熟年の文化徒然雑記帳

徒然なるままに、クラシックや歌舞伎・文楽鑑賞、海外生活と旅、読書、生活随想、経済、経営、政治等々万の随想を書こうと思う。

国際郵便:カレンダーは印刷物では送れない

2021年12月14日 | 生活随想・趣味
    英国の友人とは、毎年、カレンダーを交換している。
   私は、能や狂言などの国立劇場関係のカレンダーを送っており、先方からはイギリスの田舎のカレンダーを送ってくる。
   さて、今回は、郵便局の窓口で、カレンダーが印刷物かどうかでトラブってしまった。

   イギリスのロイヤルメールだが、印刷物(PRINTED MATTER)の規定については、
   1848年に導入された「ブックポスト」がオリジンのようで、もともとは書籍専用で、中古の本を送付する規定であったが、その後緩和されて、1852年から、手紙が封じられていないこと、そしてパケットが検査を可能にするためにオープン状態であり、実質的に印刷された物質を送ることができるようになった。名称は、「ブックパケット」「ハーフペニーパケット」となり、今日は、「PRINTED MATTER」となっている。
   ロイヤルメールの規定では、確かに、カレンダーは規定の中に入っていない。規定の中で、 広告的な要素や商業など営利目的に関わるものを除外しようとしているので、カレンダーは、宣伝媒体に使用される可能性があるので、除外されているのであろう。
   どうせ、日本郵便の規定などは、文明開花時から見本であったロイヤルメールに右え倣えであるから、調べる必要もないのだが、やはり、精神は同じである。
   ところが、日本の規定では、カレンダーは、
   布地に印刷したもの(クリスマスカード・カレンダー)は許されている。何故、布と紙と違いがあるのか解らない。勿論、広告的な指摘もないので整合性不足だが、これは、経営知識の欠如・稚拙さであろう。

   さて、私の場合だが、毎年、カレンダーを郵便局から、印刷物として送っている。
   以前には、郵便局の係員がカレンダーなら印刷物だと推薦してくれたし、たまに聞かれるのはクリスマスカードが入っていませんかと言うことくらいであった。

   確かに、カレンダーには、企業などの発行分だと、広告宣伝臭が漂い営利目的要素が濃厚となる。
   しかし、私が今回送った卓上カレンダーは、コロナで国立能楽堂へは行けていないので、プロの撮影した花の写真の個人的カレンダーで、全く普通の本や雑誌と同じ無味無臭の印刷物である。
   たった一本の個人的なカレンダー送付を、規則違反だから許せないというのは、御上の日本郵便体質そのものである。
   ほんの数百円の追加出費を問題にしているのではなく、高飛車に規則違反を告げてイチャモンを付ける役所体質の対応が気になったので、多少、窓口でギクシャクしたのである。
   数ヶ月前に、特定局しか受け付けられないということなので、わざわざ、内容証明郵便を出すために地域の本局まで出かけていったのだが、字数が多いとか文章が様式に合っていないだとかと言われて拒絶された嫌な思い出が蘇ってきた。事前に、電話で指導を仰いで処理したつもりだったが、そんな規則については一言も言われなかった。
   
   今回引っかかったのは、「PRINTED MATTER」と書かずに、「CALENDAR」と表書きしたからであろうか。
   しかし、イギリスに着いてしまえばどっちでも良いことで、日本の局が認めるか認めないかの問題だと思うのだが、係員はきつい通達があったのだという。
   どんなカレンダーか執拗に聞き、印刷物なら開いて中身を見るというので、開けてくれと応えた。
   どうせ、料金が少しは高くなるのであろうが、送るために郵便局に持ち込んだのであるから、どっちでも良いから差額は払うので送ってくれと頼んだ。

   もう一つ、引っかかったのは、クリスマスカードで、規定の25gを1gオーバーして26gであったので、グリーティングカード発送は出来ないと言う。全く同じ形態のカードで模様違いなだけで、去年までOKだったのに何故今年はダメなのか、計量ミスだと言おうとしたが、もう、馬鹿らしいので止めた。
   どっちでも送れたら良いので、両方とも、書状定形外航空便として送ることになった。
   わずか500円程度の追加出費で済むことで、嫌な思いをしただけだったのだが、これが、今の郵便局。
   かって、ヤマト運輸の小倉昌男社長が言っていたが、ヤマトの方が郵便局よりもはるかに効率がよいはずで、民営化しても埓が開かず、制度疲労を起して問題の多い郵便局と競わせて改革するために、ヤマトに郵便局と同等のライセンスを与えてはどうであろうか、その方が日本のためになると、たわいもないことを考えてしまった。
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