日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

既得権と新規参入

2005-02-19 22:33:45 | アラカルト
ここ一週間以上に渡って賑わしていることがある。
ライブドアVSフジサンケイグループです。
しかし、ここにきて少し様相が変わってきました。

以前、このブログでも書きましたがライブドアが商取引としての株取引は、いたって普通のことでした。
確かに「時間外取引」という変則的な取引は、一般個人投資家ではできないことです。
そういった意味では「情報の不公平感」があります。
でも、そのこと自体は認められた取引でもあるのです。
とすれば、問題とされるのはその制度であって、ライブドアの問題ではないはずです。
金融庁が、「その取引について調査をする」という報道が、全国紙でされています。
言い換えれば、「金融庁は、「時間外取引によって、このような取引がされる」と言うことを想定していなかった」ということなのでしょう。
企業の多くは、様々なリスクを考え想定し、総ての生活者に不利益を与えないようにと言うことが、求められています。社会もそれを要求しています。
企業における「透明性」ということは、そういうことなのです。

そして、なぜか政治家の皆さんもいろいろなことを言い始めました。
どうして、一民間企業の株取引に対して「お金さえあれば」等と言うことを言うのでしょう?
「社会の空気が、読めていない」というのは、こういうことなのでしょうね。
あきれ返ってモノがいえません。
それとも、既得権益のようなものが政治家の皆さんにあるのでしょうか?

フジサンケイグループの不快感と言うのは、昨年のプロ野球の新規参入で不快感を表した球団オーナー達とよく似ています。
まぁ、既得権を失うと言うことは企業存続に関わる問題ですから、当然と言えば当然なのかも知れませんが、株を買われた「ニッポン放送」の社長さんよりも、フジサンケイグループのグループ会社の会長さんとか新聞の社説のほうが、ヒステリックな反応をしているようにも思えるのです。

「生活者にとって良い放送とは?」「良心あるメディアのあり方とは?」ということを、メディアそのものだけではなく私たち生活者も考えることになったのが、今回のライブドアVSフジサンケイグループかも知れません(NHK問題もそうですね。同時期にこのようなことが起きたのは、偶然だけではないかも知れません)。
それだけではなく、日本では「新規参入」ということをするためには様々な障壁が横たわっていて、まったく関係のない人たちまで口を出してくるのだな~と言うことが分かりました。
だからこそ「イノベーション(改革)」ということが、日本の企業にも社会にも必要なのだと思います。

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