恩師のご著書「講演集」より
講演集、 一
「人の悪口はいっさい止める」
原因を作れば必ず結果が現れて来ます。
結果があれば必ず原因があるということです。
原因なしに現れる結果は何ものもありません。
結果があれば必ず原因がある筈です。
お釈迦様は、因縁因果の法則を説かれました。
原因・結果は二つの言葉ですけど、
これは一つのものだったのです。
切っても切れない一つのものです。
一つだから絶対に離れることができない。
もし間違った原因を作れば必ず間違った結果を生みます。
苦しみの原因を作れば、
苦しみの結果はこれはもうちゃんとくっついているのです。
だから避けることはできない。
その代わり、有難いのは、喜びの原因を作れば、
同じように喜びの結果がちゃんとついていることです。
これがはっきりと理解できないと、
私達は平気で誤りを犯します。
人の悪口を言えば、必ず自分が人から悪口を言われます。
これはもう付きものです。
自分が悪口をいう原因を作れば、
きっと悪口という結果が帰って来る。
「内緒ですよ、人に言ったらあきませんよ」とヒソヒソと言えば余計に早い。
だから悪口は言わないことです。
人の悪口を言わない日々を過ごしますと、日常の心がとても楽になります。
私も今迄過去の話の中で、よく誤まった宗教家の話し、
間違っているお医者さん、
或いはお坊さんとか神主さんの間違った例をとりあげて話しましたが、
やはりこれは悪口になります。
だから今後はこういう話はいっさいすまいと思っております。
そして人の悪いことはいっさい思うまい、言うまいと決めました。
そうしますと、今迄に体験しない程、心が楽で安らかです。
どうか皆さんも、人に悪いところがあっても言わないことを生活の中に
実践してください。
あっても言わないことです。
常に心に関するお話をさせていただきながら、
自分が率先して人の悪口を言っていましたら、お話になりません。
人が話したことを私がしゃべっても、やはりこれば私が言った話になります。
世の悪いことはいやという程、日々の生活の中で見てもきましたし、
人からも聞かせてもらいました。
これも学びの一つの方法になるのでしょうが、そういうお話よりは、
自分を正すことのほうが大事ですね。