熟年の文化徒然雑記帳

徒然なるままに、クラシックや歌舞伎・文楽鑑賞、海外生活と旅、読書、生活随想、経済、経営、政治等々万の随想を書こうと思う。

鎌倉便り・・・鎌倉国宝館”特別展「ひな人形―おとめのいのり―」” 

2017年03月11日 | 鎌倉・湘南日記
   午後、大船に行く用事があって、その後、時間があったので、バスに乗って鎌倉駅に向かった。
   普通なら、北鎌倉か明月院前で下りて、北鎌倉の古社寺を巡るのだが、この日は、南の海岸線へ向かって歩こうと思った。
   ところが、鶴岡八幡宮への道の渋滞が激しくて、バスが進まなくなったので、手前で下りて、久しぶりに、鎌倉国宝館に行くことにした。
  特別展「ひな人形ーおとめのいのりー」を開催しており、丁度、桃の節句が終わった直後でもあり、面白いと思ったのである。
   

   この博物館は、八幡宮の鳥居前を、源平池の北側の池畔を回り込んで、少し山側に歩いた、非常に静かな林間にあって、そのしっとりとした閑静さが良い。
   それ程大きな博物館ではないが、鎌倉の社寺など鎌倉ゆかりの仏像や宝物などの常設展と、同じ程の空間のある隣室で、特別展が開催されていて、小一時間、芸術に浸るのには、格好の場所なのである。
   途中、八幡宮の参道の桜、源平池池畔のさざれ石前の梅、が春の風情を漂わせていた。
   
   
   

   ところで、特別展「ひな人形―おとめのいのり―」だが、
   江戸時代の享保年間より大流行した能面のような顔立ちの享保びなや、芥子粒のように小さな芥子びな、ひな人形の古い形式とされる立ちびな、五人ばやしや御所人形、精巧に細工されたミニチュアの調度品などを展示したものである。
   それに、女性の祈りという視点からと言うことで、国宝の当麻曼荼羅縁起絵巻(光明寺蔵)を展示されていて、曼荼羅奉納のシーンであろうか、克明に描かれた絵画が興味深かった。
   もう一つ面白かったのは、展示されている雛飾りの女雛と男雛の位置が、今とは左右逆になっていることで、昭和三年の昭和天皇御大典の際、天皇が西洋にならって向かって左側に立たれたために、その後、今のように飾るようになったのだと言う。
   これは、東京の人形店が主導したようで、京都では、今でも、日本の古来からの伝統を固守してひな人形を飾っていると言うのだが、私など、この方が本来かも知れないと思っている。
   写真撮影禁止なので、HPの写真を借用する。
   

   さて、今年は、我が家の雛飾りは、端午の節句の日の翌日に仕舞った。
   何時もなら、惰性で少しおいておくのだが、今年は、昨年生まれた孫娘のために、「お雛さまを早く片付けないと嫁に行き遅れる」と言う風習に倣ったのである。
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