弁護士任官どどいつ集

弁護士から裁判官になった竹内浩史のどどいつ集

前言撤回 強行指名 駆け込み訴え 不明恥ず

2020年11月03日 12時37分17秒 | 裁判
アメリカ連邦最高裁のギンズバーグ判事の後任指名は、大統領選には間に合わないと見ていたのだが、裏切られた。
オバマ大統領が任期最終年に最高裁判事を指名した時には、大統領選後にすべきだとの理由で、上院の審議を共和党に阻止された前例があるからだ。
しかし、今回は前言を覆し、なりふり構わなかった。一党派のみの賛成による最高裁判事の指名は、近年例がないという。
どうも民主派は、敵を甘く見ていたようだ。
(朝日より抜粋)
米連邦議会上院(定数100)は26日、トランプ大統領が連邦最高裁判事に指名した保守派のエイミー・バレット高裁判事(48)の就任を、賛成52、反対48の賛成多数で承認した。大統領選・議員選を約1週間後に控えた異例の駆け込み承認で、その是非は選挙でも主要な争点となる。採決で53議席を占める与党・共和党は1人を除いて賛成し、野党・民主党は47人全員(無所属2人を含む)が反対。米メディアによると、最高裁判事が超党派の賛同を得られずに承認されたのは1869年以来だ。
トランプ政権になってから、最高裁判事の就任は3人目。また、これで9人の最高裁判事のうち、保守派が6人と圧倒的多数になった。バレット氏が指名されたのは、リベラル派の代表格だったギンズバーグ判事が9月18日に死去し、空席ができたためだ。近年、後継判事の指名から就任までは2カ月以上かかることが多いが、今回は選挙を直後に控えていたにもかかわらず、約1カ月という異例のスピード承認だった。
2016年2月に保守派の最高裁判事が死去した際、当時のオバマ大統領は後継を指名したが、共和党は「選挙を控えている」と承認に向けた審理を拒否した経緯がある。それだけに、民主党側はバレット氏の承認を「偽善だ」と主張。反撃するため、選挙で民主党がホワイトハウスと議会を抑えた場合に取りざたされるのが、最高裁判事の定員を増やすことだ。
(写真)ソトマイヨール・プライヤー両判事の著書。
残るリベラル派は、ケーガン判事を加えた3名だけとなった。
3分の1のリベラル派が当面どう闘うのか、注目したい。