日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

「日本」-今春の新商品のキーワード-

2006-03-30 22:18:36 | ライフスタイル
今週発売された二つの商品に、共通のキーワードがあった。
それが「日本人」ということ。

ひとつは、資生堂の「TUBAKI」というヘアケア商品。
真っ赤で艶のあるなめらかな流線型の印象的なボトルデザイン。
既に発売されている花王の「ASIENCE」を意識したボトルデザインといっていいかも知れない。
ただ「ASIENCE」は、アジアの女性を意識した商品作りとなっているが、「TUBAKI」は日本人に限定している。
それはパンフレットなどにも随所にみられ、「烏の濡れ羽色」といった、今では聞くこともできないような言葉すら使われている。
一昨年あたりから、中島美嘉などがザン切りっぽい黒髪で、ファッションリーダーとして女子高校生などから支持を集めていた。
だが、今回の「TUBAKI」の商品ターゲットはあくまでも「大人の女性」。
艶やかで、しっとりとした落ち着きをテーマとしている。

もうひとつ今週発売になったメグミルクの「恵」というヨーグルトも、日本人をテーマにしている。
「外国生まれのヨーグルトは、欧米人に比べ腸が長い日本人向きの食品だろうか?」という疑問を持って、商品企画をしている。
カゴメの「ラブレ」も同じ発想と言ってもよいだろう。
こちらは、乳製品ではなく漬物などに含まれている植物性乳酸菌を使った商品。
一昔前の日本人の食生活に注目し、その中から商品化したものだ。
メグミルクの「恵」よりも、より日本をキーワードとした商品と言える。

季節ごとに生まれる新商品だが、この春ほど「日本」を意識した商品は少なかったような気がする。
女性のビューティートレンドは「艶やかで落ち着き感のある女性像」へと移り、茶髪似象徴されるような欧米志向は、時代遅れとなるのかも知れない。
そして、生活の基本となる食生活も「日本」と、なっていくのではないだろうか?

「しなやかで艶やかな日本的生活」・・・それが、この春の新商品から見て取れる生活のトレンドと言うことなのか?


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