青山潤三の世界・あや子版

あや子が紹介する、青山潤三氏の世界です。ジオログ「青山潤三ネイチャークラブ」もよろしく

中国の野生植物 Wild Plants of China リンドウ科Gentianoceae-57

2021-03-31 21:04:36 | コロナ 差別問題と民主化運動 中国の花


★記事の後半部分が抜けていたので、追加しました。4月1日

読者の方々に質問です(僕は頭が悪いので、教えて頂ければ幸いです)。

【Ⅰ】
マスクは、なぜ必要なのですか?

【Ⅱ】
「沖縄に対する日本」
「台湾・チベット・ウイグルに対する中国」
の違いを教えて下さい。

*毎回(リンドウの項目奇数回)のブログ記事の冒頭に、この質問を繰り返し続けることにします。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「ほぼ書き終えているけれど、ブログにアップしていない記事」が大量にあるので、それをどのように処理していけば良いか、いつも考えています。“ほぼ”というのが、一番困るのですね。書いているときはイケイケなのですが、一息ついて読み返すと、なんか違うな、、、と。

そういうのが無数にあって、何処に収めたのか、パソコンの中から探し出すのが大変。

で、どんどん後回しになって、行方不明のお蔵に溜まって行きます。

「アメリカン・ポップス」と「明治文学」関係には、特に多い。

大作の一例を挙げると(もう繰り返し何度も予告していますが、笑)
『A Short Story of The Cadence Record』と題してスタート、いつの間にやら「ショート・ストーリー」じゃなくなり、1954(53)年~1963(64)年にリリースしたシングル盤212枚A/B両面の全曲解説などに取り組んで、それもほぼ終わり(大半の曲はユーチュブから見つけ出せる、音源が無くても最低限の情報を探す)、更にアルバム解説とかに手を付けて、、、、いつに成ったら日の目を見るのか?

斎藤緑雨の話題も書きかけたままです。どんどん枝葉が広がって行って、収拾がつかなくなっています。

文学、ということで言えば、ぐっと新しいところで(僕より20歳近く若い作家の)酒井順子さんの著作『金閣寺の燃やし方』。これ、最初に読んだとき“やられた”と思いました。いわゆる「ギヨウ」を感じた、という事なんですが、、、以前にも触れたのだけれど、この言葉がいくら手繰ってもパソコンでは表示されないんですね。いやもう本当に腹が立ちます(そんなことでいちいち腹立ててたら生きていられませんが、笑)。やっと出てきたのがこれ↓
技癢ぎよう
でっかく振り仮名付きで、、、なんとかならんでしょうか。

もう一つ見つけました。こちらは略字。
Akizukidさんという方の、「シリアルなポップな日々」というブログ(2008年)からです。
>年2回の芥川賞の発表を迎え、自分と同世代の誰かが受賞したりするとギヨウを感じます。
>ギヨウって漢字がわかりません。
>これは森鴎外が「舞姫」を発表した際に夏目漱石が感じた感情です。
>ギヨウ。
>ザウルスSL-C1000の辞書にはありませんでした。
>技痒。伎【養に病だれ】。
と、記されています。

↑しかし(細かい事ですが、笑)間違ってますよ。
逆ですね。
これは“夏目漱石が「吾輩は猫である」を発表した際に森鴎外が感じた感情”です。

ただし、これも以前指摘したことですが、確かに、漱石は鴎外の「舞姫」にギヨウを感じていたらしい。子規とのメールやり取りでそれを知ることが出来ます(ギヨウという言葉を使ったかどうかは不明、たぶん使ってない)。メールに書かれた言葉が分からない、というのは、残されている往復書簡の、何故かその部分だけが欠落しているからです。子規に「そんなのを褒めちゃいかん」と怒られたそうで、、、その時、もし、怒られていなければ、漱石も発奮して小説書きに取り組み、「吾輩は猫である」や「坊ちゃん」の15~6年前から、大作家として君臨していた可能性があると思います。

因みに、(唐突ですが)三四郎はお初さんと、純一は雪子さんと、それぞれ結婚したのでしょうか?100年以上前のことですが、ずっと気になっています。

「金閣寺の燃やし方」に話を戻すと、これほど完璧な文芸評論には他に出会ったことがない。何度も読み返して、「なるほど」と納得する事ばかりです。そのたびに、ギヨウどころか、自信喪失しているのです。具体的なことは、いつか書きます。相当長くなります。

ということで(この語句は便利ですね、笑)、とにかくリンドウを終えてしまわねば、先に進めません(次回は、一見リンドウらしからぬ花姿の、ハナイカリ属です)。

なんの因果でリンドウなんかに取り組みだしたのか、と思うと、それも腹立たしいのですが。

・・・・・・・・・・

今日のネット・ニュースから。

アイルランドでは、溶岩噴出中の火山の横でバレーボールしてたり、溶岩の岩でホットドック焼いてたり、、、。

大阪は、エスカレーターの片側歩行禁止条例を作った、と(どうやら僕の住む青梅線も禁止になったらしい)。

日本は、ほんとうに「美しく優しく従順な立派な国」ですね。

・・・・・・・・・

前回文章の訂正。

マンションはオブじゃなくオンです(単純誤記)。

因みに、フランキー・ヴァリの「君の瞳に恋してる」は、オブじゃなくてオフ、こちらは暫くわからないでいた(ニュージーランドのルイスが教えてくれた)。

それと、レイ・チャールズの「ファッド・アイ・セイ」は、トじゃなくてド(これはラオスで会ったドイツ人のおっちゃんが教えてくれた)。

それらの事を知るたびに、自分の語学力の貧弱さを痛感して、凹んでしまうのです。

・・・・・・・・・・・・・・・

ネット社会を遮断し、対人関係を拒否して、エーゲ海の小さな島の山のてっぺんの洞穴に籠っている三世から、久しぶりに(無事を知らせる、、、、この状態のどこが“無事”なのか、笑)メールが届いた。

モニカからもメールが来た。中国は“everything is back to normal”と。

一段落着けば、ギリシャに行こうか、中国に行こうか、、、どっちにしろ、日本からは早く脱出したいです。




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

中国の野生植物 Wild Plants of China リンドウ科Gentianoceae-56

2021-03-31 14:00:00 | コロナ 差別問題と民主化運動 中国の花


 
Gentianopsis paludosa 湿性扁蕾  (四川省雅江県)


四川省甘孜藏族自治州雅江県東方。標高3500m付近。2010.6.7
 
プライベート・ネーム:ツチノコヘンライソウ
萼筒が長方形の箱のような形をしている(各地域産の湿性扁蕾Gentianopsis paludosa に共通する特徴)。
 






四川省甘孜藏族自治州雅江県東方。標高3500m付近。2010.6.7
 
Gentianopsis paludosa 湿性扁蕾  (四川省西嶺雪山)



四川省大邑県西嶺雪山支脈尾根。標高3300m付近。2009.8.5
 


















四川省大邑県西嶺雪山支脈尾根。標高3200m付近。2009.8.6
 
Gentianopsis pardasa 湿性扁蕾  (四川省夹金山)



四川省阿坝藏族羌族自治州小金县~雅安市宝興県四姑娘夹金山。標高3500m付近。2010.7.30
 




四川省阿坝藏族羌族自治州小金县~雅安市宝興県四姑娘夹金山。標高3500m付近。2010.7.30
 
Gentianopsis sp. 湿性扁蕾?  (四川省雪宝頂)



