それに、この歌舞伎の「身替座禅」のオリジナルである狂言の「花子(はなご)」を、二人の人間国宝である野村萬の吉田某、山本東次郎の奥方で、一度だけ観たことがあるのだが、芝居っ気を削いだ透徹した芸術的な舞台で、華やいだ歌舞伎の舞台とは好対照で、古典芸能の芸の奥深さを感じた。

   ここでのトピックスは、菊五郎の芸ではなくて、脊柱管狭窄症のことである。
   前にも書いたが、わが脊柱管狭窄症対策が、今でも有効なので、書いてみたい。
   もう、5~6年前になるのだが、急に足腰に痛みが走ったので、心配になって観て貰ったら脊柱管狭窄症だと診断されて、神経が脊柱管で狭窄状態になっているレントゲン写真を見せられた。
   それまで、足腰が痛くなると、「セレコックス」と言う痛み止めの錠剤を飲んでいてすぐに治ったのだが、この時には、一向に効き目がなくなり、薬を強化しても治らず、コルセットを嵌めるなど医者の指示に従ったが、何回病院に通ってもレントゲンを撮ったり検査するばかりで、治療と言えば痛み止めの処方を継続するだけであり、悪化すれば手術をすれば良いと言う。
   この病院は、鎌倉屈指の総合病院なのだが、手術など以ての外なので、この病院に見切りを付けて他の治療法を探すことにした。

   ずっと若い頃に腰痛で悩んだことがあり、この時は、コルセットと体操で治ったので、人体には自動的な治癒力があることを学んだので、その方法がないかと考えたのである。
   新聞には、脊柱管狭窄症に関する雑誌広告が満載だし、インターネットを叩けば冒頭のページからその治療方法の成功記事が表われるなど、派手な脊柱管狭窄症広告のオンパレードだが、私は、完全無視。
   一度、利きそうかも知れないと思って、ピート・エゴスキューの「脅威のエゴスキュー」を買って、エゴスキュー体操を試みたことがある。
   NHKのテレビ体操とを組み合わせて自分なりのメニューで続けた。突発的な痛みや強烈な痛みから解放されて、欺し騙して日常生活には支障がなくなったのだが、しかし、脊柱管狭窄症からは一向に解放されない。

   友人と話していて、強烈な腰痛が、カイロを腰に当てて、サラシでしっかりと巻きつけて、これを続けて治ったと聞いた。
   温暖化療法の本を探していると、坂井学先生の「脊柱管狭窄症」を自分で治す本 に行き着いた。
   痛みのある場所に「カイロ」を貼ろうと言うインストラクションだが、私の場合には、痛む箇所が、あっちこっち移動していて、それを追跡するのは不可能なので、脊柱管狭窄症の痛みの原因は、腰骨に直近の脊柱管の閉塞であるから、その根元を温めれば良いのではないかと考えた。
   直接肌に近づけて貼ると火傷をするので、試行錯誤して、3重にした毛の腹巻きの上から、腰の脊柱管の左右に1枚ずつ縦長に並べて貼り付けた。貼るカイロは、ホカロンでもホッカイロでもアイリスでも何でも良い。
   毎朝、新しいカイロを張り替えて夜風呂に入るときに外すのが日課になって、数ヶ月すると、少しずつ、激しい痛みが消えていって、朝起きたときも、しばらくは痛くて困ったが、それも、少しずつ良くなっていった。
   今でも、完全に、脊柱管狭窄症の症状が消えたかというと、まだ、問題は残っており、朝起きて立ち上がったときの痛みは続くものの、しかし、しばらくすると足腰の痛みは消えて気づかなくなって、日常生活には全く問題がなくなった。
   
    総合病院の対応が最新の近代医学なのかはどうかは分からないが、この脊柱管狭窄症に関する限り、私の経験では、針灸、漢方薬、接骨院や治療師の世界と言うか、庶民によって昔から培われてきた民間療法の方が、はるかに信用できるような気がしている。
    尤も、問題の脊柱管の神経の狭窄は治っていないので、今後どの様な状況になるかも分からないし、その時は最後の手段として手術しなければならないかも知れないが、体力に耐える力があるのかどうか、
    いずれにしても、幸い小康状態が続いていることに感謝しなければならないと思っている。
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1 コメント

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Unknown (ゆみ)
2023-02-22 18:38:33
脊椎外科で手術されると嘘のようによくなるかと。まぁ、先生は選ぶべきですが。
私は頸部の狭窄症ですが、遺伝的に狭いようです。父も母も手術しました。二人とも70越えましたが、今ではピンピンしてます。昔は手術できる先生は限られていましたが、今は何人かいらっしゃるようです。うちは、京都の先生だったのですが、今は芸能人に特別に手術されてるようで、予約もなかなか取れないとかでめんどくさそうです。
私も運動等で今の所治ってますが、そのうち手術は避けられず、今は絶対頭を打つなと言われています。
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