つれづれの記

日々の生活での印象

トランプ大統領の100日   4

2017年05月01日 11時43分20秒 | 日記

2017年5月1日(月)  トランプ大統領の100日  4

 

 

 トランプ大統領の100日シリーズの第4弾である。

これまで、下記記事、

 

    トランプ大統領の100日  1  (2017/4/19)

    トランプ大統領の100日  2  (2017/4/23) 

     トランプ大統領の100日  3  (2017/4/25) 

では、

   ①閣僚等の体制整備

   ②日米首脳会談

   ③入国規制問題 

   ④オバマケア代替法案の取り下げ

について、取り上げたところだ。 

 先日の4月29日で、トランプ大統領が、この1月20日に就任後、100日目となる節目にあたっていて、国の内外で、世論調査等で、100日の評価が行われている。

 

当ブログでは、今回は、残された

   ⑤米中首脳会談

   ⑥米国のシリアの攻撃

   ⑦北朝鮮をめぐる緊張

等について触れ、シリーズの一区切りとしたい。 

 

 先日、①で取り上げた閣僚等の体制整備に関し、昨夜のNHKのTV放送によれば、政権の官僚等の任命率は、27/550という、驚くべき数字であった。

 又、政権は、成果の1つとして、TPPからの離脱を挙げているが、あれは、交渉もなく、大統領令に署名しただけの行為で、成果と言うには無理があるだろうか。

  

⑤ 米中首脳会談 

 2月上旬の日米首脳会談の記憶が鮮明に残っているが、それに続く形で、中国の習近平国家主席が、4月6日、7日にわたってアメリカを訪れ、就任間もないトランプ大統領と、米中首脳会談が実現した。筆者には、かなりの驚きでもあった。 

経済力や軍事力を背景に、国際的な発言力やプレゼンスを増しつつあり、アメリカに対抗する姿勢にも見える中国だが、両者は、フロリダの大統領の別荘で会談している。

会談後の記者会見もなかったようなので、会談の詳しい内容は不明だ。

 

 北朝鮮の核やミサイル開発に関しては、本気で影響力を行使してこなかった中国に対して、アメリカの強い意思が伝えられたのだろうか。中国の北朝鮮からの石炭輸入や、中国から北朝鮮への石油の供給などの制裁措置について、かなり突っ込んだ話し合いが行われただろうか。南シナ海への中国の進出についても、アメリカは、積極的な姿勢を見せたようだ。 

 驚いたことに、周主席の歓迎晩さん会の中途で、アメリカは、ミサイルによるシリア攻撃を行ったようで(次項)、攻撃したことを、周主席に伝えたという。 賓客のはずの自分をほったらかして、見えないところで、とんでもないことを公然と実行したわけで、周主席としては、面目まるつぶれだ。 が、周主席はじっと耐えて、その後、米中首脳の電話会談が何度か行われる等、両者のパイプは継続されているようだ。

 

 大統領は、選挙戦の終盤頃と思われるが、台湾との貿易を見直したいようなコメントを出し、一つの中国を通す中国政府から、猛反発された一コマがあった。分かっているのに敢えて話題として、相手の意見で主張を引っ込めるという、トランプ流の交渉術に猛ける側面を見せられた印象だ。 

 

⑥シリアへのミサイル攻撃

 前項で触れたように、米中会談の最中に、アメリカによるシリアへのミサイル攻撃が行われ、世界を驚かせた。  

シリア内戦の構図は、下図のように言われているが、複雑で、良くわからないところだ。(クローズアップ2017:シリア、サリン使用か 米の方針転換、裏目 政権存続容認「戦争犯罪後押し」 - 毎日新聞

   

 3月はじめ、シリア政府軍が、反政府軍が支配している地域に、サリンを使った化学兵器を投下し、市民等の多数の生命が失われたと報道され、国連でも大きな話題となった。

アメリカは、人道上の重大問題で、決して許されないと、自国だけの判断で、明確な証拠も示さずに、地中海上の戦艦から、アサド政府軍の基地があるシャイラート空軍基地に、59発ものミサイルを撃ち込み、基地機能を破壊したという。