四川省阿坝藏族羌族自治州雪宝頂(松潘~黄龍間の峠)。標高4200m付近。1995.8.5
おそらくGentianopsis pardasa湿性扁蕾に所属すると思うが、一応sp.としておく。
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 
シロウマリンドウ属Gentianopsis(扁蕾属)の種は、チチブリンドウGentianopsis contorta(廻旋扁蕾)のほかに日本にもう一種、一応日本固有種とされる高山植物のシロウマリンドウ(別称タカネリンドウ)Gentianopsis yabei があり、北アルプスの白馬岳周辺に基準(何度も言うように「基準」は人間側の手続きに関するもので植物自体とは無関係)変種のシロウマリンドウ、南アルプスの一部地域に(別)変種アカイシリンドウが分布している。
 
低山帯を含む中標高地帯に生えるチチブリンドウと違って高山帯にも見られ、僕は両変種(シロウマリンドウ/アカイシリンドウ)とも結構撮影しているので、それほど珍しい種だとは思っていなかったが、かなりの希少種らしい。南北アルプスのほか、日光女峰山、加賀白山からも記録されている。
 
中国大陸に広く(といって面的に連続しているかどうかは不明)分布する種は、前回紹介したGentianopsis contorta廻旋扁蕾(チチブリンドウ)、Gentianopsis grandis大花扁蕾(プライベートネーム:オオバナヘンライソウ)を含む広義のGentianopsis barbata扁蕾(プライべートネーム:ヘンライソウ)、および今回紹介するGentianopsis pardasa 湿性扁蕾(プライベートネーム:ツチノコヘンライソウ)である。
 
日本のチチブリンドウが大陸の廻旋扁蕾に対応する(同一種Gentianopsis contortaと見做されている)わけだが、シロウマリンドウは、大陸産のヘンライソウとツチノコヘンライソウのどちら(両種とも日本には分布しない)に対応するのだろうか?(それについての考察は省略)
 
ツチノコヘンライソウは、ヘンライソウに比べて花筒や萼筒が短く、その点ではチチブリンドウとも共通するが、萼筒の基部は花茎には流れず切形。地域(あるいは個体)ごとに変異に富み、幾つかの種に分けられる可能性があるが、ここでは暫定的にGentianopsis pardasa一種に纏めておく。
 
僕の撮影した個体に関しては、雲南省産はチチブリンドウ(および近縁と思われる梅里雪山の個体)とオオバナヘンライソウ、四川省産はツチノコヘンライソウと明確に分かれたが、それが偶然なのか必然なのかは把握していない。
 


(第54回を含むシロウマリンドウ属の撮影地点)
朱色:四川雪宝頂/濃緑:四川夹金山/青:四川西嶺雪山/ピンク:四川雅江/黄緑:四川雲南省境山地/紫:雲南香格里拉小中甸/空色:雲南香格里拉尼西/小豆色:雲南梅里雪山
 


(中国に於けるシロウマリンドウ属撮影種、および日本産のシロウマリンドウ属の種)
濃緑:シロウマリンドウ
桃色:チチブリンドウ
黄緑:オオバナヘンライソウ
青色:ツチノコヘンライソウ
紫色:(未詳)
 
 





コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

中国の野生植物 Wild Plants of China リンドウ科Gentianoceae-55

2021-03-30 21:44:31 | コロナ 差別問題と民主化運動 中国の花



 
読者の方々に質問です(僕は頭が悪いので、教えて頂ければ幸いです)。

【Ⅰ】
マスクは、なぜ必要なのですか?

【Ⅱ】
「沖縄に対する日本」
「台湾・チベット・ウイグルに対する中国」
の違いを教えて下さい。

*毎回(リンドウの項目奇数回)のブログ記事の冒頭に、この質問を繰り返し続けることにします。
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 
リンドウの話ばかりでは、読んでくれる人もほとんどいないだろうな、と思って、目先を変えて、読者に媚びる記事(笑)を並行して載せていくことにしました。
 
「中国のリンドウ」と「裏山のチョウ」の違いは、沢山あります。
 
僕自身、
真剣度は、前者が100倍上。ゼロから調べている。
知識度は、後者が100倍上。自家薬籠中の内容。
 
また読者にとっても、
前者は「誰も知らない対象」について、後者は「誰でも知っている対象」について書くわけです。
 
従って、後者の場合、写真は適当に選べばいい。写真は、「中国のリンドウ」のように“説明”を目的とするのではなく、“ビジュアル”としての存在です。
 
でも、そうなると、かえって“どの写真を選ぶか”困ってきます。「リンドウ」の場合は、ビジュアル的な出来不出来以前に資料としての意味を持つわけですから、本来多ければ多い程役に立つ。
 
逆に言えば「裏山の蝶」の写真は、(写真さえ綺麗ならば)どれを選んでも、多くても少なくても良いわけで、ついつい手を抜いて、(「中国のリンドウ」の時以上に)写真を多数送ってしまうことになる。とりあえず写真を送信しておいてから、半分ぐらいに減らしてもらうように指示するわけです。しかし、これが上手く伝わらない。
 
ということで、「2024.3.24下(モンキチョウ)」も「2021.3.23下(サクラ・ツツジ)」も、無駄に沢山の写真がアップされちゃっています。
 
やっぱり、最初から、じっくりと写真を選んでおくべきですね。
 
今日は通院の日です。
 
F医師に、いつもの質問。
 

>なぜマスクをしなきゃいけないのですか?
 
F医師
>私は、する必要ないと思っています。
 

>でも、皆してるじゃない?
 
F意思
>外すのが面倒だからだと思う(落っことすし)。
 

>中国ではマスクなんてしてないのに、なぜ感染者少ないの?
 
F医師
>そりゃ、もうみんな抗体持っているから(日本も早くそうなればいいのにね)。
 
・・・・・・・・・・・・
 
「裏山探索」で「タンポポ」とか「センボンヤリ」とか書いていたので、中国も「リンドウ」よりも、ついついそっちのほうを書きたくなってしまいます。ちゃんと「リンドウ」完結してからにしないと、いけないですね。
 
でも、「タンポポ(キク科タンポポ族)」やり出したら、また70回とか80回になってしまいそうで、フライングでスタートするわけにはいきません(やるとしたら「高山タンポポ」に限定)。
 
・・・・・・・・・・・・・・
 
ということで、「リンドウ第56回」シロウマリンドウ属の続き、うっかり忘れてしまうところでした。次回は「リンドウ」です。







コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

アパートの裏山- Nature of Misty Hill青梅市霞丘陵の自然2021.3.27

2021-03-30 14:44:57 | コロナ 差別問題と民主化運動 身近な自然


★訂正とお詫び
3月30日09:00に投稿しました、「 アパートの裏山-青梅市霞丘陵の自然 2021.3.24(下)」は、3月26日に既に投稿しておりました記事により、削除しました。応援をくださった方、申し訳ありませんでした。




読者の方々に質問です(僕は頭が悪いので、教えて頂ければ幸いです)。

【Ⅰ】
マスクは、なぜ必要なのですか?

【Ⅱ】
「沖縄に対する日本」
「台湾・チベット・ウイグルに対する中国」
の違いを教えて下さい。

*ブログ記事の冒頭に、この質問を繰り返し続けます。
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 
 
午前中(2021.3.27)天気が良かったので、18年目にして3度連続の裏山行き。
 
いやぁ、参った!!
 
