浄心庵・長尾弘先生「垂訓」

八正道と作善止悪

「垂訓」

2024-03-19 03:59:51 | 浄心庵 長尾弘先生垂訓

  恩師のご著書「真理を求める愚か者の独り言」より


          第五章 心の曇りをとるための反省

         反省とは自分を離れてものを見る訓練

先の続き・・・

なぜ、ここまで行く必要があるかと言いますと、
たとえばあまり情けが深すぎて相手に感情移入しすぎても、
かえってその同情が仇となり、冷静な状況判断を誤り、
相手の人ともろともに滝壺の中へ、
などということになりかねないこともあるからです。
何しろこの世は厳しく危険な修行場ですから、
ちょっと油断したすきに波にさらわれかねません。

相手の言うに言われぬ悲しみや苦労を聞いてあげ、
受け止めてあげるやさしさは必要ですが、
どうにも簡単には脱することのできない
深い業因縁の渦中に相手の方がいる場合などは、
自分までいっしょにその中に入ってしまってはなりません。
だいたいに神様がおやりになることを
自分がしてあげるなどと思いあがり、
下手に手を差し延べる日には、
とんでもないことになりかねません。
相手が一日も早くそこから脱して幸せになるのを心から祈り、
できることはさせていただくしかありません。


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