日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

動き始めた「温暖化ガス25%削減」

2009-09-24 21:40:22 | ビジネス
お返事をしないままになっている、ブランド好きさんからのコメント。
お返事の内容をイロイロ考えている間に、鳩山さんが国連の場で宣言をしてしまった。
この内容については、今でも産業界からは大きな疑問と反発の声が聞かれている。

その一つが、「日本が25%削減をしても、世界全体から見ればわずか4%程度の削減にしかならない」というモノだ。
ご存知の通り、温暖化ガスの排出量でいけばアメリカと中国が、1、2位を争っている。
そのアメリカと中国が、積極的に削減に取り組まなくては「地球規模での温暖化対策など『絵に描いた餅』になる」と言う指摘だ。

この温暖化対策の基本となっている「京都議定書」に、アメリカはサインをしていないし、当時の中国は「先進国(=経済大国)では無い」という判断をされ、外されている。
その二つの「排出大国」が、積極的ではないのに日本が産業界だけではなく生活者負担増までして、削減に取り組んだところで地球全体では余り影響がない、と言うコトにもなる。

この指摘に対しては、「確かに!」と思っている。
ただ、発想を変えると違うアプローチが見えてくるのでは?という気がするのだ。
それが「日本の持っている省エネ、環境技術」だ。
これまで日本の産業界は、「(海外に)モノを売って、儲ける」という方法を取ってきた。
「現地に法人会社を立ち上げ、そこでモノを作り、売る」と言う方法も、今では当たり前になってきた。
それに、日本の環境技術をプラスする方法では、確かに温暖化ガス排出削減とは結びつかないような気がする。

これからは「システムを丸ごと売る」というコトは、出来ないか?と言う発想なのだ。
言い換えれば「日本の環境・省エネ技術を世界のスタンダードにする」という、発想だ。
例えば、EV自動車を売るのではなく、EV自動車に必要な充電スタンドの方式や高速道路を走る振動で電気を起こすと言う技術などを含めた、トータル的なEV自動車運用システムを、世界に売り込むことで日本の産業界は世界の市場で優位になるのではないだろうか?
もちろん、このような技術には様々な特許が必要となるので、その特許と言う知的財産も産業界にとっては大きなメリットになるのではないだろうか?

アメリカや中国、欧州にシステムを売り出すだけではなく、途上国に対してはそのような技術者育成のためのプログラムを、国と産業界が協力しあって取り組むと言う方法もあるはずだ。

今は、産業界にとって大きな転換期なのだと思う。
そしてその転換期にいち早くシフトした国が、「世界のスタンダード(=様々な事業分野での優位性を企業が持つ事になる)」となっていくのではないだろうか? 
鳩山さんの国連での演説をテレビで見ながら、そんなコトを感じたのだった。


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