ここは「美しい日本」だから、しようがないんですけれどね。
 
3日前には、丘陵公園?入口にタンポポの花が咲き乱れていて、いろんな蝶が飛びかっていたのに、、、、跡形もなく消え去っている。
 
勝手に生えてきた雑草、、、、、邪魔だから除草したわけだ。
 
まあ、美しい日本なので、当然かもしれません。
 
まもなく、(整然と植え込まれた)真っ赤な園芸ツツジに、一面が覆いつくされます。そりゃもう見事で美しいですよ。皆、“素晴らしい!”と感動すること必至です。
 
そこに雑草生えていれば困るし、、、、。
 
人間が選抜して品種改良して自分たちで育んだ園芸植物や野菜・果物は、自分たちが望む通りの存在です。安全で、そして“皆が素敵と思う”という共通概念の上に成り立っています。人々の愛情の籠った「美しい自然*」であり、(自分たちの世界に於ける)平和・自由・幸福の象徴でもあります。
*たぶん、一般概念での「自然」は、「人間以外の生物」の実質ほぼ同義語。
 
一方、人間の意図とは無関係に、勝手に生えている雑草。人間の居住地とは別空間に存在する(いわゆる)「野草」はともかく、人の陣地に勝手に入り込んだ「雑草」は、迷惑な存在です。
 
人の陣地に人間の思惑とは関係なく生える植物の99%は「外来帰化種」(中には在来分布種の“出戻り帰化”という存在もあるのですが、それについては別の機会に説明します)で、謂わば、犯罪者のようなものです。
 
まあ、通常目にする雑草は(一ランク上の「野草」と思われているものの一部も含め)国外からの帰化植物で、在来種よりは目立つ存在です。園芸種でなくとも概ね派手で鮮やかですから、それなりに「綺麗!」と(「自然」の一員とひっくるめて考えたうえで)喜ぶ人もいるでしょうね。
 
本当の在来植物は、(“ちやほや”されている高山植物とか熱帯性の種とかを除き)概ねごく地味な、一般的には見向きもされないだろう存在です。
 
もっとも、それがお国(環境庁)指定の「絶滅ナントカ類」だったら、一転してVIP待遇になるのですが、、、、。
 
そうでもない限り、なんか得体の知れない、触っちゃアブナイ、食べちゃいけない、邪魔者として認識されています。
 
もっとも、人間の管理下にある野菜や果物や穀物や薬草などにしたところで、最近は人類からの評価ハードルが高くなって、徹底したリスク管理の結果、排除されてしまうものもあります。
 
リスク判定基準は今後もどんどん上がって行くでしょうから、そのうち、人類が食べることが可能な植物は、無くなってしまうのではないかと。それに、、、いくらリスク排除したところで、本来の目的の「健康」に結びつくとは思えないのですが。 
 
青梅には、結構裕福な住民(概ね「健康マニア」か「リスク排除主義者」)が多いようですね。いわゆる「中流」の人々。貯金ゼロ(正確には10円とか100円)で、一日の食費が200円という僕から見れば、皆「小金持ち」です。
 
どの家の庭(玄関脇とか)にも、カラフルな花や緑が満載です。「小さな幸福」「他人のことは知らん」「人間以外の事はどうでも良い」といったフィーリングが、バッチリ伝わってきます。
 
いいんじゃないですか。美しい日本だから、そんな人が沢山いても。
 
でも国民「全員」が同じような「感性」「価値観」でいる。実質上「そうであらねばならない」ということ(無意識強要同調空気)が怖いです。否定をすれば、(暗黙の了解の上)まるで人間としての心を持ち合わせていないように見做されてしまう、、、、。
 
そんなことを考えつつ、(というか考えても仕方がないので)少し先に歩を進めます。
 






木陰に僕の大好きな、正真正銘の在来野生種“センボンヤリ”が咲いているのを見つけました。野生のミニチュア「ガーベラ」です。ちょっと機嫌を直しました(中国大陸産の種については近日中に紹介予定)。
 


今日最初に出会った蝶は、今年出会った2頭目のモンシロチョウ。24日の一回目はオス、今日はメス。
 


続いてスジグロチョウ。こちらもメス。三日前はオスばかりだったのですが。
 
それにしても、素晴らしい(←皮肉ではなく本心)環境ですね。早春の陽ざしと、爽やかな風。聞こえるのは、その風の音と小鳥(ヤマガラ?)の声だけ。
 


ヤマザクラの咲く(ほとんど人の通らない)山道を、マスクしたまま歩く、恐怖のマスクマン(女性)。
 
何が何でもルールを守る(マスク必着)、(他人、というよりも「空気」への)思い遣りの国、日本ですから、マスクしたまま一人で山道歩いていても、誰も不思議に思わない。
 
いいと思いますよ。いろんなポリシーがあっても。マスクで顔隠したい。まあパンツとかブラジャーみたいなものと思えば、それも有りでしょうから。
 
それ自体はアリなのですが、、、、誰も“おかしい”と思わない空気を作り出しているのが怖い。仮に思ってはいても、それを口に出せば、まるで犯罪者か精神異常者のごとく排除されかねない(犯罪者や精神異常者が排除されることこそ、そもそもおかしい)。「この(空気読めない)人、変」みたいな空気の充満が怖い。
 


山路のヤマザクラには、誰も見向きもしないようです。そんなの知らん、必要ないと。5分も歩けば、駐車場脇のグレート・ビューティフルなソメイヨシノの並木が待っているので。
 


グレート・ビューティフルなソメイヨシノの脇の草原で、今日もモンキチョウを撮影します。
 


自撮りしときました(自分の顔を見るというのは、あんまり気分の良くないもんですね、、、読者の方もイヤでしょうけれど)。「当たり前のことを理解が出来ない」変な人、というか(元々頭の悪い)痴呆老人(もうすぐ73歳の誕生日)です。
 
ちなみに、この辺りのタンポポは、まだ排除されていません。何故か(入口に生えていた排除されてしまった群落も含め)全てニホンタンポポ(カントウタンポポ)のようです。セイヨウタンポポは、なぜかこの一帯では全く見かけません。
 

今日も飽きずに、モンキチョウを撮影します。
 






メスの産卵。手前の草に隠れて良く分からないけれど、産み付けているのはレンゲソウです。
 


産卵を終えて、暫し一休み。
 
 

なかなかどうして、綺麗な蝶だとは思いませんか?
 




静止時は絶対に翅を開かないモンキチョウの撮影法は、順光と透視光の2パターンがあります。
 

 


いつの間にか隣にオスがやって来ていた。
 
 

痛恨の失敗。広角レンズで写そうとしたこと(カメラが壊れているので、レンズ付け替えるたびに一々初期化せねばなりません)。せっかく左右均等に並んでくれたのだけれど、碌な写真が撮れなかった。余計なことはするもんじゃないです。
 


やっぱり、(グラビア美女にも負けてないと思うんで)ポートレイト徹した方が良い、と思い直し、再び写しまくります。でも、左右に並んではくれない。
 


モンキチョウ・メス
 


モンキチョウ・オス
 


キチョウ(キタキチョウ)
 




入口に戻ってきました。三日前と同じくルリタテハが特攻飛来。
 


今日の入口。
 


三日前。
 
・・・・・・・・・・・・・
 
不思議というか、腑に落ちぬことがあります。
 
セイヨウタンポポを全く見かけない(さっき駅前に一株生えていましたが)。この辺りに生えているのは、本当にニホンタンポポ(カントウタンポポ)ばかりなのでしょうか?印象的にはそうは思えない(ニホンタンポポに見えない個体も多い)のですが、でも総苞片は立ち上がらずに寝ているし、、、。
 
もう一つ。モンキチョウの雌雄を、3日間、各一時間以上観察し続けていて、例のメス→オスの“逆追飛翔”に一度も出会えないでいます。これまでの経験では、モンキチョウの雌雄がいれば、ほぼ必ずこの行動が見られるはずなのに、なんででしょうか?
 
