弁護士任官どどいつ集

弁護士から裁判官になった竹内浩史のどどいつ集

「一将校」改メ「一長官」成りて 依願退官 続々と

2024年07月25日 12時30分41秒 | 新ことわざ
今日の毎日新聞ニュースサイト記事から。
「残業代なし、まるでブラック企業?
  疲弊する裁判官 なり手も減少」
https://mainichi.jp/articles/20240724/k00/00m/040/059000c

山本健一元裁判官も私と同じ弁護士任官者で、昨春まで津地裁民事部で私の右陪席を務めて下さっていた。
名古屋地家裁豊橋支部に転勤して、一年で依願退官のやむなきに至ったのは、返す返すも残念でならない。

最高裁事務総局は、最近相次ぐ裁判官の依願退官について、責任を痛感すべきだろう。
それどころか、政治家であれば引責辞任するであろう立場の「裁判をしない裁判官」の総帥である事務総長(正確には裁判官の身分を離れて事務官になっているので「裁判をしない裁判官ですらない事務官」)が、最近では次のように例外なく、東京高裁長官、最高裁長官へと出世して行くのだから、司法行政も「かなり絶望的」である。
①戸倉三郎 最高裁事務総長→東京高裁長官→最高裁判事→最高裁長官
②今崎幸彦 最高裁事務総長→東京高裁長官→最高裁判事→最高裁長官へ
③中村 槇 最高裁事務総長→東京高裁長官→最高裁判事へ
④堀田眞哉 最高裁事務総長→東京高裁長官へ
(写真)最高裁人事局長にも責任はあろう。
現任の徳岡人事局長の前任者も堀田事務総長である。

彼のように黙って依願退官するのではなく、本当の理由を当局にも世間にも堂々と述べて、問題提起するのは、とても良いことだと思う。
近い将来、私が退官する時にも記者会見を開いて、本当の理由を述べ、責任の所在を明らかにしたい。
それも弁護士任官者としての最後の役目だと思う。