NAO日和

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<11月の鑑賞予定映画>

「十一人の賊軍」「アイミタガイ」「ネネ -エトワールに憧れて-」「本心」「アングリースクワッド 公務員と7人の詐欺師」

「ルーム」

2016年04月23日 | 洋画

~はじめまして、【世界】~

第88回アカデミー賞主演女優賞受賞作品 (他3部門ノミネート)
2015年  アイルランド/カナダ合作   (2016.04.08公開)
配給:GAGA   上映時間:1時間58分
監督:レニー・アブラハムソン
原作:エマ・ドナヒュー 『部屋』
脚本:エマ・ドナヒュー
音楽:スティーヴン・レニックス
衣装デザイン:リア・カールソン
出演:ママ/ジョイ・・・・・・・・・・ブリー・ラーソン
    ジャック・・・・・・・・・・・・・・ジェイコブ・トレンブレイ
     ばあば/ナンシー・・・・・・ジョーン・アレン
     オールド・ニック・・・・・・・・ショーン・ブリジャース
      レオ・・・・・・・・・・・・・・・・・・トム・マッカムス
         じいじ/ロバート・・・・・・・・ウィリアム・H・メイシー

<見どころ>
エマ・ドナヒューの小説「部屋」を、『FRANK −フランク−』などのレニー・アブラハムソン
監督が映画化。7年間も密室に監禁された女性が、そこで生まれ育った5歳の息子の
ため命懸けで脱出に挑み、長い間世間から隔絶されていた彼らが社会に適応していく
過程を描く。主演は、『ショート・ターム』などのブリー・ラーソン。生まれて初めて外の
世界に触れた息子の戸惑いを、子役のジェイコブ・トレンブレイがみずみずしく演じる。

<ストーリー>
施錠された狭い部屋に暮らす5歳の男の子ジャック(ジェイコブ・トレンブレイ)と、
母親ジョイ(ブリー・ラーソン)。彼女はオールド・ニック(ショーン・ブリジャース)に
よって7年間も監禁されており、そこで生まれ育った息子にとっては、小さな部屋こそ
が世界の全てだった。ある日ジョイは、オールド・ニックとの言い争いをきっかけに、
この密室しか知らないジャックに外の世界を教えるため、そして自身の奪われた
人生を取り戻すため、部屋からの脱出を決心する。

 
<感想>
つい最近、似たような監禁ニュースがあったので、生々しさを感じました。

監禁された親子の話なのだが、正直映画の焦点は、救出された後に置いてあり
中盤以降目が離せない展開でした。
 
主演女優賞を獲ったブリー・ラーソンの母親役はお見事でしたが、それ以上に
子役のジェイコブ君の演技がとにかく素晴らしい。演技がナチュラルすぎて
映画なんだけど、ドキュメンタリー?って錯覚するほど、繊細な表現力に脱帽です。
初めて「世界」を見た時の表情が、もぅなんとも言えない・・・・。
 
 
「世界」にあれほど戻りたかったママは、心無い世界の本音と建前に苦しみ
心が崩壊してしまい、「世界」に行くのを拒んでいた息子は、とまどいながらも
「世界」を知ろうと少しずつ踏み込んでいく・・・・。二人の戸惑いがこちらにも
手に取るようにわかり、観ていて辛かったです。
でも、重苦しくまで感じなかったのは、やはりジェイコブ君演じる子供の器用さと
おばあちゃんや、おばあちゃんの再婚相手の存在かな。

つっこみどころはあるんですが、それさえも一蹴してしまうのは、キャスティングと
お涙頂戴にしない、現実の厳しさも描いているところにあります。

「おはよう」で話がはじまり、最後「さよなら」で締めくくるラストには泣かされましたね。
いいラストでした。

まだ4月ですが、今年度洋画のベスト3に早くも確定かも

点数:10点 (10点中)
コメント (6)
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