青山潤三の世界・あや子版

あや子が紹介する、青山潤三氏の世界です。ジオログ「青山潤三ネイチャークラブ」もよろしく

2019.12.19 青山潤三日記 「ヤツデ」「ツワブキ」のことなど

2019-12-25 13:28:21 | 雑記 報告


 「社会の窓から」

最寄り駅の駅前ビルの5階に、屋上野外銭湯(スーパー温泉)があります。入浴料は普通の銭湯の倍近くしますが、普通の銭湯に行くための電車賃を考える(風呂代+往復電車賃=880円)と、むしろ安くつきます(860円)。

昨日は、年に一度の「スペッシャル割引日」500円の入浴料、ということで、虎の子の財産を叩いて、久しぶりに風呂に漬かりました。

浴槽の周りには、様々な季節の植物が植えこまれています。今は冬ですから、目立った花は見当たりません。その中にあって、ひときわ目を惹くのが、背丈の倍ほどもある大きなヤツデ。ちょうど満開の時期です。花の一つ一つは小さな薄卵色で全く地味なのですが、ぎっしりと咲き誇っている様はなかなか見事です。

バラン、ソテツ、ツワブキ、オオムラサキシキブ、アオキ、オオカメノキ、クロガネモチ、コハウチワカエデ、ヤマツツジ類(サツキほか)、ジャノヒゲ、、、、、とりあえず思い出せるもの(正確な同定ではない)を列記しましたが、他に見落としているものも含め、概ね園芸品ではない野生種が中心のようで、趣深いです。

この面子は、屋久島(落葉樹は山上部)や三島列島、トカラ列島などの植生に被ります。殊に、屋久島の西北60㎞余に浮かぶ、三島列島黒島の植生とそっくり!

屋上野外浴槽の周りにはバラン(ハラン)の濃い緑の葉が目立ちます。バランは、お寿司や弁当の中仕切り「縁がギザギザに切り込まれた緑の葉(現在では通常セルロードの模造葉が使われている)」で、一般の人達にも馴染みの存在だと思います。

けれど、この植物の由来、野生地がどこにあるのか、などについては、長い間、謎でした(ある意味、今でも謎のままです)。都市のビル脇や公園で最も普通に見かける超ポピュラーな植物ですが、野生ではありません。そして、その野生地は、どこにも見当たらない。そういった場合、「古い時代に中国大陸から持ち込まれた」と、(何の根拠もなく)結論付けられてしまうのが普通です。バランもその例外に漏れませんでした。

ところが、どうやら、中国にも野生していないらしい。中国の文献には「古い時代に日本から持ち込まれた可能性がある」など、日本の文献とは正反対の指摘がされていたりします。

そういえば、僕がチェックした限りにおいては、中国の都市の街角や公園では、日本と同じバランを見かける機会は、ずっと少ないような気がします。もっとも、バラン属の野生種は、中国南部や台湾、東南アジアの各地に多数の種が知られていて、それらの中に「バラン」そのものの野生種が含まれている可能性も否定できませんが、これまでの文献にはそのような指摘は為されていませんし、僕自身、台湾や中国南部で出会った野生種も、明らかに日本のバランとは異なる種でした(都市で植栽されているものも異なる野生種に由来している可能性大)。

日本にも中国(を含めた東南アジア諸国)にも分布していないとなると、野生種はどこにあるのか?

実は、三か所から野生群落が確認されています。南西諸島の北端付近に位置する3つの島。北から、無人の宇治群島、三島列島黒島、トカラ列島諏訪瀬島。

この一帯は、生物地理学的にも文化人類学的にも、非常に興味深い地なのです。時間レベルで言えば、前者が数100万年単位、後者が数1000年単位。日本列島、琉球弧、中国大陸、、、との絡みで、おそらく想像もつかないような、様々な出来事が繰り返され、今に至っているはずです。

黒島のバラン群生地は、島の中央の山地帯の照葉樹に覆われた原生林中に有ります。「日本で一番好きなところはどこですか?」と問われれば「黒島のバラン群落地」と答えるほど、気に入っているところです。


