弁護士任官どどいつ集

弁護士から裁判官になった竹内浩史のどどいつ集

あちら立てれば こちらが立たず 両方立てれば 身が持たず

2007年11月13日 08時40分58秒 | 未分類
最近読んで面白かった、鎌倉の「縁切寺」東慶寺の元住職・井上禅定著「東慶寺と駆込女」(有隣新書)から、そのまま都々逸になっていた箇所を引用させていただきます。
さすが高僧。現代の裁判官の苦労をよくお分かりいただいていて、感激です。
(同書111頁から抜粋)
「女の幸福を優先」
 現在の夫婦の離婚裁判でも、夫婦のいずれが悪い(有責)かの判断は非常に難しいと思います。実際にはあちら立てればこちらが立たず、こちら立てればあちらが立たず、両方立てれば身が持たず。裁判官の身が立たなくなる。ところが、この東慶寺の場合は、あちら(夫)は立てなくたっていいんです。こちら(妻)だけ立てればいいんですから。
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