日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

本格的「ユビキタス社会」の始まりか?

2006-07-18 22:35:12 | トレンド
産経新聞のWEBサイトに携帯ビジネス市場39%増 株取引やチケット予約も好調 という記事があった。
携帯電話を持っていても、緊急連絡用程度にしか使わない私などは、とてもとても「使いこなしている」という状態ではない。
当然なのだが、「着うた」等も利用したことがない。
ただ、街中を歩いていると「着うた」を利用した、着信音をいたるところで聞くことが出来る。
実際は、株取引や通信販売などに利用している人たちが、増えているようだ。

携帯電話は「日進月歩」で、その利用範囲がドンドン広がっている。
携帯音楽視聴機器、インターネットバンキング、ショッピングモールなどのほか、IDや少額のお財布機能さえ付属している。
今や「電話」という名前の、まったく別物と考えてもいいだろう。
それを使いこなしている人たちが、ごく当たり前に一杯いる。
こういう社会を「ユビキタス社会」というのだろう。

「ユビキタス」という「いつでも・どこでも」必要な、または欲しい情報を手に入れることが出来る、というのは数年前までは「夢の社会」だった。
それが現実社会となりつつある。
「利便性」と「多機能」を追求が、コレだけ短時間で可能にしたのだろう。

反面、「利便性」や「多機能」についていけない人もいる。
そのような人のために「単機能」携帯=高齢者向け携帯として、販売もしているのだが果たして「単機能携帯」=「高齢者向け携帯」というアプローチでいいのだろうか?
むしろ、視聴覚障害などのある人たちを含めた、「優しい携帯」という位置付けなのではないだろうか?

「多機能」化=高付加価値だと考えられやすい。
だが使う人にとって「使い易い」ことが、高付加価値なのかも知れない。
「ユビキタス社会」は、便利な社会科も知れないが、人によっては「不便な社会」かもしれないのだ。
その視点を忘れた商品開発って、企業にとってプラスなのだろうか?