きまぐれ発言

日々変化する世の中をみて、私はこう思う。

なぜ暫定が34年も続いたのか

2008-04-10 10:39:01 | Weblog
なぜ暫定が34年も続いたのか      (008.04.10.)

道路建設のために暫定税率を揮発油燃料に上乗せし、其の増税分で高速道路等を建設した事が日本の経済発展に大きな効果をもたらしました。

当初は東京大阪間も短時間で結べる道路はなく東海道を長時間かかって貨物列車による物流が主体であったから、東名・名神の高速道路の完成は、日本にとって東西の物流通がスムースになり画期的な経済発展に寄与した。

従って、道路の完成の時点で暫定税率は解除し、後は通常経費の中で補修等の維持費を賄っておれば良かったのだが、完成した後も、暫定税率による税金の収入は国土交通省としても大変な魅力で、ついつい廃止する事をせず、特別会計の中で、自由に使ってきたのである。

この事が、そもそもの無駄使いの始まりで、暫定税率の有効期限が来れば、更に延長を繰り返し道路特定財源の中身が大きく膨れ上がり、それから出る、補助金で色んな仕事を作り特殊法人と言う団体を作ってはOBの天下りの場所まで作り上げてきたのである。

従って、殆どの特殊法人の仕事の中身は民間企業に丸投げで、それに費用を上乗せして遣ってきた。後はパーキンソンの法則に従って仕事が仕事を生み日本の公共工事の費用は他国に比べても大変に高額になっているのもその為である。

この様な事が34年間も続き、もはや常態化してきている、そして更に10年の延長をしようと言うのである。

今回福田総理は、暫定税率の廃止になった事で、2兆6000億円の財政に穴が開くと言って、5月には、衆議院での再可決をして税率復帰を当然の如く唱えているが、これは本来の姿に戻す事に逆行する物で、2兆6000億円の穴は、特殊法人の無駄を廃止する事で埋め合わせするのが本筋である。

税率復帰は、無駄な特殊法人の擁護のための増税に繋がるもので国民は絶対に許すことではありません。

昨日の党首会談を聞いていて、福田総理の熱意を持って語っている事は、国民の今の生活窮状に何の響きもありません。
年金問題の解決も出来ず、後期高齢者医療保険問題と保険料の天引き、値下げで喜んだガソリン税をまた上げる件等々、何一つ国民生活に関しての政策はなく、むしろ窮状に陥れている。

他国なら、おそらく国内暴動が起こっていても可笑しくない窮状ではないでしょうか。
(えびなたろう)