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習慣を変えるのは、難しい

2018-03-31 20:57:00 | ライフスタイル

讀賣新聞を読んでいたら、「食習慣を変える」難しさを感じた記事があった。
讀賣新聞:タニタ減塩食道、「塩分多めが習慣」秋田で閉店

タニタ食堂と言えば、「食事で健康になる」と東京の丸の内に1号店を出店して、話題になった。
ご存じの通り、元々はタニタの社員食堂で提供されていたお昼ご飯で、ダイエットができ健康になった、と話題になり、レシピ本が出版され、食堂のオープンとなった。
1号店となった丸の内の食堂が人気となり、秋田を含む10店舗を全国で展開するようになったのだが、今回、秋田店が閉店になるようだ。
この記事で書いてある通り「秋田の人たちに受け入れられなかった理由」が、塩分量をはじめとする「味付け」だとすると、「美味しいと感じる味覚を変える」ということは、どうやらとても難しいようだ。

「おふくろの味」という言葉があるように、育った家庭の味付けというのは、その人の「味覚の基準」なのかもしれない。
「子どもの頃から慣れ親しんだ味」が、基準になるのはおかしな話ではないだろう。
実際「おふくろの味」が、夫婦喧嘩の種になる、というのは昔から言われてきたことだ。
言い換えれば「家庭内における異文化の衝突」要因の一つが、「おふくろの味」ということになるのかもしれない。

冷蔵庫や物流が今のように整備されていない頃は、冬など新鮮な食材がなかなか手に入らない時代であれば、「塩蔵」という方法で、食品を保管せざる得なかっただろう。
その食習慣が今でも続いている、ということなのだと思うのだが、もしタニタ食堂が「和食」ではなく、健康的な食事として注目されている「地中海料理」であれば、このようなコトは無かったかもしれない。
何故なら、「地中海料理」という料理そのものに対するイメージが無いからだ。
味覚そのものの問題ではなく、まったく別ものの料理として、若い世代を中心に受け入れられたかもしれない。

既に自分の中に固定化された味覚や習慣を変えることは、抵抗感が強い。
それを真正面から打ち破ろうとすると、相当強引な手段に訴えるしか方法はない。
場合によっては、拒絶反応から反発が起きてしまうだろう。
であれば、ルートを変えることで、受け入れられるようになる可能性を探るほうが、懸命かもしれない。
これはタニタ食堂のような「味覚」のような場合だけではないと思う。

明日から4月。
色々なところで、新しいことが始まる。
自分の固定観念や習慣にとらわれることなく、柔軟な発想が求められる4月かもしれない。





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