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「フクシマ事故」の汚染水処理のビジョンが見えない

2013-06-09 21:16:22 | アラカルト

「東京電力福島第一原子力発電所事故」による、放射能汚染水の処理はこれまでトラブル続きだった。
「汚染水が漏れ、海に流出していた」と言う報道は、過去何度聞いただろう。
その度に、福島県沿岸部だけではなく隣接県の漁業関係者は、困り果てていたのではないだろうか?
それは単に「漁に影響する」と言うだけではなく、「被害が拡大し続ける」という意味でも、漁業関係者にとっては、頭の痛い問題だったのではないだろうか。

その「放射能汚染水」が、地下貯水槽から地上貯水槽への移送が完了したようだ。
中日新聞:「第1原発、全汚染水の移送完了 総量2万4千トン」

ダダ漏れ状態が解消されたのは良かったと思うのだが、問題はこの汚染水の処理だと思う。
何故なら、廃炉のため冷却し続ける為にはそれなりの水が必要で、2万4千トンという汚染水が増えるコトがあっても、減る可能性は当面無いと思うからだ。
「汚染水を冷却のために使う」と言うコトは当然だが、汚染水からセシウムなどの放射性物質を取り除く、と言う作業も同時に行い、最終的には海などへ流す必要があるのではないだろうか?
何より、配水管などの劣化で再び漏れるようなコトが起きても、漏れた水が汚染水でなければ、安心だし、作業をする人の安全性も確保されるはずだ。

と考えると、「汚染水の処理」という話が全く聞こえてこないコトに、近隣住民を感じ始めているのではないだろうか?
今回の「フクシマ事故」に関しては、東京電力はもちろん政府の考えも行き当たりばったりで、先がなかなか見えてこない。
事故当初は、前代未聞の大事故だったコトを考えれば、事故対応だけで手一杯というのは判る。
しかし、2年が経過した今、既に次ぎのステップとして「収束ビジョン」のような発表がされても良いのではないだろうか?
民間だけでは無く大学なども「放射能汚染水除去」の為の研究や器具の開発などをしているようだが、何とも「除去へのアクション」が発表されていない為に、せっかくの技術が宝の持ち腐れ状態になっているのでは?と、懸念してしまう。

GW中、安倍さんは「原発のトップセールス」に躍起になっていらっしゃったようだが、もし万が一のコトを考えれば、「フクシマ事故」を教訓とした「対応策とその為の技術」もセットとして、売り込む必要があったのでは?
その為にも、「汚染水処理の作業計画」となるビジョンの発表が必要だと思うのだ。




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