「不思議な現象」というのは「事実」を解き明かしてないだけで、ちゃんとロジカルに考えれば、答えが用意されている、、、のかも知れませんね。
 
例えばカントウタンポポ。僕にとってニホンタンポポといえばカンサイタンポポがメインになるので、セイヨウタンポポに比べればずっとひ弱な印象を持っているのだけれど、カントウタンポポは案外こんなものかも(それにしては豪壮すぎる、という思いもありますが)。
 
セイヨウタンポポが見られないことについては、何らかの理由で勢力が再逆転したのかも知れません。いわゆる「帰化植物の繁栄マックスからのリバウンド現象」、公的機関による「ニホンタンポポ増殖推奨」、、、、。単にこの地域に、もともと発育状況の良いカントウタンポポが多く生えているだけなのかも知れないし。
 
モンキチョウの追飛について。“逆パターン追飛翔”は、非常に目立つわけです。そのため、いつ見てもそれを行っているように印象付けられる。でも、トータルに見渡せば、「していない期間」も結構あるのではないでしょうか?今はその時期に当たる、と言うわけです。オスの成熟度とか、地形や気象や時間的な関係とか、、、、。
 
でも、なんか腑に落ちない。
 
以下、むろん冗談ですけれど(笑)。
 
僕は100年間ほど眠っていたのではないかと。
 
100年前と違って、「今」は、本来のニホンタンポポは絶滅してしまった。セイヨウタンポポとも違う別の外来植物が帰化し、あるいは様々な形での交雑なりを経るなどして、何らかの理由で成された未知の変異型に置き換わってしまっている。
 
モンキチョウも絶滅してしまった。それに代わって今飛んでいるのは、国外からやってきたモトモンキチョウ。なので、特有の“逆追飛翔”も行わない。
 
Sfのネタにもならない下らん話ですが、、、、(笑)。ロジカルに説明するより、こっちのほうが楽しいことは確かです。
 
*日本のモンキチョウは、ヨーロッパのモンキチョウ(ただし東端の黒海西岸のみに分布する少数派)より、ヨーロッパでは主流を為すモトモンキチョウColias hyaleやミナミモンキチョウColias australisに、より外観が似ています(ヨーロッパ北半部には日本の高山蝶のミヤマモンキチョウも結構広く普通にいる)。
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 
霞丘陵を、「霞・丘陵(キュウリョウ)」ではなく、「霞丘(カスミオカ)・陵」と呼んでしまう人がいそうです。それでタイトルに「霞」を分離挿入しました。
 
英語力に乏しい僕なので、迷ったことが3つ。
Hazyにするか、Mistyにするか。
頭にTheを付けるか。
後ろにSを付けるか。
(分かる人がいれば教えて下さい)
 
いずれにしろ僕は、英語のHillと言う言葉が、なんとなく好きなのです。
というのは、アメリカン・ポップス(といっても1940年代の作品)の大好きな楽曲のひとつが、
“ブルーベリー・ヒル”
“モッキンバード・ヒル”
ハンク・ウイリアムスの“マンション・オブ・ザ・ヒル”も良いけれど、未練たらしい失恋歌よりも、ウキウキした気分と、得も言えぬ懐かしさを感じるこの2曲ですね。
 
ここで紹介する予定でいたのですけれど、両曲ともお気に入りのバージョンが山ほどあって、迷いに迷ってなかなか決まらない。結局、大ヒットバージョン、前者がパティ・ペイジ、後者はファッツ・ドミノ(1951年と56年に共にビルボード2位)にすることにした。でも、それなら誰でも知ってるでしょうから、(一字一字張り付けねばならぬあや子さんの手間を考慮して)またの機会にします。
 
・・・・・・・・・・
 
照ノ富士関、優勝(&再大関昇進)おめでとう!
序二段陥落からの、奇跡としか言いようのない復活劇*、へそ曲がりの僕も、ヤフコメの皆さん同様に(珍しく素直に)感動しています。
 
ついでに勝南桜、自己記録の89連敗を更新する90連敗(通算3勝224敗1休)、、、これも、そう簡単に出来ることじゃないですね(対戦相手が可哀そう、凄いプレッシャー)。
 
*一応、「へそ曲がり」ということで、斜めの意見も付け加えておきます。
 
大復活は、みんなが言うように、それほど凄いことだとは思はない。照ノ富士の実力を鑑みれば、勝って当然。
 
凄いのは「辞めなかった事」です。
 
2021.3.28記
 
・・・・・・・・・・・・
 
追記
 
香港
コロナ
ミャンマー
、、、、
繋がっていますね。
いろんな意味で。
ほんとうに、とてつもなく複雑な、いろんな意味で、、、。
 
人類の転換期かも知れません。
(アフリカや中東は日本に直結しないけれど、ミャンマーは直結する)








コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

アパートの裏山-青梅市霞丘陵の自然 2021.3.23(下)

2021-03-29 09:00:00 | コロナ 差別問題と民主化運動 身近な自然



 
読者の方々に質問です(僕は頭が悪いので、教えて頂ければ幸いです)。

【Ⅰ】
マスクは、なぜ必要なのですか?

【Ⅱ】
「沖縄に対する日本」
「台湾・チベット・ウイグルに対する中国」
の違いを教えて下さい。

*ブログ記事の冒頭に、この質問を繰り返し続けます。
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 
 
(以下全て東京都青梅市2021.3.23)

ソメイヨシノ。丘陵の入口の住宅街の端っこで。
 


ヤマザクラPrimura* jamasakura
丘陵に入った途端、野生のヤマザクラに置き換わります(人為施設のある場所はソメイヨシノ)。
*大場秀章先生は(属を分割して)“Cerasus”使用を推奨していますが、僕は一応従来のPrimuraのまま表示します。分割に反対しているわけではありません(中国産各種などとの関連上)。
 















 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 


ミツバツツジRhododendron dilatatum
「春の女神」の季節は、ミツバツツジ類ですね。関西人の僕にとって懐かしいのは、断然コバノミツバツツジRhododendron reticulatum。東日本の山をフィールドにし出してからは、トウゴクミツバツツジRhododendron wadanum。東京近郊の低山はこの数十年ほとんど探索していないので、ミツバツツジ(雄蕊の数が上記2種の半分)には、これまで余り出会ったことが無かった。
 














 




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

中国の野生植物 Wild Plants of China リンドウ科Gentianoceae-54

2021-03-28 13:00:00 | コロナ 差別問題と民主化運動 中国の花




Gentianopsis sp. 迴旋扁蕾? (雲南省梅里雪山)



雲南省迪庆藏族自治州徳钦県梅里雪山明永村。標高2400m付近。2013.9.29 [photo by Monica Lee]
日本における最希少植物のひとつ、チチブリンドウ(迴旋扁蕾Gentianopsis contorta)または、それにごく近縁な種と思われる。

日本産のリンドウ科植物は、30種ほど。その半分以上が、いわゆる高山植物である。高山植物には希少種が多い。でも、図鑑を作る必要があったので、意地になってほとんどの種を撮影した。ちなみに屋久島産は9種、こちらも希少種や興味深い種揃いなのだが、 むろん全種を撮影した。

日本の山地性希少リンドウで、一種だけ撮影が叶わなかった種がある。奥秩父と、南アルプスの北端近くに位置する白岩岳2287mにのみ分布する*、チチブリンドウである。

山頂付近は、ギリギリ「高山」の範疇に入れられなくもないが、生えている場所は中腹の石灰岩地帯、いわゆる「特殊岩石地生育植物」を代表する種なのだ。

奥秩父の中核部、甲武信岳2475m(木賊山2469m/三宝山2483m)の周辺の、特殊岩石(石灰岩?)地域と思われる、道の無い中腹山中を、何度か探し回ったが、見つけることが出来なかった(探していた場所よりも、もっと低い標高に生えているようだ)。

