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インフルエンサーもラクじゃない

2022-12-05 19:47:09 | マーケティング

Huffpostに「インフルエンサー」についての、記事があった。
Huffpost:インフルエンサーたちの苦悩。華麗な世界の裏で何が起こっているのか? 

「インフルエンサー」という言葉そのものは、SNSの普及と共に一般的になってきた言葉だと思う。
日本では、何故か?俳優さんやタレントさんを「インフルエンサーとして起用しました」という、リリース発表があったりするのだが、基本「インフルエンサー」というのは、InstagramやTikTokなどのSNSのフォロワー数の多い人が、企業が契約をし商品やサービスを拡散できる人を指していることが多い。
俳優さんやタレントさんのように、インフルエンサーとして起用される前から著名な人物、という訳ではない。

そのため「インフルエンサー」になるきっかけというのは、フォロワー数の多さだけではなく起用する企業側が求めている、市場と合致している人、ということになる。
企業のインフルエンサーとなり、その企業の商品をPRしていくということになると、そこに求められるものは何か?と言えば「自分のフォロワーの分析とその思考であり、ライフスタイル」ということになるだろう。
まさに、自分自身で自分のフォロワーという市場を客観的に分析をし、時には起用している企業にプレゼンテーションをする、ということでもある。
表舞台で見るような、華やかさとは別に常に「自分自身」を分析しなくてはならない、というある意味過酷なことを自分に負わせる、ということでもある。
精神的にも、それなりの「強さ」が無くては「企業が満足するインフルエンサー」にはなれない、ということでもあるのだ。

覚えていらっしゃる方も多いと思うのだが、世界的な「コロナ禍」になる前、時折「自分はSNSでフォロワーが沢山いるインフルエンサーだから」と言って、無料宿泊や無料の食事の提供を家族経営のようなホテルやレストランにメールで要求する「自称インフルエンサー」が、話題になることがあった。
「自称インフルエンサー」なので、相手にするようなホテルやレストランは無かったように思う。
おそらく「自称インフルエンサー」の人たちは、企業公認のインフルエンサーの過酷さを知らないのだろう。
「無料でホテルやレストランが使えて、うらやましい~」という程度の羨望と「公認インフルエンサー」に対する妬みのようなものがあったのでは?と、想像することができる。

ただ「人の興味や気は移ろいやすい」。
今現在「企業公認インフルエンサー」であっても、自分のフォロワーが起用している企業の市場と合わなくなれば、契約そのものは終わってしまうだろうし、その前にフォロワーそのものが減っていく可能性もある。
言い換えれば「市場に対する影響力を失う」ということも考えなくてはならない、ということだ。

同じようなことは、「インフルエンサー」と呼ばれる人たちが登場する前からあった。
それは「読者モデル」と呼ばれた人たちだ。
多くの「読者モデル」は、自分のライフステージが変わることで、その世界から引退をしていったはずだ。
ただ「インフルエンサー」の多くは、自分のライフステージとは関係なく、企業やSNSの社会の中から切り捨てられる、という場合があるという気がしている。





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