植生の面子が素晴らしい。僕のメインテーマの野生アジサイでは、分布北限(といっても分布域自体が狭い範囲)のトカラアジサイ、南限近くのヤマアジサイ(屋久島山頂部にも分布)、三島列島黒島とトカラ列島口之島に、本州中部と台湾山岳地の南北から飛び離れて分布するタマアジサイ(トカラタマアジサイ)。分布南限のスズタケ(屋久島には分布しない)。分布北限のリュウキュウテイショウソウ(屋久島には分布しない)など。トカラ火山列島(三島列島・口永良部島・トカラ列島)固有種のトカラカンアオイ、それに準じる分布域をもつマルバサツキ(園芸植物「サツキ」の一方の親)。着生するオオタニワタリやへゴ、、、。

黒島とバランの話題は、これで打ち切ります。話していけば、単行本数冊分ぐらいになってしまうので(笑)。

屋久島から、東シナ海を真西に向かって最初に上陸する陸地が、中国浙江省・舟山諸島の岱山島です。諸島の北端で、同時に香港西方から弓状に東北方面に、大陸にへばりつく様にして連綿と繋がる「中国大陸南半沿岸諸島」の北端に位置するのが、岱山島の北東の花鳥島。東シナ海を隔てて黒島の真西に当たります。ちょうど、八重山諸島から大隅諸島に至る日本の南西諸島と対を成すように、香港から上海にかけての中国大陸南縁の島々が連なっているのです。ちなみに、舟山諸島の北方対岸が、上海市の南縁で、僕がよく在住している「芸術家村」は、そこにあります。

岱山島には、11年前の元旦に訪れました。失恋直後の最初の旅だったので、格別な想いがあります(笑)。春には、舟山島の調査も行いました。照葉樹林と夏緑広葉樹林が混在する、なかなか魅力的な環境で、誰かじっくりと腰を落ち着けて(南日本との比較において)調査を行えば、興味深い成果が結構出てくるのではないかと思っています。

これらの島々(南西諸島や中国南半部沿岸諸島)で僕が当面興味を持ってる対象の一つが、ツワブキとヤツデです。バランと違って日本の暖地で広範囲に普遍的に分布している、ごくポピュラーな植物です。しかし、属単位でみると、アジアの南部に数多くの種が分布しているバラン属とは対照的に、それぞれ「ツワブキ」「ヤツデ」の一種が、日本の南部を中心とした(大局的に見た場合)ごく限られた地域に分布する、という正反対の構図になります。

ツワブキ属は、日本の南半部沿岸地域から、中国東部~南部の沿海地域にかけて分布するツワブキと、屋久島・種子島固有種のカンツワブキ(種子島産は屋久島産と形態的にも相違し絶滅寸前)の2種からなり、前者のうち、南西諸島中~南部産を変種リュウキュウツワブキ、台湾産を変種タイワンツワブキとします。中国大陸産との関連性は、よく分かっていません。カンツワブキは屋久島ではツワブキと混生し、両者の種間雑種も生じますが、形態面での両者の差は極めて大きく、思いのほか類縁は類縁は離れているかも知れません(血縁的な距離と稔性は必ずしも一致しないというのが僕の考えです)。将来、膨大な種数を擁する広義のキオン属のなかに、ツワブキ属と類縁を持つ種が見出される可能性もありそうです。

ヤツデ属も、日本の暖地沿海地域に広く分布するヤツデと、小笠原諸島に固有のムニンヤツデの2種から成ります。南西諸島中~南部産をヤツデの変種リュウキュウヤツデ、台湾産を変種タイワンヤツデとします。ただし、基準亜種との明確な相違点や、どの地域で分かれるか、などの詳しいことは不明です(黒島産の外観はリュウキュウヤツデに似ている)。中国大陸には野生しないことになっていますが、僕は明らかに野生と思われる中国のヤツデに複数地域で出会っています。別属の(外観的に著しく異なる)セイヨウキヅタとの間に雑種が形成されるほか、それぞれやはり別属の、フカノキ属やコノテガシワ属とも関連性があるように思われます。

いずれにしろ、日本の暖地のごくポピュラーな野生植物であるツワブキやヤツデは、中国の暖地でも極めて普通に見ることが出来ますが、それらが野生種(または現地野生に基づく栽培)なのか、日本から導入されたものなのか、などについての情報は、ほとんどありません。

他にも、日本の暖地から、南にぐるっと回って東シナ海対岸の中国大陸中~南部沿海地域に至っている植物は、少なくないと思われます。マイナーなところでは、先にも述べた、黒島を分布北限とする(屋久島には分布しない)オキナワテイショウソウ(リュウキュウハグマ)などもそのひとつですね。

