ぐらのにっき

主に趣味のことを好き勝手に書き綴っています。「指輪物語」とトールキンの著作に関してはネタバレの配慮を一切していません。

ビルボと私

2007年02月19日 | 指輪物語&トールキン
今日はキャラ語りです。前回の予告どおりビルボについて。
ビルボとの出会いは、原作の誕生日パーティー直前のあたりです。そう、「ホビット」よりも先に「指輪」を読んでいたので、「ホビット」のビルボは知らなかったんですね。序章のあらすじは読んだものの。
「指輪」本編しか読んでいない頃のビルボのイメージは、「かわいいおじいちゃん」という感じでしたね。最初の方はそうでもないんですが、裂け谷で再会した時にかなりボケて来ていたのが、ちょっと悲しくもかわくて。
そんなビルボの、エルロンドの会議での「私に指輪を持って行けというんですね」というあたりには感動しましたが・・・
最後の方、再び裂け谷で再会した時は、つらぬき丸とミスリルの鎖帷子を与えたのを忘れてもう一度フロドに与えたり・・・とますますボケてしまったのが悲しかったですね。でも、切なくもどこかかわいいというか・・・
灰色港に向かうところでも、馬の上で眠っていたりして、微笑ましくも物悲しく・・・私のビルボのイメージってなんだかそんな感じですね。
そのまま、確か「ホビット」は読まないで映画FotRを見たんだったかな。イアン・ホルムのビルボは、見事にイメージそのままで感動したものでした。
裂け谷でフロドと再会する直前、ベンチから足をブラブラさせながら書き物をしている姿がとっても好きです。
そして、映画を見た後に「ホビット」を読んだのでした、確か。
ここでビルボに対する見方がかなり変わりましたね~。
冒頭から、ガンダルフやドワーフたちに振り回される、一人で真っ当な(?)ビルボがおかしくて(笑)「苦労人だな~」と思いながら読んでました。
冒険に実は心惹かれながらも、常に「家に帰りたい」と思う弱気なビルボは、とても共感できるキャラクターでしたね。
そして、トーリンたちがはなれ山に立てこもったあたりからの、戦いを避けたい、仲間たちを助けたいというビルボの行動には感動しましたね~。エルフの王やバルドがビルボを賛嘆するのが嬉しくて。このあたりから、「指輪」本編にも出てきた、小さなホビットに大きい人たちが敬意を示す、というコンセプトが出て来たのですね。
ガンダルフのビルボへの優しさはもちろんですが。
最後のトーリンとの別れも泣けましたねえ。
なんだか「ホビット」の感想になってしまいましたけど(汗)そんなこんなで「ホビット」を読んでから「指輪」を読んだら・・・ビルボが取り出した古ぼけた緑のマントが、「ホビット」の旅立ちの時にドワーフからもらったものだということに気づいて、感動したものでした。
ビルボの「楽しいなあ! またドワーフたちと行くんだ」という台詞にも感慨が・・・。やっぱ「ホビット」読んでから読んだ方がいいですね~。
「ホビット」を読んでからだと、ビルボが鷲たちを見たのは五軍の戦いが最後だった、というのもそのとおりになっているなあ、なんてことにも感心したりしました。
そして、「ホビット」の最後の、ビルボがとてつもなく長い人生を幸せに生きた、と言う言葉が、ああいう終わり方になるのか・・・と、ハズレてはいないけれど、なんだか切ない気持ちになったものです。
その後、「ビルボの別れの歌」をみかけて読んで・・・。灰色港は悲しいイメージだったけれど、ビルボにとっては新しい旅立ちだったんだ、と、切なくも暖かいような不思議な気持ちになりました。
この歌は、BBCラジオドラマの物悲しい曲よりも、ドナルド・スワンのThe Road Goes Ever onに入っている曲の方が、希望を感じさせる明るさがいいなあと思います。明るさがむしろ泣けるというか・・・
どうも余計な話が入ってしまいましたが(汗)ビルボというと、どうも個人のキャラクターというよりも、どこか「ホビット」でも「指輪」でも、物語自体を象徴しているような気もしてしまうんですよね、私の印象では・・・
そんなこんなで最後に映画RotKを見たんですが、ビルボ老けすぎだ! FotR裂け谷くらいの老け方で良かったのに・・・イアン・ホルムの演技はとても良かったので非情に残念です。
馬車の中でフロドにもたれて眠ってしまうところ大好きです・・・
そして、灰色港で海を見て喜んでいるところも、「新しい冒険に行けるというものだ」といいながらよたよたと歩いて行くところも。
しかし、「ホビット」を後から読んだせいかもしれませんが、どうも「ホビット」のビルボと「指輪」のビルボがあまりつながらないような気もするのですよね。
うーん、どうも私にとってビルボは、フロドといい勝負で掴みきれていないキャラクターなのかも・・・(汗)主人公だからかなあ???

次回のキャラ語りはゴクリ(ゴラム)の予定です。
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