天国からのラブレター

僕を　想い出すとき

君は　どんな顔してる？

 

林の奥の湿った地面に一人　

空気が抜けた風船のように座り込んだまま

泣くことさえ出来ずに震えてはいないか？

 

ガラスのように透明な瞳のままで

トキを刻むことすら認識できずに

ただ帰らぬ日々を悔やんではいないか？

 

あれから何年も経って

ここから君を眺めていると

 

あの頃　僕らが一緒に過ごした日々も

そう悪くはなかったって

不思議と思えてくるよ

 

だって　ほら

僕らは本気で罵り合い

愛しあったからこそ

その分　ガラス細工のように繊細な心は

光が射さない深海の底まで

バラバラに落ちては傷付き

喉は　からからに渇ききって

そして幾度も泣いた

 

 

君も僕も

自分の心に正直な分

傷付けあったけれど

それでも僕は

君に出逢うためだけに　この世に生を受けたんだ

 

あの日　風を切って走り抜けた大地と

行き交う人々の笑顔

覚えてる？

いつから僕らは　明けない夜はないってこと

忘れてしまっていたのだろう・・・・・？

 

もしも　こんな僕を

今でも想い出してくれるなら

辛かった夜のことは心の奥にしまい込んで

どうか

出逢った頃の笑顔で居て欲しい

 

明けない夜はないから

今こそ　君と出逢えて良かったと言おう

 

約束して欲しい

いつか　また　今夜のように

僕を想い出すことがあるならば

今度こそ　笑顔で居てと・・・・

 

君も　僕も

光を背中いっぱいに浴びて

風の中を走り抜けて

遠い夢を語り合った

新しい明日を迎える笑顔で

 

 Written by すず　2009.6.22　雨

 

誰かさん。

私には何も出来ないけれど、

元気出してね。

すず