*最近の情報では、滋賀県の伊吹山を始め、意外な場所(さほど標高の高くないところ)から記録されている。といって、どの地域においても普遍的に見られるわけではなく、第一級の希少植物には変わりない。

中国に拠点を移して以来、日本の山々からは足が遠のき、チチブリンドウの探索も、それきりになってしまった。

2013年の秋、モニカを雲南梅里雪山での撮影・調査に派遣した。9月末から10月にかけてで、蝶や各種の花の季節はほぼ終えている。後年を考えての予行演習ということで、成果はもとより期待していない。むろん、大した成果は挙げることなく戻ってきた。

花を終えて、枯れ草や種子になったものが多かった。ここに示した写真の個体も、その一つと思っていた。一応、シロウマリンドウ属であろうことは分かっていたので、今回纏めるに当たって、チェックしてみた。

種子と思い込んでいたのは、どうやら萼筒部のようである。先端に、ちらっと花被弁のようなものが見える。むしろ蕾の状態に近い(あるいは花を閉じている)のかも知れない。

この特異な雰囲気は、(実物か図鑑類かはともかく)どこかで見たような気が、、、、。“チチブリンドウ”の名が、ちらっと過ぎった。でも、僕が図鑑などで見た記憶のあるチチブリンドウは、もっと短躯の植物体だったはず。それに余りにも距離が離れすぎている。でも気になって、一応インターネットでチェックした。どうやら、チチブリンドウである。プロポーションの違いを除けば、概ね特徴が一致する。

実は、チチブリンドウの存在を思いつく前に、「中国植物志」で、ある程度近いと思われる種の見当をつけていた(殊に次に紹介する香格里拉尼西産の個体に対して)。「迴旋扁蕾」という種である。学名はGentianopsis contorta。チチブリンドウの学名も調べてみた。Gentianopsis contorta。なんと、同じ種が雲南にも分布しているわけである。

「中国植物志」に示された分布域は、チベット、云南、贵州、四川、青海、辽宁(東北地方)。海拔1920-3550m。国外では、ヒマラヤ西北地区(模式标本产地)、ネパール、日本にも分布。

かなりの広域分布種だ。もっとも、次に紹介する「迴旋扁蕾」の典型個体の撮影地は、特殊岩石に覆われた山の山裾である。と言っても、中国大陸の多くの地域では、日本では「特殊」とされている地質がむしろ一般的だったりするわけで、日本が変なのである。

ちなみに、奥秩父の甲武信岳の山腹樹林内には、日本では一属一種でここだけに生える、スイカズラ科のホザキツキヌキソウのような、やはり超希少種も生育している。こちらも中国では比較的広範囲に分布しているようで、僕は四川省雪宝頂5588mの近く(九賽溝渓谷)で撮影している。雲南省玉龍雪山5596mの山麓では、色違い(白→赤)の実を付ける同属種にも出会ったことがある。

雲南省とチベットとの省境(四川省やミャンマーやインド・アッサムとの境もすぐ近く)に聳える梅里雪山6740mの氷河の末端下に、奥秩父と同じ(またはごく近縁な)種が生えていても、それほど不思議ではないのかも知れない。

ここでは、一応、(暫定的に)チチブリンドウとは別の種と考え、Gentianopsis sp.としておく。





雲南省梅里雪山明永。標高2400m付近。2013.9.29 [photo by Monica Lee]



雲南省梅里雪山。撮影地点は氷河の下。2012.7.4


Gentianopsis contorta 迴旋扁蕾 (雲南省香格里拉)



雲南省迪庆州香格里拉市尼西郷。標高2800m付近。2005.9.28 

種Gentianopsis contorta迴旋扁蕾は、上記したように、ヒマラヤ山脈西北部から、中国の高山帯を経て、中国東北部、そして日本のごく一部地域に至る広域に分布しているわけだが、それらの地域集団が面的に連続しているのか、特定の地域に断続分布しているのか、などについては、僕は良く把握はしていない。Gentianopsis contorta=チチブリンドウ、と言い切って良いのかどうかも含めて。

この写真の撮影地点は、特殊岩石が大きく露出した山塊の下方。そのような点に置いては、日本のチチブリンドウの産地と共通するように思われる。





雲南省香格里拉尼西。標高2800m付近。2005.9.28


Gentianopsis grandis 大花扁蕾 (雲南省香格里拉)



雲南省迪庆州香格里拉市尼西郷。標高2800m付近。2005.9.28

中国大陸の最も広範囲に分布するシロウマリンドウ属の種は、ひとつはGentianopsis barbata扁蕾(プライベート・ネーム:ヘンライソウ)、もう一つは次回紹介予定のGentianopsis paludosa湿性扁蕾(プライベート・ネーム:ツチノコヘンライソウ)であろう。前者は花筒部が長く萼筒基部は花茎に流れ、後者は全体に短くずんぐりしていて基部は花茎に流れない。この、Gentianopsis grandis大花扁蕾(プライベート・ネーム:オオバナヘンライソウ)も、種としては前者に含めても良いのでは、と思われるが、「中国植物志」に従って、一応種を分けて置く。香格里拉北方の、石灰岩の山の中腹路傍に、チチブリンドウと共に生えていた。写真で見るように、花の大きさや花色は個体変異に富む。











雲南省香格里拉尼西。標高2700m付近。2005.9.28



石灰石の山。香格里拉の町の西北にある石灰岩の山

Gentianopsis grandis 大花扁蕾 (雲南四川省境山地)



雲南省迪庆州香格里拉市格咱翁水郷中甸大雪山(四川省境山地)。標高4300m付近。2009.9.12







雲南雲南四川省境山地(中甸大雪山)。標高4300m付近。2009.9.12



中甸大雪山。

・・・・・・・・・・・・

Gentianopsis ?? sp. (雲南省香格里拉)

写真20
云南省迪庆藏族自治州香格里拉市小中甸郷。標高3200m付近。2005.10.2

シロウマリンドウ属の一種と思われるが、定かではない(「中国植物志」では該当する種を見出し得なかった)。萼裂片は基部まで裂ける。もしかすると、リンドウ科ではないのかも知れない(例えばキキョウ科の種?)。香格里拉南方(小中甸)で、紅葉したイワタイゲキ属の種が群落を作る湿原の脇に生えていた。一応、プライベート・ネームを“クビレヘンライソウ”としておく。



雲南省香格里拉小中甸。標高3200m付近。2005.10.2

・・・・・・・・・・・・

シロウマリンドウ(扁蕾)属Gentianopsisの紹介は次回に続く。







コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

中国の野生植物 Wild Plants of China リンドウ科Gentianoceae-53

2021-03-27 20:26:28 | コロナ 差別問題と民主化運動 中国の花



読者の方々に質問です(僕は頭が悪いので、教えて頂ければ幸いです)。

【Ⅰ】
マスクは、なぜ必要なのですか?

