日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

市場をデザイン-マーケターの仕事?-

2009-04-29 18:19:09 | アラカルト
最近、思うことがある。
それが「市場をデザインするコトが、マーケターの仕事なのでは?」ということだ。

「市場をデザインする」というと、「マーケティングとデザインは、結びつかないでしょう?」と言われそうだが、プロダクトデザインのような「デザイン」ではない。
どちらかといえば、グラフィックデザインのような「共感性を呼ぶ」という意味での「デザイン」というコトだ。
コトバを替えると「市場のグランドデザインを考える」というコトになるのかも知れない。

何故、突然こんなことを思ったのか?と言うと、「マーケティング」というコトバをイロイロなトコロで聞くのに、そのどれもに一種の違和感を感じるコトが多いからだ。
確かに、「マーケティング」は、ビジネスの基礎となるモノだし、その意識は企業だけではなく、社会起業と呼ばれるような事業団体や行政に携わる人たちにも必要なコトだ。
だが、そのように「マーケティング」を必要とする分野(と言うのだろうか?)が拡がれば、拡がる程「マーケティング」というコトバが、都合の良いコトバになっているのでは?と、感じるようになったのだ。

もちろん、行政に携わる人にも社会起業という形態の事業団体にも、「基礎知識」としての「マーケティング的思考」は必要だ。
その上で「市場=生活者のフィールド」をどれだけ考え、共感性を持てるデザインを提供するのか?
それは、誰にでも心地よさとチョッとした驚き・・・といったモノを考慮した提案であったりするのでは?
だからと言って、大げさな仕掛けをするのではない、とてもシンプルな心地よさ・・・そんな市場を創造する素を創るのが、もしかしたらマーケターなのでは?と、考え込んでしまったのだ。

もう一つは、最近感じることの一つに「押し付けがましさ」がある。
「痒いところに手が届く」というよりも、「痒くなくても掻いてくれる」という「創り手の独り善がり」的な感じを、イロイロなトコロで感じてしまうのである。
これは私独特の感じ方なのかも知れないのだが、受け手となった自分に「ある程度の裁量が無い」ような感じをもつことがあるのだ。

「市場=マーケット」は、企業側・情報発信者側が勝手に作り出すのではない。
やはり受け手」となる、生活者がいなくては市場は創ることが出来ない。
だが、闇雲に作れば混乱を招くだけだろう。
そして複雑になればなるほど、生活者を煙に巻き、作り手側にとって都合の良い市場が出来上がってしまうのでは?
そんな危惧を生活者に与えないための、グランドデザインを創るのが、もしかしたらマーケターの仕事なのでは?
そんなことをこのGWの始まりに、考えている。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。