日々是マーケティング

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吉野家、牛丼再開

2006-09-06 18:39:46 | アラカルト
世間的には、秋篠宮家第3子・男児誕生!!!(めでたい!!!!!!!!)なのだろうが、あえてこの話題を外したい。

Yahooのトピックスに「吉野家牛丼再開」のニュースが、ピックアップされている。
ニュースの配信元は、ロイター。
ロイターが配信するほどのニュースなのか?と、驚くのだが・・・アメリカ牛肉輸出市場とすれば、重要なニュースなのか?という気がしないでもない。

これまで、吉野家は「米国産牛肉」にこだわってきた。
というのも、「吉野家の味は、米国産牛肉でなくては出せない」という理由からだった。
それに対しライバル企業は、米国産牛肉のBSE問題発覚後オーストラリア産牛肉に切り替え、一定の品質を保つ努力をしてきた。
理由は「食の安全を優先し、価格維持」の為だった。
それぞれの理由に、納得できることだと思える。

ただ、これまでの流れからすると吉野家にとっては、やや不利だという気がする。
最大の理由は、「米国産牛肉の安全性」に対する疑問。
「牛肉としての美味しさ」よりも「食の安全」の方へと、生活者の目がいっているようなところがあるからだ。
確かに先月、アメリカ系大型スーパーマーケットが米国産牛肉販売を再開させ、ほぼ完売した。というニュースがあったが、日本のスーパーマーケットは状況を見て・・・と消極的だ。
他にも、ファミリーレストランなども米国産牛肉の商品を扱うことに、二の足を踏んでいるようだ。
アメリカのファーストフードの雄「マクドナルド」は、「オーストラリア産牛肉100%パテ」を「食の安全」としてCMに起用している程だ。
「食を扱う=健康を扱う」という、意識だからだろう。

今回の吉野家の牛丼再開に、喜ぶ牛丼ファン(というか吉野家ファン)もいるだろう。
「味へのこだわり」は、牛丼という食べ物を一般化させた自負もあったように思う。
とすれば、吉野家が「美味しさ」と「食の安全」を両立させるということが、生活者に対するより強い信頼を得る為には「生産者の顔を見せる」ということなのでは、ないだろうか?
既にモスバーガーなどは、生産者の顔を見せ、ファーストフードであってもレストランの美味しさというものを、打ち出している。
吉野家の「牛丼の美味しさ+食の安全」という新しい、生活者への提案が積極的にされることを期待している。