南回りでなく、南西諸島中・北部から、九州・朝鮮半島・中国北部を経て中国大陸東~南部に至るパターンや、北も南も含めて、東シナ海をぐるりと取り囲むように分布するパターンもあるかも知れません。さらに広い視野で見渡せば、西はヒマラヤ地方から中国大陸内陸部を経て、東縁が日本列島となる多くの生物も、それに準じるでしょう。

そのような視点から、日本、中国、東アジアの生物相を捉える場合、東シナ海の西岸地域の生物の日本(日本本土・南西諸島)との関わりが重要になってくるはずなのですけれど、意外に調べられていない、というのが現状だと思われます。



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2019.12.18 青山潤三日記

2019-12-25 13:26:00 | 雑記 報告

「中韓が嫌い」という気持ちは理解できるとしても、、、それとは別次元の問題です。




 「社会の窓から」

昨日(12.17)のヤフーニュースの記事のコメント

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「野生の双子パンダが始めて撮影された」という話題。

ほのぼのコメントが多いのですが、「パンダの野生地はチベット、中国が略奪した」という、いつものコメントも数多くありました。それどころか、、、、

000さん***(チェックしたら削除されていました)

>パンダはウイグル固有の生物です。中国のものじゃありません。いいかげんパンダビジネスやめましょう。日本もワシントンみたいにパンダの契約をやめるべき。ウイグル解放後に平和の象徴としてまた借りればいいんだし。

milk***

>>ジャイアント・パンダは、四川省の成都市の西郊山地(および陝西省西安市の南、秦嶺山脈の一部)の固有生物です。パンダ棲息地のすぐ西側(大渡河の西岸)からチベット高原になります(行政としてのチベット自治区からは数100㎞離れています)。むろん、ウイグル自治区からも1000㎞以上離れています。

コメント主が中国を嫌いなことは理解しますが、間違った情報を安易にメディアに挙げるのは止めて頂きたいです。
ちなみに小生、パンダの野生地で30年間各種生物の調査を続けているネイチャー・フォトグラファーです。

追記:おそらくこの記事の映像は、本当の野生状態ではなく、(棲息地に接した)保護繁殖地で飼育されている個体だと思われます。

*僕のリコメントに賛同が多かったのは意外です。

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人民解放軍を辞めたらこうなる~~過酷な処分内容を公表 中国(CNN)

いつものように、「中国がいかに酷い国か」という中国サゲの記事です。「そりゃそうだ、独裁政治の自由のない国だから当然」という罵倒・軽蔑のコメントが並びます。

milk***
>>日本における中国大陸を始めとした幾つかの諸外国に対するメディアの報道、および一般市民のニュースの受け取り方は、相当なバイアスがかかっています。中国のやっていることが良いかどうか、ではなく、結果として、ステレオタイプ的な同調を(無意識的に)市民に強要することになる、日本のメディア(それに導かれた日本人の意識)の在り方には、多くの問題があると思います。

*こちらも意外なことに賛同が多くあった。

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長嶋一茂の芸能?ニュース
僕名前と字も読みも同じの有名人は2人います。小説家の故・庄野潤三と、プロ野球の(二刀流の元祖)関根潤三。

milk***
>>>関根さんは、一茂の「身元引受人」のような存在(長嶋人脈の大番頭格)。じっくり育てるつもりだったのが、翌年野村さんに替わってしまった。それが全てでしょう。もし関根さんのままで、のびのびと野球をやっていたら(タラレバの問題ですが)とんでもなく大化けしていたかも知れません。

*まあ、このような当たり障りのないリコメントには、賛同者が多数いるようです。

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これはヤフーニュースじゃあないのですが、半年余り前の音楽関係のコラムにこんなのを見つけたので、コメントを入れておきました。

穴沢ジョージさん

>4月20日、ジョニー・ティロットソンさんが81歳になりました。“Poetry In Mortion(ポエトリー)”が代表曲といってよろしいかと思いますが、僕らが中学生の頃、一番最初に耳にしたのは “Cuty Pie (キューティ・パイ)” だったなあ。それから “Princess Princess (プリンセス・プリンセス)” ね。