【Ⅱ】
「沖縄に対する日本」
「台湾・チベット・ウイグルに対する中国」
の違いを教えて下さい。

*毎回(リンドウの項目奇数回)のブログ記事の冒頭に、この質問を繰り返し続けることにします。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

コロラドの銃乱射事件のニュースから。

「ブログ“飾り気のないアメリカ”,,,,」という方のコメント。
>このスーパーの30キロ南で暮らしています。
>こんなことを言えばオカルトかと思われるかもしれませんが、昔コロラドでは多くのインディアンが開拓者に非常に残忍に殺され、インディアンの体の一部が槍の上に載せられて見世物にされながらパレードされたとの記録もあります。
>実際車で運転していると景色はいいんですが、妙に嫌な気分になる地域も確かにあります。私は何ら霊感はありませんが、何か過去の原住民の怨霊のようなものがそこに残っているのではないかとも感じてしまいます。
>コロラドの高校襲撃事件、映画館襲撃事件、そしてこの事件もあり、この州は今後何が起きても不思議ではない感じさえします。
>現地住民

それに対する「ray,,,」さんという方のリコメント。
>犯罪が起こるのはちゃんとした理由がある事なので、昔の悪霊のせいではないと思います。
>私の見解は、昨日ボルダーでも雪が降り気温がものすごく低いのにトランクス一丁でアサルトライフル?を持ってキングスーパーに行き無差別殺人を試みるのは、ドラックが原因かなと思っています。ヘリでの映像を見た限りではテッペンハゲの上、腹の出たおっさん、インディアンの悪霊が憑りついているようにはみえませんでした。
>コロンバインもオーロラシアターも精神病人が銃にアクセスできる事が原因だと思います。でもその問題はコロラドに限らず、先日のアトランタのように全米にあります。
>世の中には不可解な事はあるかも知れないけど、殺人は悪霊のせいではないと思います。
>そういう妄想的な考え方はしない方があなたの為に良いと思うし、高額の祈禱者に気をつけて。。
>ロジカルにものを考えるようにした方が良いですよ。

両者に対しての僕の見解。
Milk
>「飾り気、、、」さん、「ray」さん。
>僕は、どちらも、なるほど、と思います。
>rayさんの仰っていることは、間違いなく「正論」なのですが、
>人間(科学とか文明とか)は、そんなに賢くはない。
>確かに、ロジカルな考え方をすれば、不可思議なことと悪霊は無関係ではあるのでしょうが、ロジカルに物を考えることだけが、全てでもないのでは?

僕のコメントとしては珍しく“そう思う”が沢山つきました。

すると、Ray さんから反論がありました。
僕の投稿が、相当気に入らなかったようです。400字いっぱいの長い反論だったのですが、要約するとこんなところだったと思います。
>科学によって物理的に(首尾一貫して)実証されたものだけが「事実」である。
>不思議な現象というのは、(現時点において)科学での実証が成されていない現象である。

一応、僕からも返信対応しておく義務がある(?)かと思い、次のコメントを入れました。
>たぶん、僕(のような低知能人間)とrayさん(のような頭の良い方々)とは、感性の在り方や思考回路が異なるのだと思います。
>人類の「科学」は、確かに素晴らしい発展を遂げています。科学者たち(僕は彼らを尊敬しています)の能力は凄い。体系に従い物理的証明・応用していくことで「新たな文明」を発掘し続ける。しかし「世界(世の中とか宇宙とか様々な呼称があるのでしょうが)」は、人知では想像もつかないほど巨大です。科学での実証は不可能です。
>ロジカルに考える(実証する)時は、常にそのアンチテーゼとしての非ロジカル的な部分がセットになっているべきであると、僕は思っています(rayさんからすれば、そもそも「思う」が問題あり?)。

すると、rayさんのコメントが、全部消えてしまった(なので要約しか書き記せなかった)。まあ、そういう事です。

・・・・・・・・・・・・・・

昔、良く言い聞かされました。

難しい事を難しいまま纏めたり伝えたりすることは、それほど難しい事ではない。
難しい事を易しく纏めて分かり易く相手に伝えることのほうが、ずっと難しく、遥かに大事なことである。

違いますね。

難しい事は難しい。

子供の本(一応僕も関係者です、「児童科学読み物賞」とか受賞してますんで、笑)執筆の必須事項。ロジカルであること。起承転結(殊に結の部分)の重要性。語られる諸現象の因果関係を明確にすること。

僕は、そうは思わない。

・・・・・・・・・・・・・・・・

例えば、“ロジカル”という姿勢と、“スピリチュアル”という姿勢があるとします。どちらかを選ばねばならぬとすれば、僕個人的には前者を選びたいのです。

でも、両者は必ずしも対立する概念ではない。

ロジカルであると信じられていることが、実は極めてスピリチャルな(架空、幻想、虚構の)世界の中に成り立っているのかも知れない(そのことを出来るだけロジカルに説明せねばならんのですが)。

例えばDNAの解析。伊藤建夫先輩(僕の中学生の時の生物研究部の先輩で、日本分子生物学会・日本鱗翅目学会会長)は、「系統分類に携わる人は、DNA解析による分類を完全肯定するか完全否定するかに二分されると思う」といったような要旨を仰っていました。頭の悪い僕でさえ、伊藤先輩の言わんとする気持ちは分かります。僕も、ほぼ、完全肯定派です。問題は、「ほぼ」から漏れた部分ですね。
 
電気とか、飛行機とか、ほんの僅か(生命の歴史からすれば、本当にもう、ゼロに等しい程の“ほんの僅か”)前までは、存在さえ考えもされなかった。コンピューターだってそうですね。

様々な科学の恩恵(方法論の発見と応用)によって、あらゆることが可能になりつつあります。そう、「あらゆること」です。遠からぬ時代に、遺伝子操作による病気の治療も、健康長寿も、たぶん、永遠の命の獲得も成されることでしょう。宇宙の果てにも到達できることでしょう。

でも、それが「実現」したとして、それは(僕の頭ではうまく説明できなくて、もどかしいのですが)「本当のこと」なのでしょうか?

「可能になった事」と言うのは、次元を変えて、別の角度から、より深くより俯瞰的な立場から眺めてみれば、全く別の答えに辿り着くのかも知れない。

極論すれば、「科学・文明」の恩恵は、すべからく単なる幻影(“それがどうした”と言う事です)で、ある意味「洗脳」に過ぎないのではないでしょうか?

いずれにせよ、僅か100年かそこいらの間に、急角度に突き進みゆく人類文明、、、この後、フラットに移行するとは思えません。急角度のまま進めば、一体どうなるんだろう? きっと、未来の人類は、人類じゃなくなってるんだと思います。

・・・・・・・・・・・・・

「リンドウ」ですが、、、、手こずっているうえに、「バイト活」したり、「裏山探索」したり(今日も行ってきた!)、で、いつまで経っても終わらない。

なんせ、リンドウについては(ヘツカリンドウ以外は)僕は何の知識も持っていないので、まず自分の所有写真を引っ張り出し、それを纏めて、(最初は行うつもりではなかった)既述の文献と照らし合わせたりして所属分類群の特定をし、、、と、滅茶苦茶しんどい作業を続けているのです。

これが蝶とか野生アジサイだったら、(ベーシックな知識を含め)全て頭の中に入っているので、自家薬籠中にして作業を進めることが出来るのだけれど、リンドウはそうはいかない。

で、最終回までの見通しがついてきた(ただし68回予定だったのが70回に延びてしまった)ので、ほっと一息付けて、裏山の蝶の記事などを紹介し始めてしまいました(そっちの方が遥かに楽だし)。でも、油断しちゃだめですね。リンドウがストップしちゃう。ここは、もうひと踏ん張り、作業を途絶えずに取り組みます。

次回は、シロウマリンドウ(タカネリンドウ)属です。リンドウ属と属は分けられていますが、前回のツルリンドウ属共々、リンドウ属とはごく近い類縁関係にあるようです。

シロウマリンドウ属の記事は、リンドウ掲載スタート当初の2月7日に既に執筆済み、それを再チェックしたり、構成し直したりして、更に手こずっているのです。





コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

アパートの裏山-青梅市霞丘陵の自然 2021.3.24(上)

2021-03-27 09:00:00 | コロナ 差別問題と民主化運動 身近な自然


3月26,27日の記事に、いいね!その他ありがとうございます。
 
読者の方々に質問です(僕は頭が悪いので、教えて頂ければ幸いです)。

【Ⅰ】
マスクは、なぜ必要なのですか?

