きまぐれ発言

日々変化する世の中をみて、私はこう思う。

日本は原子力ムラの人との戦い

2011-07-28 11:51:35 | Weblog
日本は原子力ムラの人との戦い      (2011.07.28)

日本には、国策として原子力の平和利用を掲げて、電力エネルギーの確保に原子力を使うことを、推進してきた。

原子力の解明には、現代の科学の進歩で、膨大なエネルギーを取り出す技術が開発され、それを使って、爆弾ではなく、電力を創る事に平和利用と言う大義名分がある事には全く同感で大賛成であるが、膨大なエネルギーを制御する技術力が伴わなかったので、今までに何回ともなく事故や放射能による人命事故も起こしている。

原子力に関わる技術者も研究進歩を怠ることなく、研究を続けてきたが、その科学的討論の中で、最早人間による近代科学をしても、制御出来ない危険性を発表する科学者もいて、原子力推進を国策とする方向にはマイナス性の発表になるのである。

科学を学術として研究する社会では、研究の成果にはプラス性もあればマイナス性の成果も出るのは当然の事で、国の政策(原子力の利用)から見ればマイナス性の結果では原子力推進の国策に沿わない事になり。原子力技術者の中には、国策に沿わない成果は発表しない人が多くなり、国策に迎合した研究者が、国からの待遇も良く、マイナス性を強調する研究者は冷遇され、原子力の表舞台から外されてゆく様になった。

「原子力ムラの人々」とは国策に迎合する原子力関係者を言うので、彼らによって、「原子力の安全神話」が語られ、宣伝され、世の中の定説が作り上げられていったのである。

今回の福島原発事故は、「メルトダウン」と言う事故が、震災当日中に既に起こしていた事故で、東電技術者や、「原子力ムラに属する」の評論家も「メルトダウン」を口にせず、解っていても隠し通していたのである。「原子力ムラに属さない人たちは」既にメルトダウンを予測していた学者が多く居たのもそのせいである。

今や、日本は、「脱原発か」「原発擁護か」で揺れている。将来の方針に向けて、菅総理は「脱原発を掲げ、再生エネルギー開発に意欲を注いでいる。だから「脱原発」に付いては世論調査は70%の賛成を得ているが、内閣支持率は17%と低迷している。この結果には理解に苦しむところであるが、多分に「脱原発」を表明している菅さんには、「原子ムラ」の人たちの「菅おろし」の運動が効いているのではないでしょうか。
(えびなたろう)