今になって昔の音源とか並べて聴いても、『キューティ・パイ』や『プリンセス・プリンセス』はなぜ本国ではシングルのB面で終わってしまったのかわかりませんね。ヒットする要素がないと判断したんでしょうかねえ。理解に苦しみますわ。この辺のことになると、売る側の問題が一番だったと思うので、歌う本人や聴く側の問題ではなかったろうと、冷静になって考えてみるわけです。

これらは、当時よくあった、俗に言う日本独自のヒット。でも、例えばニール・セダカの『恋の片道切符』が日本独自のヒットだったというのは、大変わかりやすい説明ができそうです。つまりこれはマイナー (短調) で、日本人ウケする。・・・というようにね。けれど、『キューティ・パイ』も『プリンセス・プリンセス』もメジャー (長調) で、ノリの良いテンポなど、ヒットしても全然おかしくなさそうなですがねえ。

余談ですが、「プリンセス・プリンセス」 っていう日本のバンドが出てきたときは、ああこれは僕らの世代の人間が思いついた名前だなと、思ったもんです。言うまでもないですが「エヴリ・リトル・シング」もね。

Jun A Loudermilk

>>>Cutie Pieは、Without You(全米7位)のB面で、両面共に自作曲。日本でヒットする前に、アルゼンチンでナンバー・ワン・ヒットとなっています(1963年6月8日付け)。アルゼンチンでは「涙くんさよなら」のスペイン語バージョンも大ヒットしています。

Princess Princessも自作で、Poetry In Mortion(全米2位)のB面曲。日本ではこの両曲に挟まれてリリースされたJudy,Judy,Judyも作者の一人で、You Can Never Stop Me Loving You(全米18位、ドイツで1位)のB面曲。ニュージーランドでナンバー1(1963年12月7日付け)になっています。他に、台湾、香港、東南アジア各地、オーストラリアなどでも大ヒットしたようですが、何故かアメリカや日本ではヒットしませんでした。

この辺りの曲の好みの「お国柄」が面白いと思います。






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2019.12.24 青山潤三日記

2019-12-24 14:50:12 | 雑記 報告


「社会の窓から」

Little Saint Nick/The Beach Boys
Christmas Day/The Beach Boys

「リトル・セント・ニック」は、1963年末のクリスマス・シーズンに、ビルボード・クリスマス・シングル・チャート3位に入った、ビーチ・ボーイズのオリジナル楽曲(マイク・ラブ作詞、ブライアン・ウイルソン作曲)。翌年のクリスマス・シーズンにはアルバムも発売され、僕は、レコードが擦り切れるまで聴き続けていたものです。当時の日本では、ほとんど話題に上らなかったのですが、今では、スタバやマクドで一日中流されているスタンダード・ナンバーになっています。ここで紹介した「リトル・セント・ニック」の映像には、当時の5人(ブライアン、マイク、アル・ジャーディン、カール・ウイルソン、そしてデニス・ウイルソン)の溌剌とした姿が見えます。ちなみに「クリスマス・ディ」は、アルが初めてリードを取った曲です。

Christmas Country Style/Johnny Tillotson
Christmas Is The Best Of All/Johnny Tillotson
ジョニー・ティロットソンが、シングル「クリスマス・カントリー・スタイル/クリスマス・ベスト・オブ・オール」とアルバム「クリスマス・タッチ」をリリースした1966年暮は、ビートルズ旋風が吹き荒れて、音楽界の勢力図が一変して2年後に当たります。「クリスマス・カントリー・スタイル」は、ジョニーの親友であるポール・エヴァンスの会心の作で、もう2~3年早くリリースされていたなら、ヒット・チャートにも登場していたものと思われます。片面の「クリスマス・ベスト・オブ・オール」は自作曲で、珍しく相棒のポール・タンネンや奥さんのルシルとの共作ではなく、ジョニーが一人で作っています。

White Christmas/Johnny Tillotson
Jingle Bells/Johnny Tillotson
「クリスマス・タッチ」から、定番曲を2曲。「ホワイト・クリスマス」は、ジョニーには珍しい、ほぼ全曲が語り。「ジングル・ベル」は、途中からお馴染みのメロディになります。

Come On A Sleigh Ride With Me/Freddy Canon, Brian Hyland, Johnny Tillotson(2002)
We Can Make It If You Try/Tommy Row, Brian Hyland, Johnny Tillotson(1999)

