日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

この数カ月、一体何をしてきたのだろうか?ー「新型コロナ」対策ー

2020-08-07 20:41:19 | 徒然

毎日新聞のWEBサイトに、「新型コロナ対策」の一つとして9月中にPCR検査を1日7万2000件の能力確保をする、という記事があった。
毎日新聞:PCR検査、9月中に1日7万2000件の能力確保へ 厚労省

この記事を読んだとき、全国で1日あたり7万2000件という数字が少なすぎて、ビックリした。
確かに1日あたり7万2000件という数字は、小さな数字ではないかもしれない。
何故なら、今の検査体制で1日あたりの検査能力数が、5万2524件(全国)だからだ。
それよりも約2万件多くなるのだから、厚労省側は胸を張って「能力確保ができた」と、言いたいのだと思う。

だが、ニューヨーク市を見てみると7月の半ば時点で、1日6万人以上のPCR検査ができる様になっている。
しかも、不安のある人に対しては無症状でも検査ができるような、体制を作っている。
Huffpost:無症状でも検査無料のニューヨーク市、新型コロナ死者数がゼロに。「すべてのニューヨーカーは検査を受けるべき」

Huffpostに掲載されたニューヨーク市の記事は、7月13日。
この時点で、ニューヨーク市は1日あたり6万件のPCR検査を市民が受けられるような体制を整えているのだ。
しかも「無症状であっても、PCR検査を受けるように」という、市からの指示を出している。

「単純な数字比較をすべきではない」とは思うのだが、ニューヨーク市が7月半ばで体制を整えてから2カ月以上たってから、7万2000件という数字を出されても、インパクトも無ければ逆に「この数カ月、一体何をしてきたのか?」という、疑問のほうが強くなる。

そもそも、今だに「PCR検査」の相談窓口が、「帰国者・接触者外来センター」になっている。
既に「市内感染・家族感染」が認められるような状況になっても、この「新型コロナウイルス」の患者が初めて発覚した時の体制を、維持しようとしているようなのだ。
何故、インフルエンザのように「かかりつけ医によるPCR検査」を、実施しないのだろうか?
もしくは「ドライブスルー方式」のような、無症状であっても心配な人が気軽に検査が、受けられるような体制にしないのだろうか?

「不安感の強い人が、何度もPCR検査を受けるようになり、本来検査を受けなくてはいけない人が、受けられなくなる」という危険性があるというのであれば、納得できる。
しかし、今の状況は「症状が出ても、検査が受けられない」という人達が少なからずいて、その人達が新たな感染者を出しているのでは?という、指摘がされるようになっている、という状況なのだ。
「不安感の強い人が、何度もPCR検査を受けるのでは?」という懸念材料があるのなら、初回検査で陰性になりながら2回、3回と無症状で検査を受ける人達に対しては、有料検査とすれば良いだろう。
1回の検査料も5000円位に設定すれば、気軽に検査を受けようという気にはならないはずだ。
生活保護世帯などは検査料を安価に設定しても、無料検査にしないことで随分違うと思う。

これまでの国の「新型コロナ対策」を見てみると、「後手後手」という印象だけではなく諸外国の失敗例・成功例を見ながら体制を整える(あるいは修正する)という動きが見られない。
今のような状態であれば、「新型コロナウイルス」の終息は、年内は難しいのではないだろうか?
「Go Toキャンペーン」を実施したいのであれば、このような検査体制を整えることも重要だろうし、何より現場で働く人たちに対して手厚い保護と優遇措置を整え、生活者が安心して「検査を受け、経済活動ができる」体制を整える自覚と行動力が必要なのではないだろうか?





最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。