きまぐれ発言

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自民党の先祖返りか

2013-01-25 12:20:03 | Weblog
自民党の先祖返りか         (2013-01-25)

安倍総理が提唱する日本経済再生を後押しする形で、国民は公平な税制、低所得者への優遇、無駄を省いた効率の良い税の使い方を期待していたが、此のところ自民・公明が与党復帰に浮かれて、復帰後初めてとなる税制改正案をまとめた。

消費税の増税は民主党時代に野田総理が政治生命を賭けて、法案の成立を行い、その時の約束は無駄を削り、納税者間の負担を公平にする事が謳われ、国民はやっとそれを納得して法案通過を認めたのである。

今や、自民・公明は其の事を忘れ(最も、その時から、増税法案の通過は民主党時代にやらせる思惑であったが)年末に行われた選挙で、自公政権が大勝利を納めて帰り咲き、安倍政権はその勢いに乗ってスタートした。

スタート時点では、与党勢力で、3分の2の議員数を上回り、消費税増税の法案も、民主党時代に通し、元首相の経験者と言う実績を生かし、遣りたい放題の体制でのスタートであった。そして国民は3年間の野党時代の反省の上に立って、民主党が出来なかった、国の政治改革を、実現してくれる事を期待しての拍手喝采であった。

所が、スタート後の状況では、野党時代の反省どころか、此処へ来て一段と旧自民党時代の体制に戻すことに専念し、今回の税制についても、昔の既得権益が体制に戻りつつあるように見える。

所得の最高税率の引き上げや、対称拡大は決まったが、一方で孫や子の教育資金を贈与する際の1500万円まで非課税にする制度は、資産のある家庭でしか恩恵を受けられず、富裕層の増税とは逆向する形だ。選挙や利益団体を意識した点でも、党主導の決定過程を見ても、古き自民党時代復活の印象がぬぐえません。

安倍氏の、バイタリティーとその若さに国の政治制度の改革を期待していたが、これでは全くの「祖先帰り」と言われても仕方のない状況だ。
安倍氏が本当に国の改革を実行する意欲が有るならば、橋下哲氏や、石原慎太郎氏、みんなの党の江田憲司と組んで、政治の主体を地方に移管する事を行わないと、国民は付いて行かないと思います。夏の参議院選挙を意識しているのなら、見せかけの改革だけをチラつかせているだけではダメです。

自民党と言う政党は既に過去の政党です、素晴らしい人材も居ますが、近代的な国の在り方に脱皮するには、今の体質では、無駄な時間の浪費しかありません。
(えびなたろう)