Rudolph The Red Nosed Reindeer/Dion Di Mucii
ディオン1993年のクリスマス・アルバムから「赤鼻のトナカイ」。

Silent Night/Connie Francis
 Silent Night/Brenda Lee
Silent Night/Charley Pride
一番好きな聖歌は、やっぱり「きよしこの夜」。適当にコニー・フランシス盤、ブレンダ・リー盤と、チャーリー・プライド盤を選んでおきました。コニー・とブレンダは、通常選曲が重ならないのですが、クリスマス・ソングだけは別です。チャーリー・プライドは、元プロ野球選手で黒人、という異色のC&Wシンガーです(それもNo.1歌手の一人)。85歳になった昨年のクリスマスにも、新録音のクリスマス・アルバムをリリースしています。

Toy Parade/Bert Kaempfert Orchestra(1963)
Bert Kaempfert作曲/演奏の「トイパレード」。僕の一番好きな一番、ということは僕にとって“この世で一番”の存在です。



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 2019.12.17 青山潤三日記 「内田順三コーチ」と「マクドの便所掃除」

2019-12-24 14:48:14 | 雑記 報告




「社会の窓から」

僕は、明後日(19日木曜)から、マクドナルドで便所掃除のバイトを始めます。
 
知ってる人は知っている(ヤクルト~日ハム~広島での現役時代の成績は大したことないのだけれど、コーチとしての実績は、スーパー・レジェント級)内田順三さん。僕と字違いの同名で、年齢も近い(内田氏のほうが1つ上、来年73歳)ので、なにかと気にかけてはいました。少し前の報道では、半世紀に亘って着続けてきた(コーチは、広島カーブ~読売ジャイアンツ)ユニホームを、来期で脱ぐ、と(ちなみに背番号は14通り!)。まあ、年齢的に、そろそろ隠居も仕方がないのだろう、と察していました。
 
ところが、つい先日(2日前)、こんな記事を見かけたのです。
 
「学生野球資格研修会」に、イチローが実習聴講生として出席した、というニュース。イチローのほか、前田智徳、川口和久、森繁和、藤井康夫、、、そうそうたるプロ野球OBのレジェント達が、「生徒」として名を連ねています。その中に内田順三の名も。
 
彼らが「教えた」のではないのですよ。彼らが「教えられた」訳です。「犬が人を噛んでもニュースにならないが、人が犬を噛むとニュースになる」というのを、実践してるわけですね。
 
コメント群の要旨は2つに分かれますね。
一つはポジティブな捉え方。
「素晴らしいことだ、これでプロとアマの垣根が取り払われる」「レジェントたちの謙虚な姿勢が素晴らしい」
もう一つはネガティブな捉え方。
「何を今更、、、なんで一流プロがアマチュアから教えられなきゃならないの?」「こんな制度(プロの大選手もお偉いさんの言う事聞かなきゃアマの指導が出来ない)があるから野球の底辺が広がらない」
どちらも、なるほど、と思う部分があるので、僕の意見は差し控えます。
 
いずれにしても、例えば「vgv***さん」のコメント
>あの内田さんも! 名コーチとしてあれだけの実績があって、しかも70を過ぎてまた新たに学ぶ…その熱意に敬服。
 
僕も本当にそう思います。この記事を、ちょうどマクドナルドでのバイトの署名をする直前に見たのです。実のところ、年齢・体調を考えて「今更」、という想いもありました。でも、この「資格研修会」の記事を見て、決意したのです。内田さん、有難う。




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2019.12.16 青山潤三日記 「女と男のいる舗道」

2019-12-24 14:46:07 | 雑記 報告

「社会の窓から」

フランスの女優、アンナ・カリーナさんが亡くなりました。享年79歳。

僕は、60年代初頭の音楽は詳しいけれど、映画については全く詳しくないのです。

それには理由があります。

中学生の時、ある出来事をきっかけに、「もう映画など見ない」と決意したからです(もっとも、ずっと後になってから、 
知人に誘われてたまに映画館に行ったり、宿泊したホテルでビデオを見たりはしていましたが)。

その出来事。

当時、神戸の「ラジオ関西」で「電話リクエスト」という人気番組がありました。
毎日、夜7時(もうちょっと遅かったかな?)から始まるこの番組に、くぎ付けになっていました。
かかった曲を、毎回メモって、リストを作っていたぐらい、のめり込んでいました。
1962~63年頃だったと思います。
ほぼ年間に亘り、毎日のようにかかっていたのが、「ロジェ・フランス楽団」の「男と女のいる舗道」。
軽快なインストメンタル・ロック・ナンバーです。
僕は、その曲が大好きでした。
少なくとも「神戸」においては、「ポップス黄金期」1962~63年の最大のヒット曲でした。
でも、不思議なことに、東京のキー曲では、ほとんど全くと言っていいほど、取り上げられることはなかった。