【Ⅱ】
「沖縄に対する日本」
「台湾・チベット・ウイグルに対する中国」
の違いを教えて下さい。

*ブログ記事の冒頭に、この質問を繰り返し続けます。
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 
二日続けて裏山(霞丘陵)に行きました。昨日より少し先まで足を伸ばしました。「七国峠」(埼玉県境じゃなかった)の入口辺りまで。こんな静かで爽やかな環境が、都会のすぐ近くにある、、、。さすが日本ですね。
 
でも、、、ハイキング中の人と何人か出会ったけれど、みんな(誰もいない道を)マスクしたまま歩いている。変なの!(僕の方が変??)。
 
何にもない唯の山道は、自然のままの環境です。赤褐色の若葉のなかに、ポツンポツンと花が混じったヤマザクラ*(たぶん5月にはヤマツツジ*、6月にはヤマアジサイ*も)。
 
公園化されてるところには、豪華絢爛なソメイヨシノ。あとひと月もすると、真っ赤な園芸ツツジ。そのあとは、園芸アジサイ、、、。別にそれでもいいですが、哀しいです。
 
*“ヤマ”と名が付きますが、一般名詞(「山桜」「山躑躅」「山紫陽花」)ではなく、固有名詞(種名)。
ヤマザクラPrunus jamasakura
ヤマツツジRhododendron kaempferi
ヤマアジサイHydrangea serrata
 
この3種を含め、以下このブログの解説文や小見出しに付記する学名は、(僕が妥当でないと考える場合を含め)あくまで“暫定的な”(幾つかの異なる見解の中からの)選択です
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 
2021.3.24に出会った蝶(+α)、その1
 
写真1

写真2

「春の乙女*」ツマキチョウAnthocharis scolymus(でもオスです)。
 
写真3

写真4

「春の淑女*」ミヤマセセリErynnis montanus(こちらはメス)。
 
*(昨日の「春のオテンバ娘」コツバメ共々)僕が勝手につけた呼び名です。
**「春の女神」ギフチョウは、この辺りにはいません。
 
写真5

写真6

ベニシジミLycaena phlaeas(春型オス)
 
写真7

写真8

ベニシジミ(春型メス)
 
写真9

写真10

写真11

スジグロチョウPieris melete(春型オス)
僕は、「スジグロ“シロ”チョウ」とは呼びません。昔から使われて来た名を踏襲します。
 
写真12

モンシロチョウPieris rapae(春型オス)
二日合わせて、この一頭しか見ていない。
 
写真13

写真14

写真15

キチョウEurema hecabe(越冬個体)
現在の呼び名では、一応「キタキチョウ」と言う事になるのかな?種を分けることについては、特に反対と言うわけではありません。でも僕は「キチョウ」のままで呼んでおきます(その理由はいつか話します)。
 
写真16

写真17

ヤマトシジミPseudozizeeria maha(春型オス)
 
写真18

写真19

テングチョウLibythea celtis(越冬個体)
 
写真20

写真21

キタテハNymphalis c-aulem(越冬個体)
 
写真22

ルリタテハNymphalis canace(越冬個体)
突然眼前にやって来て、一瞬の間に飛び去って行った。
 
写真23

ビロウドツリアブBombylius major
オートフォーカスカメラだと、ピント合わせが難しい。
 
写真24

写真25

セイヨウミツバチApis mellifera
今回紹介の中で、唯一の外来種。
 
写真26

写真27

トウヨウミツバチApis cerana
全身に花粉を纏っています。
(*同定自信なし)
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 
相変わらず目がほとんど見えない。意識が朦朧としたまま、左右に揺れながら歩いています。
 
カメラのほうも、(標準レンズ使用時は)シャッター押すごとに、一回一回“初期設定”に戻さねばなりません。


 
追記
 
2021.3.24 下と、2021.3.24 上、および2013.3.23 下の順番が、それぞれ入れ替わってしまいました。写真の送信を終えてから、それぞれの「下」の写真を半分に減らしてください、と指示したつもりでいたのが、間違って伝わってしまった。
 
伝達は難しいですね、いちど間違えると、全部が混乱してしまう。
 
よく、糸やコードが絡み合ってしまうじゃないですか。なんでこんなに絡み合ってしまうのだろうと、苛々しながら(先んちょを一々取り外して)組み直すわけですが、、、、実は絡み合っているように見えるだけで、本当は絡み合っていない。落ち着いて解きほぐしていけば、組み直さなくてもスムーズに元に戻る、と言う事を、最近発見しました。
 
何事も、慌てちゃ駄目ですね。






コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

アパートの裏山-青梅市霞丘陵の自然 2021.3.24(下)

2021-03-26 13:50:00 | コロナ 差別問題と民主化運動 身近な自然



 
読者の方々に質問です(僕は頭が悪いので、教えて頂ければ幸いです)。

【Ⅰ】
マスクは、なぜ必要なのですか?

【Ⅱ】
「沖縄に対する日本」
「台湾・チベット・ウイグルに対する中国」
の違いを教えて下さい。

*ブログ記事の冒頭に、この質問を繰り返し続けます。
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 
写真1

モンキチョウColias erate(オス)
 
究極の普通種の一つモンキチョウは、未知の“魅力”の宝庫でもあります。
 
個人的には特に興味を持っている対象ではないのだけれど、中国西安の近郊(モンキチョウ含む2種)や、アメリカのナッシュビル近郊(北米産近縁2種)で、丸一日観察し続けたこともありました。
 
随分昔(50年以上前?)、名古屋の南山大学の阿江茂先生が、(確か北米産の?)モンキチョウの一種の、性別翅色出現率のデータを纏めて学会誌に発表されたことがあります。余り評価は受けなかったように覚えている。曰く「ただデータだけ示しても、何の意味もない、そこから何らかの問題提起を行って、答えを導かねばならない」。
 
僕は、“違う”、と思いますね。データを集めて示すこと。それに勝る大事なことはありません。「問題提起」はその次。「答えを出す」は、どうでも良い事です(“ついでに”程度で良い)。
 
日本産のモンキチョウの事も、なぁ~んにも分かっていないですね。“分かっていないこと”に関しては、モンシロチョウと良い勝負です(たぶんもっと分かっていない)。
 
国外に於けるモンキチョウの分布、これが良く分かりません。たぶんヨーロッパの東縁あたりまでは分布しているようですが、、、日本産と同じ分類群に含めて良いのでしょうか?
 
