熟年の文化徒然雑記帳

徒然なるままに、クラシックや歌舞伎・文楽鑑賞、海外生活と旅、読書、生活随想、経済、経営、政治等々万の随想を書こうと思う。

大晦日をホテルで過ごして初参り

2018年01月02日 | 花鳥風月・日本の文化風物・日本の旅紀行
   最近、毎年の新春を、佐原の菩提寺に初参りすることで、一年のスタートとしており、今回は、年末年始の雑踏を避けたくて、成田空港のホテルで大晦日を過ごして、翌元旦の朝、佐原へ向かった。

   何故、成田空港かと言うことだが、孫たちに成田空港の展望所から飛行機を見せたかったのと、孫息子がJRの特急成田エクスプレスに乗りたいと言ったからである。
   と言うよりも、佐原にアプローチするのに一番ホテルを予約出来易くて、良質なホテルのあるのは、成田空港であり、もう一つは、成田エクスプレスを使えば、年末年始のJRの混雑に遭遇せずに、大船が発終着駅なので、往復割引の指定席で行き帰りが出来ることである。

   ホテルについては、当初、booking・comで検索して予約したのだが、年末年始で非常に高くて、直接ホテルのHPを叩いて検索して、自分で決めた。
   不思議なことに、booking・comでもそうだが、必ずしも、早く予約した方が好条件で予約できるとは限らないことである。
   例えば、二人部屋で検索した時には、同じホテルでも、クィーンサイズのダブルルームしかなかったのだが、次に、キングサイズのダブルとなって、土壇場になって、ツインルームが予約可能となったので、結局、何度か予約とキャンセルを繰りかえした。
   実際には、クィーンズサイズべっドのツインルームに宿泊出来て、幸いであった。
  
   夜は、カニやステーキ、握りずしと豪華メニューが勢ぞろいと言う能書きの「年末年始ディナーバイキング」で、次女家族ともども楽しい夜を過ごした。
   その後は、部屋に帰ってゆっくりと寛ぎながら、今年は、NHKのテレビ「紅白歌合戦」を見ることにした。
   随分、この紅白を見続けているのだが、歌は、正に、世につれ人に連れそのもので、全く様変わりだが、音響や映像技術の進歩発展も凄くて、若い歌手たちが多くなって、戸惑いを感じながらも、結構楽しんでいる。 
   私など、どちらかと言えば、静かで大人しい歌が性に合っているのだが、それより、若い歌手たちが歌う歌など、殆ど、歌えないほど変わってしまっており、クラシックの現代音楽を聴き続けた頃に似たショックを感じている。

   いずれにしろ、サンパウロにいた時と、ロンドンにいた時には、現地で「紅白歌合戦」が放映されていたので見ていたが、アムステルダムにいた時には、日本での放送を録画して送って貰って聞いていた。
   家族にとっても、海外では、この「紅白歌合戦」と寅さん映画は、日本との数少ない接点であったのである。

   空港では、飛行機の離陸が見えると言う第1ターミナルに行った。
   寒かったが、孫たちは満足していた。
   第2ターミナルの方だが、何十回も、ここから欧米などに向かって離着陸していた頃が懐かしかったが、展望所からの飛行機を見るのは初めてであった。
   戦後初めて、日航機が、伊丹空港に降り立ったのを見に行った少年の頃の思い出も蘇ってきた。
   
   

   ところで、翌日元旦に、ホテルバスで、成田駅まで出たのだが、結構多くの人が、成田山新勝寺へ初詣に出かけて行った。
   私たちの様に、成田空港ホテルを利用して、初詣に行く人がいたのである。
   流石に、いつもと違って、JR成田駅は人の出入りが激しく華やいでいた。
   
   
   我々は、成田から、銚子行きの成田線に乗り換えて、佐原に向かった。
   佐原から、鹿島神宮行きの列車が出ている。
   既に、出発間際の列車が待機しており、佐原で降りた乗客の大半が、その列車に向かって、ホームを急ぐ。
   この佐原にも、香取神宮と言う人気の高い由緒ある神社があって、初詣の参拝客が多いのだが、大半は、佐原インターチェンジで降りる車客が多いのであろう。
   数年前の元旦の朝に、佐原インターチェンジを降りようとして、延々と繋がる車の列に遮られて大変であったことを思い出す。
   

   佐原に降り立って、少し時間があったので、古い佐原の面影が色濃く残っている川沿いを歩くことにした。
   観光客は殆どいないし、すべての店や商家が休んでいるので、物音ひとつしない気の遠くなるような静けさである。
   江戸時代の雰囲気を残す蕎麦屋の小堀屋本店も戸を閉ざしており、先の大震災で見る影もなく破壊された姿と、その後の改修後の店の佇まいを知っているので、愛しみ育てて来た文化財は、大切にすべきだと思う。
   伊能忠敬旧居も記念館も、当然、休館であったが、全く静かな寝静まったような佐原は初めてなので、文化を感じて清々しい思いであった。

   大晦日は、雨交じりの寒い日であったが、翌日は、天気が良くなって、清々しい綺麗な穏やかな新春を迎えて、素晴らしい元旦であった。
   今年も、良いことがありそうな気がする。
   
   
      
   
   
コメント
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