日々是マーケティング

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「希少糖」の人気で考える、地域の活性化

2014-05-19 19:13:36 | ビジネス

今年に入ってから、「希少糖入り○○」という食品やソーダを、目にする様になった。
特にサイダーなどは、人気らしくスーパーやドラッグストアーなどいろいろな場所で見かける。
以前から気にはなっていたのだが、そもそも「希少糖」というモノがわからない。
先日、偶然出掛けたやや高級品を扱うスーパーマーケットで「希少糖飴」という商品をみかけ、買うコトにした。
「希少糖」ということばだけではなく、そのパッケージにも惹かれて買ったのだ。

←私が購入した「希少糖飴」

このパッケージそのものが、とても素朴だったこともあり「一体どんなトコロが作っているのだろう?」ということと、実は、このパッケージに、香川県知事の「希少糖」についてのコメントというか、メッセージのタグが付いていたのだ。
「飴」が欲しかった、と言うよりもこの「香川県知事メッセージ」が欲しくて、買ってしまったのだった。
おそらく、食品や飲料水などの多くには、この様なメッセージタグは付いていないだろうし、何より今「希少糖」が注目される大きな理由は、「糖なのに成人病やがん予防に期待ができる(のでは?)」という点だろう。
ここ数年次々と販売されてきた「トクホ飲料」のように、人工的なイメージではなくあくまでも「自然界に存在する、これまでとは違う糖」ということで、注目されているように感じている。

香川県知事のメッセージというのは、この「希少糖」を発見した香川大学と、地元の銘品「和三盆」をあわせ、地域の産業として発展させていきたい、と言う内容だった。
この香川県知事のメッセージタグを読みながら、考えたことが「地域の活性化」ということだった。
これまでにも、地域活性化を目的として様々なローカル商品が全国で販売される様になってきた。
特に「東日本大震災」以来、東北を応援!と言うこともあって、Yahooが「復興デパート」というサイトを立ち上げ、積極的に被災地支援を兼ねた通販を展開している。
その様な機運とともに、少しずつではあるが日本全国に昔からある産物にも注目が集まる様になってきているのでは?と感じている。

江戸時代の頃は、全国各地に「銘品」と呼ばれるモノづくりがあった。
それは藩が保護をし、藩の外へそれらの技術や農作物の種などを出すコトを禁じる程だった、と高校時代の日本史で習った記憶がある。
そうやって全国各地でその地域にあった特別なモノ・コトが長い間受け継がれ、現在のモノづくりの基となったトコロもあるだろう。
燕市のステンレス加工などは、その良い例かも知れない。

戦後、「均一化」というコトを目指し、全国何処でも「同じモノが作れる」ようになった。
確かに、機械製品であれば「全国何処でも均一かされた同じモノ」を作る必要がある。
しかし、既に機械製品製造が、日本経済の中心では無くなってきている。
むしろ、地域・地域にあった特徴的で他の地域では作られない「オリジナリティーのあるモノづくり」が、求められる様になってきている。
そう考えると、今の社会的雰囲気というのは「地域活性化」のチャンスなのではないだろうか?

「地域を活性化させるお宝」は、外ではなく内にあるのではないだろうか?