 

この事実を、国際社会や国連は、どのように扱うのだろうか。

・先ず、政府軍が化学兵器を使用したという、アメリカの言い分の、事実関係はどうか。

化学兵器は、国際的に禁止されているのだが、ときどき使われているようだ。シリアでは、化学兵器の使用は、これまで、何度か行われているようだ。今回は、患者が運ばれたトルコの病院の関係者は、サリンだったと証言しているようで、サリンだったことは確かなようだが、誰が行ったのかは、曖昧なままのようだ。

シリア政府とロシアは、政府の通常爆弾が、反政府軍の倉庫の生物兵器に当たった、と言っているという。(前出サイトより)

 

・国連の決議も無しに、人道上という名目で、アメリカが単独で軍事行動に走ったことはどうだろうか。

ミサイル攻撃後、アメリカのヘイリー国連大使が意見表明し、正当性を主張している。

 

 ⑦ 北朝鮮をめぐる緊張

 北朝鮮では、各種記念日や、アメリカ等の動きに合わせて、大規模な軍事火力演習や、ミサイル発射など、慌ただしい動きが続いている。かなり、デモンストレーション的で、国営TVでは、最大級の口先の威嚇が多い。 

        

 アメリカは、空母カールビンソンを中心として、日本や韓国と連携した合同軍事訓練を行いつつ、朝鮮半島に近い日本海海域に入っている。

連邦議会の公聴会では、太平洋艦隊のハル司令官が、艦隊の現在位置と移動方向について明らかにし、北朝鮮へは、艦載機が2時間で行ける、と、公然と証言している。

また、米国の長距離弾道ミサイルの技術の正確さを誇示するかのように、カリフォルニアの空軍基地から、マーシャル諸島海域(距離6700km)に向けて、ICBM発射試験を行い、成功したと27日に発表があったようだ。

こんな中で、29日に行われた北朝鮮のミサイル発射実験は失敗と言われ、双方の技術の差は明白である。 

北朝鮮が開発中のミサイルの到達距離は、下図のようである。(ネット画像より)

上記のマーシャル諸島は、下図のグアムに近い。

  

   シリアだけでなく、北朝鮮に対しても、力を背景とした姿勢を展開している訳だが、アメリカが軍事行動に踏み切るには、シリア攻撃とは違って、少なくとも、国連決議か、北朝鮮からの先制攻撃が必須だろう。

 

 国連では、先日、アメリカ主導の閣僚級会合が持たれたが、安保理常任理事国で、殆どアメリカのやり方に異を唱えている、中国、ロシアは、平和的な解決を模索すべきと述べており、最後は外交が鍵となる。

外交の中心となる、肝心要のアメリカ国務省の体制だが、情報では、閣僚のティラーソン長官は決まっているが、その下の、中間の局長クラス等がまだ揃っていないようで、十分な交渉が出来ないという。

 中国への期待が大きいが、中国に出来る北朝鮮への制裁措置としては、石油供給ストップ、石炭輸入ストップなどと言われる。 また、ロシアは、北朝鮮との間で、近々、万景峰号の航路(日本とは制裁で中断中)を開設するようだが、どのような説得のカードを持っているだろうか。

 

   朝鮮半島情勢は、今後、どのように展開するのだろうか。又、北朝鮮の核開発や、核放棄は、どう進むのだろうか。いくつかのシナリオが考えられるのだが、具体的に挙げるのは諦めている。

何をしでかすか、先が読めないトランプ大統領だが、実務ベースで動く軍隊を指揮する、国防長官やマクマホン補佐官等の判断を信用するしか手はないところだ。

 

 今後の方向が全く見えない状況で、筆者としても、身辺の不安は無いわけではないが、不思議と、韓国国内は緊張していないとも伝えられ、日本国内も連休ムードである。

 

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