日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

IKEAにあって、日本の企業に無いモノ

2012-06-19 17:42:36 | マーケティング
新聞のWEBサイトには、「新商品紹介」というコンテンツが有る。
時々覗いてみるのだが、「素敵だな~」と思うモノも有れば「残念!」という感じのモノもある。
もちろん「残念!」と感じるのは私の主観なので、その点だけはご理解を頂きたい。

そして今日チョット覗いて見た「新商品紹介」で、とても素敵な照明があった。
イケアの「太陽/風力電池式ペンダントランプ」だ。
この紹介したデザインのものだけでは無く、「グランドスティック・ライト」と呼ばれるタイプなどがある。

この商品を見てデザインも素敵なのだが、「どんなトコロで使えるだろう?」と考えると、とてもおもしろい商品の様に思えてきた。
例えば、これからのシーズンキャンプなどに出かけた時、テントやターフに取り付け、太陽電池と風力で充電させ、夜はこのランプの下でビールを飲みながら、天空の星々を眺めて過ごす、と言うコトができるのでは?
照明と言ってもランプなので、夜空に瞬く星を邪魔するコトは無いだろう。
もしかしたら、災害時にも使えるかも知れない。

このランプやライトは、太陽光だけでは無く風力でも充電できる、と言う強みが有る。
天候に左右されること無く、充電ができ照明として使える、と言うのは大きな魅力だと思う。
「グランドスティック・ライト」は、庭や玄関先の誘導ライトとして使うのが目的だと思うのだが、もっと違う使い方もあるかも知れない。
そんな「ワクワク感」と、使い手となる生活者が自由に使い方を想像ができる商品だと思う。
決まり決まった使い方をする必要はないと思うし、その方が市場が大きく拡がる可能性がある。

ただ、このイケアの通販サイトに掲載されているいくつかの商品を見ていて、「何故、日本の企業ではできなかったの?」というある種の残念さを感じたのだった。
もちろんイケアそのものは、インテリアのデザインから製造・販売までを行う北欧の大きな企業なので、日本人デザイナーがいてもおかしくはない。
同じ北欧の世界的企業「マリメッコ」は、日本人デザイナーが何人か在籍していたと言う記憶が有る。

おそらく、この様な商品を日本の企業が見たとき「我が社でも作れる商品」と、思う企業は少なくないと思う。
そのくらいの技術もデザイン力も日本の企業は、持っていると思うからだ。
その「力がありながら、作れない」というコトがとても問題だと思うし、それが今の日本の問題なのような気がしている。