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女性マーケターから見た日々の出来事

日本にある、ジェンダーギャップの「壁」

2020-06-25 22:34:18 | 徒然

Yahoo!のニュースに取り上げられていた、「セクハラ男性市議の辞職は否決」という記事。
元となったのは、神戸新聞の記事だ。
神戸新聞NEXT:西播 たつの市議がセクハラ?「足のツボを教えただけ」同僚の女性市議「屈辱的だった」

詳細を読んで、「日本の政治は、まだまだこんな感覚なのか!?」と、ガッカリした。
場所はともかく、いい年をした男性が、若い女性の足を「マッサージ」と称して触るというのは、女性側からすれば「気持ち悪く、屈辱的」以外の感覚はないと思う。
相手の男性は、自分の父親世代以上のようなオジサンなのだ。
それを「足のツボを教えただけ」というのには、無理があり過ぎる。

そのコト自体、問題だと思うのだが議会で「辞職を否決」したことの方が、より問題だと思うのだ。
開票の結果としては、(辞職)賛成が7名、反対が9名、白票が4名という、微妙な結果ではあるが、反対(=辞職に反対)した市議が9名もいたことだ。
この9名の市議さんたちは、「マッサージと称して若い女性の足を触る」こと自体、問題無しといっているようなモノだからだ。

「9名の市議さんたちは、触ったオジサン市議に対して、何かしらの共感があるのでは?」と、市民から受け取られても仕方がないだろうし、その思考の元となっているのは「政治に女性が口出しするのは生意気」だと感じているのか?「所詮女性議員は、お飾りなんだから」と、高をくくっているのどちらかのような気がするのだ。

確かに、「女性が政治の世界で活躍する」という、ハードルは決して低いものではない。
東京都知事の小池さんの活躍を、苦々しく思っている男性も少なからずいらっしゃるだろうし、女性であっても「小池さんは、女性であって女性じゃないから」という、見方をされている方もいらっしゃるのでは?と、感じている。
むしろ小池さんの姿を観ていると「女性が男性の社会で生き抜く為には、男性の懐に入り・気に入られることが必要なのでは?」と、感じることも多い。
それくらい「女性」が、政治の世界で活躍するためには、「策を練る」必要があるようにも感じている。

それで果たして良いのだろうか?
「男女雇用機会均等法」が、施行されて30年以上になった。
しかしOECD諸国の中でも、日本のジェンダーギャップは先進諸国の中でも低い。
その理由の一つとして挙げられるのが「女性の管理者や政治家が少ない」からだ。
だからといって闇雲に「女性の管理者や政治家」を増やすことは、得策ではないと感じている人も多いはずだ。
何故なら、今の女性国会議員さんたちを見ていて、疑問を感じる方も少なくないと思っているからだ。
もっとも「日本の国会議員の中で、どれだけ自分の意思を持って発言をしているのか?」と、疑問を感じる国会議員さんは多々いらっしゃっていて、「国会決議の駒の一つとしての、議員さん?!」という方のほうが、男女を問わず多いような気がしている。

それだけではなく、女性自身も「仕事はほどほどで良い」と考えているというデータもある。
特に保守的な思考が強い地域などでは、その「ほどほど思考」が強いと言われている。
そのために「スキルアップよりも、オシャレにグルメ」に興味が引かれ、政治などへの関心は低い、ということになる。

おそらく「ジェンダーギャップ」を埋めるには、男性の意識改革だけではなく、女性の意識改革も必要なのかもしれない。
ただ、たつの市議の「足のツボを教えた」という言い訳と、辞任否決は「オジサン思考の市議会」と言わざる得ないと感じている。





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