日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

オリンパスとは違う方向軸のキャノン

2011-12-23 13:27:19 | ビジネス
オリンパス経営陣に対する動きが活発になってきた。
個人的には、本業を真面目にやっていればこんなことにはならなかったのでは?という思いが強い。
デジカメの分野では、なかなか厳しい状況であったとしても他の医療関係の映像技術では、相当に高い技術を持ち、尚且つ市場的にも優位性が高かったからだ。
その意味で、わけのわからない本業とは関係のなさそうな企業買収などを勧めたコンサルティング会社などの責任は、大きいような気がしている。

さて、そんなオリンパスとはライバル企業となるのが富士フィルムとキャノンだろう。
実は先日京都へ出かけた時、意外な場所で「キャノン」の名前を知ることがあった。
その場所とは、「建仁寺」
ご存知の方も多いと思うのだが、国宝「風神雷神図屏風」がある京都で一番古い禅寺である。

オリジナルの「風神雷神図屏風」は、国立美術館(もしかしたら国立博物館かも知れない)に収蔵されており、私たちが見ることはできない。
そのような国宝は実は数多くあり、もともと所有していた神社仏閣で見ることができるのは、多くの場合「レプリカ」だ。
それも「模写」であるため、写真撮影が禁止されている場合がほとんど。
「建仁寺」の場合も、レプリカが公開されているのだが、写真撮影が可能となっている。

その理由は、オリジナルの「風神雷神図屏風」をキャノンがデジタル映像処理をし、そのデジタル映像処理したものをレプリカとして公開しているため。
もちろん、劣化を防ぐためにガラスケースでの公開となっているのだが、その質感など克明に表現することできているように思えた(オリジナルを見たことが無いので、美術や社会科の教科書に掲載されているものとの比較でしかないのだが・・・)。

他にも「雲龍図」など、いくつかの国宝級の美術作品が同じ様にデジタル映像処理をされ、公開されていた。
そのために、観光客が写真撮影を楽しむというコトが、存分にできるようにもなっていたのだった。

おそらく、キャノンだけではなくオリンパスなども、このような「美術作品のデジタル映像処理技術」を持っていると思う。
そしてこのような技術がもっと活用されれば、レプリカとはいえ本物と同じ感覚で「国宝」を身近に見られるチャンスができる。
それは、文化遺産という視点で見ればとても大きいことだと思うし、もともと所有している神社仏閣側にとっても、大きな観光資源(本来は、宗教的意味のあるものであって、観光資源ではない、というのは十二分に承知している)になるはずだ。

もし、オリンパスもこのような分野での事業を発展させるという考えを、経営陣が持っていたのなら・・・と考えると、とても残念な気がする。
そして、キャノンの挑戦に拍手を送りたいと思うのだった。

ただ・・・どうやら京都でのお出かけで、風邪を拾ってしまったようで、体調不良につきクリスマス中は、ブログをお休みさせていただく予定。
代わりに、1枚の写真を↓

建仁寺・潮音庭の名残の紅葉


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