きまぐれ発言

日々変化する世の中をみて、私はこう思う。

シェールガス革命で日米の黄金時代

2013-08-17 06:50:53 | Weblog
シェールガス革命で日米の黄金時代      (2013-08.17)

再生可能エネルギーの代表格と言われた、太陽光発電が世界を制するとまで言われ、ドイツの“Qセルズ社”が日本を抜き去り世界のチャンピョンに成り台頭してきたが、この2年間で中国が雨あられの設備投資を断行し、今や世界の太陽電池市場に於いて63%の圧倒的シェアを持つに至った。ところが今年3月、世界首位のサンテック(中国)が経営破たんし、中国の太陽電池メーカーは殆ど大赤字であることが浮き彫りになった。

加えて、最大市場の欧州に於いては、中國メーカーの安売りが大問題視され通商摩擦が激化し、中国の太陽電池各社は一気に苦境に陥ってきた。ここでまたもや中国お得意の公共投資による救済がアナウンスされた。

何と中国政府が2015年末までに太陽光発電の導入量を従来計画より1400万キロワット上方修正し3500万キロワットにするというのだ。政府主導で内需拡大を後押しし、新エネルギー産業の立て直しを狙うとみられるが、はてさて、如何な物か。

太陽電池と言う世界は市場で言えばせいぜい5兆円程度であり、石油400兆円、石炭200兆円、と言う既存の化石燃料市場に取って、太陽電池市場はけし粒の様な存在でしかないのである。

こうした状況の中で、米国発のシェールガス革命の波が世界を覆い始めたのである。エネルギーのKwh当たりのコストは、石油10円、太陽光25円~30円、其れに対しシェーツガスは6円程度である。しかも、埋蔵量は、アメリカだけでも150年以上は有ると言う量で、CO2ガスも、石炭に比べ40%減、石油とは10~15%減であるから、「安くて使い勝手の良いシェールガスにはとても太刀打ちできない事が判明した。」と言う事である。

エネルギーの殆どを石炭に頼っていた中国は公害問題に苦しんでおり、其の為に太陽電池に全力投球の姿勢を示したのも無理のない事だが、米国発のシェールガスラッシュには到底太刀打ち出来ない。

先ごろアジア銀行は中国のGDP成長率(2013年)を8.2%から7.7%に下げ、2014年に付いても、7.5%にさげる見通しを明らかにした。日本は当初予想の1.2%から1.8%に上昇、アベノミックス効果と、シェールガス革命の要因で円安効果が見込まれた物と思われる。

インドの成長率も6.0%から5.8%にダウン、ブラジルも経済減速、ロシアも天然ガスが伸びず低迷している。此れから、数年間世界経済を引っ張る国は米国をはじめとする、其れに付随して貢献をきたす日本ではないでしょうか。

答えはこの2~3年で明確に出て来ると思われるから楽しみである。
(えびなたろう)