英国留学した漱石は、帰国後に英語で題名のない詩を書いていました。
I looked at her as she looked at me:
We looked and stood a moment,
Between Life and Dream
Oh that Life could
Melt into Dream,
Instead of Dream
Is constantly
Chased away by Life!
(文鳥・夢十夜 327ページより抜粋)
英語圏で暮らしていると、文章も詩も英語の方がしっくりくるのは分かる…しかし驚いたなぁ。
解説では、”男と女”の部分しか触れていないけれど、私が気になるのは、最後の方。
Melt into Dream の夢と、
Instead of Dream の夢は…
まぁ、いいでしょう。色々解釈出来て。
病状が悪化した後、奇跡の回復へ向かい、生と死を彷徨った時の状況や心境を綴った日記には、次のような詩も…
特に印象に残ったものをφ(..)メモ代わりに ここに書き留めておきます。
「肩に来て 人懐かしや 赤蜻蛉(あかとんぼ)」
「人よりも空、語よりも黙(もく)」
(同じく「文鳥・夢十夜」より抜粋)