ジャン・リュック・ゴダール(その奥さんがアンナ・カリーナ)という映画監督の、1962年に公開された映画「女と男のいる舗道」の主題曲 であることを知りました。

その映画が、神戸三宮の「新聞会館」で上映されました。

僕は、それを見に、勇んで「新聞会館」の映画館に駆け付けました。

しかし、入り口で入場を拒否されたのです。

理由は、、、、。
主人公、すなわちアンナ・カリーナの扮する女性の職業が、「娼婦」であったこと。当時は、(今では信じがたいことだけれど)それだけで、18歳以下鑑賞禁止、とされていたのです。

その時のガッカリした気分を、ついこの間のように思い出します。

余りの理不尽さに腹が立つのと、どうしても諦められないので、中学の担任(数学藤岡先生)に相談に行きました。数日後に、藤岡先生に付き添って貰って、映画館に再交渉に訪れました。

交渉の結果は、「学生服を脱いで来たら入場を認める」。

益々腹が立ちました。じゃぁ見ない、もう金輪際映画なんか見ない。

その時貰ったパンフレッドが、今も段ボールの中に仕舞ってあります。
そこに写っているアンナ・カリーナさんは、僕の憧れの女性であり続けました。
同時に、僕が世の中の「勝手さ」に嫌気が差して背を向け始めた最初の出来事だったのかも知れません。

後日談があります。

最近のことです。

インターネット上のユーチュブで、60年代初期の曲をチェックしていた時、たまたま「女と男のいる舗道」に出会いました。

(僕がリアルタイムで見る/聴くことが出来なかった)「男と女のいる舗道」の挿入曲に、50年以上の時を経て、やっと出会えたのです、、、、、、と思いきや、、、、、、ちょっと違う????

確かにメロディは「女と男のいる舗道」なのだけれど、昔僕が「ラジオ関西」で聴いていた曲のような、ビートの利いたロックン・ロール曲ではないのです。

調べてみました。

間違いなく、映画に挿入されていた曲が、真の「女と男のいる舗道」のオリジナルでした。そして、僕が聞き続けてきた、当時の「関西限定」の大ヒット曲、ロジェ・フランス楽団「男と女のいる舗道」は、コピー曲だったのです。いかにも「フランス」っぽい、「ロジェ・フランス楽団」、実は、日本のスタジオバンドがでっち上げた“偽物”だったのです。

でも、今でも、この“偽コピー”の「女と男のいる舗道」のほうが、断然素晴らしい、と信じています。思えば、日本の「音楽」も捨てたもんじゃないです(いつもはボロクソに言っているのですが、笑)。

アンナ・カリーナさん、、、、懐かしいです。僕にとって、永遠の憧れの女性であることには変わりありません。


僕が見る(聴く)事の叶わなかった本物のサウンド・トラック。


本物の偽物!!!
ごめん! 涙が溢れてたまりません、、、(ジャケットの写真は昔と一緒、楽団名がミスで入れ替わってる)。



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2019.12.15 青山潤三日記 「香港デモの真実!」ほかの予告

2019-12-24 14:43:46 | 雑記 報告



「社会の窓から」

ひと月前(11月15日)、命よりも大事な(比喩ではない)HDDがクラッシュしました。この一か月間、ブログの更新をほとんど行うことが出来なかったのは、その絶望的な精神的ダメージによるものです。
 
お伝えしてきたように、体調も最悪でした。毎日、明日は生きていられるだろうか?という日が続いていました。
 
加えて、お金が全くない。いずれにしろ、このままでは生きていけません(首吊りはしないので安心ください、睡眠薬は有りですが、、笑、いずれにせよ日本で死ぬのは絶対に嫌ですし)。
 
それで、このブログで救助を求めたのですが、(日本人は)誰一人助けてくれなかった(今これを読んでいるあなたもですよ!)。まあ、日本人の面目躍如たるところです。
 
モニカには、本当に感謝している。何の得にもならないのに、(もう9年間)僕のために一生懸命頑張ってくれている、、、。せめて、僕がいなくなったら、40年間撮り溜めてきた写真を始めとする貴重な資料を、彼女に受け渡したい。それだけが僕の望みです。
 
