月1で朝日新聞に掲載されていた、池上彰さんのコラムが先月突然中止になった。
その理由が、Yahoo!などのトピックスで取り上げられるだけではなく、本日発売の週刊誌などにも掲載されている。
一方、掲載を中止した朝日新聞側は、今日の朝刊で「池上彰さんと読者に対して、大変申し訳なかった」という文章とともに、掲載中止を決めたコラムを掲載している。
掲載中止理由については、既に様々なメディアが取り上げていたので、ご存じの方も多いと思う。
今となっては「慰安婦問題」というのは、朝日新聞にとって大きな問題となってしまったようだ。
これまで一部週刊誌や新聞社が相当批判をしてきた「慰安婦問題」については、「広告掲載の拒否」か「馬耳東風」という姿勢を朝日新聞は貫いてきた。
それが池上彰さんのコラム掲載中止による、社会的反響のほうが朝日新聞にとっては「手痛かった」ということのようだ。
次に問題となるのは、池上彰さんのコラムを掲載したコトで朝日新聞は、新聞社として「どう慰安婦問題に対する間違った報道」を訂正・謝罪していくのか?と言う点だろう。
少なくとも、国連人権委員会から勧告を受けた「国家的責任を認め謝罪」に対して、その情報の発端となった新聞としての責任を取る必要があると思う。
違う言い方をするなら、国連の人権委員会に対して先日朝日新聞が掲載した「慰安婦問題について」という内容の文章を提出し、改めて「慰安婦問題と日本政府」ということを伝え、間違いを理解してもらわなくてはならないだろう。
もう一つ気になるのは、池上さんなども指摘している「謝罪」だ。
「謝罪」というのは相手がいてできることだが、この場合の「相手」とは誰だろうか?
日本国民だろうか?それとも国際社会に対してだろうか?
一番の被害者(と言うべきか?)は日本国民だと思うのだが、今更朝日新聞が「日本国民のみなさま」という内容で謝罪をしても、過ぎ去った時間は戻ってこないし、関係悪化した日韓の関係も良くなるとは思えない。
むしろ韓国側にとって「慰安婦問題」というのは、一種の「政治的カード」の様なモノとなってしまった感があり、いくら朝日新聞が韓国側に「謝罪」しても、韓国側にとってはメリットも何もないのではないだろうか。
例えば朝日新聞が「謝罪」したコトで、今問題になっている「ヘイトスピーチ」が無くなると言うのだろうか?
おそらく「ヘイトスピーチ」はなくならないと思うし、逆に韓国側の態度によっては益々酷くなっていく可能性もあると思う。
様々な状況を考えると、朝日新聞が置かれている状況というのはとても厳しい、と言う気がする。
「謝り方」だけではなく、国際社会にメディアの一つとして間違った情報をどう訂正し、間違った内容の検証を伝えていくのか?
前代未聞のことだけに、朝日新聞の社運をかけるくらいの気構えが必要な気がする。
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