日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

未来を作るパスを

2010-04-19 09:52:00 | アラカルト
今朝FMを聞いていたら、 「パスは未来に出すものだ」という言葉を聞いた。
この言葉を言ったのは、現在、プレミアリーグの「アーセナル」で指揮を執るベンゲル監督。
名古屋グランパスで指揮を執っていた時に、選手たちに言った言葉だそうだ。

サッカーファンの方なら、この言葉の意味は何となくわかると思う。
横パスばかりでは、状況を打開できない。
まして、バックパスではラインが下がってしまい、相手チームにスペースを与え、自らピンチを招きかねない。
横パスやバックパスも時には必要だが、それが中心では得点チャンスも無ければ、攻めることもできない。
むしろピンチの場面を作るだけだ。
だから、気持ちだけでも「未来に繋がるパス」を出しつづけることが大切だというコトだ。

今の日本の経済状況を見ていると、横パスやバックパスばかりが目立つような気がする。
政治にしても、折角「無駄を排除して、未来に繋がる事業に集中的に」と勢い込んでいたはずなのに、どこかで萎んでしまった感がある。
まだまだ、前政権の尻拭い中だとしても、その「未来へのパス」が見えてこないから、多くの生活者が苛立ちはじめているのではないだろうか?

アイスランドの火山噴火で航空会社が大打撃を受け、それに伴い航空関連株が下がったと、ニュースがあったが、これなどは目先の利益ばかりを求めた結果なのではないだろうか?
火山噴火や異常気象などによる経済的打撃の時こそ、投資家として企業を応援するくらいが大切なのではないだろうか?
それが「未来を作るパス」になるのではないだろうか?

企業も安直なリストラで不況を乗り切るのではなく、事業の見直しと特化、足元をシッカリ固めるために何が必要なのか?というコトを考え抜いた上で「未来を作る事業」を積極的に展開する、という考えや気持ちが必要なのではないだろうか?

横パスやバックパスばかりでは、得点には結びつかない。
ロングボールを前線に送るサッカーでは、リスクが大きすぎる。
一人ひとりが「未来を作るパス」を考え、出し合い、組織全体が動く時代なのでは?
そんな気がするのだが・・・。