その、諦めていた(修復不可能と宣言されていた)HDDの修復が出来ました。修復にかかった費用は45万円。来年中に、それを支払って、受け取らねばなりません。
 
余りにも膨大な資料のため、なかなか整理が出来ないでいた「野生アジサイ」の写真やデータも、そのHDDに全て収納されています。新たなHDDを購入して移し替えておこうと考えていた矢先、HDD購入費7000円が捻出できなかったゆえ、同じHDD内にバックアップ分共々仮収納していたのです。
 
7000円が作れなかったために45万円がかかってしまったわけで、、、、でも、助かったのだから「良し」とするしかありません。
 
修復されたHDDが戻ってきたら、今度こそ、野生アジサイ(何度も繰り返して言いますが、趣味的=マニアックな対象ではなく、学術的かつ普遍的な対象)の纏めに全力で取り組みます。
 
体調について。ひと月ほど前(ちょうどHDDがクラッシュしたのと同じころ)は、毎日「死」と直面しているような最悪の体調でした。ある日の晩、(HDDがクラッシュする数時間前)、もうダメだ、と思うくらい、僕の頭も完全クラッシュ(チェーンソーのような音が響き渡る)の状況になっていました。
 
モニカに助けを求めるメールをしました。
モニカ:薬は飲んだか?
僕:さっき飲んだ、(医者から処方されている)10種類を一度に飲んだ。
モニカ:そりゃダメだ。一度に薬を飲んだのが悪化の原因だ。異なる種類の薬は、最低15分間隔を空けて飲むようにしなさい。あと、お湯(コーヒーはダメ!)をたっぷり飲むように。
 
10種類の薬を15分置きに飲むなんて、面倒なことは僕には出来ません。それで究極の選択をすることにしました。思い切って、全ての薬の服用を止めてしまったのです。
 
それから一か月。僕の頭の状態は、以前よりかなり良くなったように思います。HDDも助かったことだし、あとは頑張るだけです。
 
日本滞在中は、マクドの便所掃除のバイトをします(明日スタート、倒れたら倒れたでその時考える)。中国では、K氏のプロデュースで、モニカの助けを借りつつ、ユーチュバーにもチャレンジします(三世の助けも借りたかったのですが全く無視されている)。
 
「香港デモの真実!」の単行本も纏めなくてはならない。
 
やらなきゃならない事がいっぱいあります。
 
昨日アップした「現状報告」ブログに、阪急ブレーブス黄金期の「代打の神様」高井保弘(74)逝去の記事を書きました。一般的に(野球にさして興味のない大衆の間で)「代打の神様」と言えば、阪神タイガースの川藤幸三氏(70)ということになっています(後の時代では同じ阪神の八木裕)が、高井とは格が違います(代打ホーマー川藤11本、高井27本)。川藤の場合は「空気」が作り上げた「同調」。
 
『1977年の阪急ブレーブス~島谷金二伝』も書かねばなりません。高井と島谷は、キャリアハイの時期も同じ、年齢も同じ(高井は1945年2月1日四国愛媛県生まれ、島谷は1945年1月26日四国香川県生まれ)です。来年は、四国まで島谷氏に会いに行こうと思っています。
 
「空気の研究」です。「香港デモ」も「アメリカン・ポップス」も、僕にとっては、同じポリシーに沿って取り組んでいます(「アジサイ」や「ヒグラシ」も結局のところ同じ観点に収斂します)。
 
『エルヴィスとビートルズの狭間で~ジョニー・ティロットソンの時代』
「僕が好きだった香港~“ジュディ・ジュディ・ジュディ”の謎」
膨大な資料の発掘に取り組んでいます。1000頁くらいになりそうです(笑)。



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2019.12.14 青山潤三日記(「香港デモの真実」余禄)

2019-12-23 13:36:39 | 雑記 報告


 「社会の窓から」

ヤフーニュースのコメントから
 
① 俳優・梅宮辰夫氏逝去(享年82)
 
ufx*****さんのコメント
>松方弘樹と一緒の釣り(トローリング)番組は豪快で楽しかったなあ。思えばバブリーで何事にも大らかな良い時代だった。お二方とも鬼籍に入ってしまい時の流れを感じるよ。これから日本は益々世知辛く、人と人が妬みあい憎しみあう時代になる。合掌。
 
