雲南高黎貢山百花嶺⑦「植物Ⅰ」
↑えーと、、、分かりません。
↑ゲットウ(ショウガ科)。日本のものと、どこか違うかも。中国でも人里近くに生えていることが多いので、屋久島や沖縄のもの同様、在来分布なのか逸出なのか良く解りません。
↑ブクリュウサイ(キク科シオン連)。これも日本のものと同じだと思うのですが、、、。南日本以南のアジア・アフリカ熱帯地域に広く分布する、いわゆる“雑草的植物”。シオン連の小さな頭花の植物には、コケタンポポ属とかコケセンボンギク属とかヒメキクタビラコ属とか、興味深い分布様式をするグループが幾つかあり、それらとの関連で考えると面白いかも知れません。
↑キランソウ属(シソ科)。日本産のニシキゴロモに似ています。キランソウは典型的な“雑草的植物”の一つですが、ジュウニヒトエやニシキゴロモになると“野草”の雰囲気が増して来ます。
↑ドクダミ(ドクダミ科)。ドクダミ科はウマノスズクサ科やコショウ科ともども“古草本”として纏められる原始的な被子植物。ドクダミ属とハンゲショウ属があり、ともに東アジア固有の一属一種(複数種とする見解も?)から成り、北米大陸の東部に近縁属が隔離分布するという、興味深い植物です。これも完全な在来野生と、何らかの人為的拡散の関係が不明瞭な、“半・雑草的植物”といって良いでしょうか。滝壺に行く途中の林内に生えていました。
↑ツレサギソウ属(ラン科)。へそ曲がりの僕は、(マニアに人気の高い)ランには余り興味がありません。主稜線に至る天然林中の山道にて。
↑ツリフネソウ属(ツリフネソウ科)2種。ツリフネソウの仲間は、日本にはツリフネソウ、キツリフネ、ハガクレツリフネの3種(及び栽培植物のホウセンカなど)だけですが、中国には無数とも言えそうな種があります。僕が撮影したものだけでも数10種(そのうち特集を組みましょう)。上2枚は、ベニシジミ2種を観察した主稜線へ向かう尾根道林内の草地にて。下は大瀑布手前の林内にて。
↑滝壺の近くにバナナ(バショウ科)が生えていました。周辺の環境は、人手のほとんど入っていない天然林のように見えるのですが、実際には何らかの人為的錯乱が加わっているものと思われます。日本のバショウやリュウキュウバショウ(シマバナナ)も含め、この仲間も在来野生と人為分布の境界がはっきりしない一群です。