BBBさんのリコメント
>日本人のほとんどが中流階級で、普通が一番と教えられ、人に迷惑をかけないことが一番大切で。。。
 
milk*****
UFX様、BBB様
>>つくづくそう思います。僕たち日本人、ほとんどが「中流階級」ですね。「貧乏」と思っているのだろうけれど、世界レベルで見れば裕福です。平均レベルを保つことに必死。自分たちで作ったルールに縛られて。そこから(上にも下にも)外れた存在を、いかに排除していくかばかりを考えている。僕は今、毎月香港と中国深圳を行き来してます。香港デモの若者たちも日本と同じなのですよ。自分たちの取得権を守るための自由。自ら「規制」をかけようとしています。異質(中国の低い民度や価値観)を排除することで、自分たちの「自由(特権)」を守る。今の香港では、価値観が異なる人々は(ある意味自主的相互監視の下で)生き辛くなっています。むしろ「独裁政権下」の中国の方が、現実問題として「抜け穴だらけの自由」がある、という皮肉な状況となっています。むろん、日本のメデイア(関わる人たちは中流以上)では報道されません。
 
① 元阪急(代打の神様)高井保弘氏逝去(享年74)
 
all*****さん、zgg*****さんのコメント
>だれですかー王か長嶋しかしらないよー。元野球選手とかスポーツ選手がどうしたとか、いちいちニュースにするまでのこと?
 
milk*****
>>僕らの世代からすれば、偉大な選手ですよ。世の中は、無知な若者の為にだけあるのではないです。



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2019.12.09 青山潤三日記

2019-12-23 13:31:47 | 雑記 報告



「社会の窓から」

アメリカン・ポップス関係の大作三つを執筆中で、ブログ更新が遅れています。穴埋めに、現状報告しておきます。

昨日12月08日は、正月にチエちゃん(とご主人)が日本に来るかも知れない、というので、必死になって部屋を片付けていました。

日本の前に中国に来てもらって、中国の「出鱈目さ、汚さ」(笑)を体感して貰いたい、と思っていたのですが、、、、チエちゃんのご主人は中国が嫌いみたいで、直接日本に行くとのこと。残念です。

今日12月09日は、友子さんの父上(来月87歳)にコーヒーとサンドイッチをご馳走になって、3時間近く雑談してきました。
「第二次大戦時に中国に置き去りにされた日本の孤児たちを、中国の人々は、何の見返りもないことを承知で育てて来た、、、日本人には出来ないことだよね」といった話など。

明日12月10日は、弁護士さんとの面談(家賃の件など)。

明後日12月11日は、病院。

12月12日の便で、(香港経由)中国に戻ります。

僕の中国人の知り合いは、皆貧乏で、民度も低いけれど、僕は大好きです。


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「社会の窓から」基金協力のお願い

2019-12-23 13:21:22 | 雑記 報告
今年の8月、「社会の窓から」をスタートさせました。

当初、毎日掲載を続ければ、広告収入が入ってくる可能性がある、と伝えられたからです。「フェイスブック」「ツイッター」「インスタグラム」(いずれも一世は使い方が分からないので全て三世に任せている)なども作成して、それらと共に収入に結び付ける、ということで、必死で記事を寄せてきました。

しかし、4カ月経っても、一人たりとも反応がありません。

現在、一世は、

「現代ビジネス」連載記事を纏めた「香港デモの真実」

「生態図鑑~中国および東アジアの蝶」

「中国の野生植物」

「アジサイ属の系統分類と分布についての再考察」

「エルヴィスとビートルズの狭間で~ジョニー・ティロットソンの時代」

等の作品を作成中です。

体調の問題もあり、残された時間は多くは有りません。

中国・広州在住の一世、タイ・バンコク在住の一世とも、赤貧の生活の中で、それらの作業に取り組んでいます。

基金の協力をお願いする次第です。

・・・・・・・・・・・・・・・・


金額の多少は問いません。基金協力頂いた方のうち希望される方に対しては、上記各作品にクレジット(協力者名)を表記し、完成後に贈呈いたします。また、ギリシャ・中国・タイなどの現地情報の提供や、旅行案内のお手伝いなども可能です。


コンデンスミルク一世


コンデンスミルク三世


基金振り込み口座


三井住友銀行 普通 7012686 アオヤマジュンゾウ


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