ヨーロッパには外観がそっくりな(生殖器の形状で見分けがつく)「モトモンキチョウ(セイヨウモンキチョウ)Colias hyale」がいて、こちらはヨーロッパの全土に分布し、東は中国大陸の一部まで覆っています。大雑把に見渡せば、モンキチョウとモトモンキチョウは、ユーラシアの大部分で分布が重なり、東端の「日本海沿海地域」の東半(すなわち日本列島)でモトモンキチョウを欠き、西端の「地中海沿海地域」の西半(すなわちヨーロッパ中心部)でモンキチョウを欠く、という構図になります。
 
しかし僕自身は、(チェックした限りに於いては)中国大陸でモトモンキチョウに出会ったことがありません。といって、モンキチョウのほうも、日本のようにどこにでも普通にいる、と言うわけではなさそうなのです。
 
中国でポピュラーなのは、色や模様がモンキチョウとはかなり異なる、フィールドベニモンキチョウ(ノハラモンキチョウColias fieldii)。沿海部の都市近郊にも、標高4000mを超す西北部山岳地帯やチベット高原などにも、インドシナ半島の諸国でも、(僕は未確認ですが)東北部の寒冷地にも、何処に行っても見られる、中国の最普通種の一つと言えます(日本に分布しない*のは或る意味不思議です)。*迷蝶として記録されたことはある。
 
それに比べ、モンキチョウのほうは、分布がかなり限られているようで、どちらかと言えば、より「山地性」の種です。僕の観察地で言うなら、陝西省の秦嶺山脈と、雲南省の西北部高地帯では、フィールドベニモンキチョウ共々、数多く見かけています。
 
それらの地域集団と、日本のモンキチョウは、どのような血縁関係にあるのか?(台湾の高山性モンキチョウの存在も興味深い)
 
結論から言えば、日本産も中国産も、種としては同じモンキチョウColias erateだと思います。僕のチェックした限りに於いては、雄生殖器の構造が相同であること。もう一つ、(おそらく「種モンキチョウ」に固有の)独特の求愛(拒否)様式、「メスがオスを追っかけて飛翔する」という特殊な生態を持つこと。
 
フィールドベニモンキチョウやアメリカ産の近縁2種では、僕はそのような求愛(拒否)様式には出会っていません。
 
「メスがオスを追っかけて飛翔する」という行動については、様々な解釈が為されていますが、ここでは特に触れないでおきます。
 
一番もっともらしい解釈(当たっている可能性も強い)は、「メスが飛ぶ前をオスが飛んで(進行を塞いで)いる」。その事を証明するかのような、しばしの「逆追飛翔」の後、オスがメスを強制着地させ、本格的求愛を試みて、交尾に至った例も(むろん未遂に終わった例も)確認しています。
 
雌雄それぞれの性的成熟状態と、「求愛様式」のパターンの関連(近縁各種との比較)をチェックしてみても面白いと思います(ただしこの「逆追飛翔」は極めて日常的に見られるので、成熟の度合いとはかかわりなく、のべつ行われているように感じます)。
 
もう一つ。最初に挙げた、色彩性差。モンキチョウのオスの翅色は、常に(どの地域集団に於いても、本当に“常に”かどうかは知らない)黄色。一方、メスには黄色と白色の両タイプが混在しています。そのことは、(地域によって、黄と白の割合が異なる、ということも含め)ずいぶん昔から知られていることです(謂わば常識の範疇)。
 
しかし、実際にその割合の地域差をチェックした、という纏まった報告は、僕は知りません(今インターネットを調べたら、それに関わる考察や報告は幾つか見つけたのだけれど、ベーシックな資料は一つも見つけることが出来なかった)。
 
あと、前に写真で例を示した、「体色」と「休止場所」の色彩同調、ですね。それについては、又改めての機会に。
 
今回、モンキチョウが沢山いる場所で一時間余り観察していて、ひとつ気になった事があります。
 
オスの単独探索飛翔や、地上に於ける求愛(拒否)行動は、何度も見かけました。でも、例の「逆追飛翔」には、一度も出会わなかった。いきなりの地上での行動パターンばかり。たまたまかもしれないけれど(これまでの通常の例を考えれば)少し謎です。
 
写真2

写真3

写真4

写真5

写真6

写真7

今回出会った地上での求愛(拒否)の例。
 
写真8

写真9

別の一例(キチョウ亜科の種は静止時絶対に翅を開かないのですが、このような場合だけは例外的に閉じ開きします)。
 
写真10

写真11

写真12

写真13

写真14

メス。
 
写真15

写真16

写真17

写真18

オス。
 
写真19

写真20

写真21

写真22

写真23

 
写真24

道路脇の草原の土手でモンキチョウの撮影をしていたわけですが、この道路を、たまにハイカーが通ります。数人連れのことも、単独のことも有ります。一人の場合にも、、、皆マスクをしている(・□・;)、、、、僕には“恐怖”でしかありません。
 
写真25

右側はフラットな草原になっていて、手前の低い土手のタンポポに多数のモンキチョウがやってきます。例の「追飛翔」を見ることが出来なかったのは前記した通り。左側は切通し斜面で、キチョウはこちらのほうに集まります。メスは茂みの中にいて、オスはメスを探して飛び回っています。オスもメスも、冬越しを経た割には深圳なので、意外と交尾前の個体も含まれているのかな?と、ふと想いました。
 
写真26

草原の奥が雑木林。
 
写真27

雑木林の向こうの「七国峠」方面?の展望(写真の左方に僕の住むアパートを含む青梅市東部の町があります)。








コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

アパートの裏山-青梅市霞丘陵の自然 2021.3.23(上)

2021-03-25 21:02:00 | コロナ 差別問題と民主化運動 中国の花


★3月、24,25日の記事に、いいね!応援、ありがとうございます。
 
読者の方々に質問です(僕は頭が悪いので、教えて頂ければ幸いです)。

【Ⅰ】
マスクは、なぜ必要なのですか?

【Ⅱ】
「沖縄に対する日本」
「台湾・チベット・ウイグルに対する中国」
の違いを教えて下さい。

*ブログ記事の冒頭に、この質問を繰り返し続けます。
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 
中国のリンドウ、やっとゴールが見えてきました。最終回は第68回になる見込みです。
 
今日(2021.3.23)は、お昼から、就職活動。西友ストアのガードマンは結局ダメでした(ガードマン関係は身元保証人が必要、中国のモニカとギリシャの三世はなってくれるのだけれど、日本在住日本人でないと駄目みたい)。スタバにもダメモトで応募、店長さんが3月30日に面接してくれます。現場段階では受け入れてくれそうですが、たぶん上からはダメ出しされるでしょうね。
 
ダメ×4。まあ僕は人間とは見做されていない(僻み過ぎ!)ので、仕方ないです。あと、隣町にある年金事務所に行ってきた。もしかすると、来月から3000円ほど年金が増えるかも知れません。これは大きいです。
 
午前中、ふと想うところがあって、アパートから歩いて20分ほどの裏山に登ってきました。青梅に引っ越して20年近く、初めての探索です(河辺駅と東青梅駅と、たまに小作駅方面に向かうだけで、自慢じゃないけれど、笑、反対方向には一歩たりとも足を踏み入れたことが無かった)。雑木林に覆われた丘陵(「霞丘陵」というそうです、ちなみに僕の住んでいるボロアパートの名は「マンション霞」)、埼玉県との境?の「七国峠」と言うところに続くらしい、なだらかな山道です。
 
今の僕は、ほとんど目が見えないのです。足許を気にしながら歩かねばなりません。ただし、カメラのファインダーだけは(それとパソコンの画面は)覗くことが可能。
 
*ブログ掲載写真は、(システムの関係で)ちょっと曖昧になってしまうのだけれど、ピントはちゃんと合っています!
 
もっとも、それ以前の問題として、カメラがぶっ壊れている。一回シャッターを押すごとに、いちいち「初期設定」に戻さねばならんのです。それでも頑張って数100枚撮影してきました。
 
(以下全て東京都青梅市2021.3.23)

こんなところです。
 


コツバメ(今年最初に出会った蝶)。
スプリング・エフェメラル四姉妹、ギフチョウは「春の女神」、ツマキチョウは「春の乙女」、ミヤマセセリは「春の淑女」、コツバメは「春の御転婆娘」。
 


ルリシジミ。
 


同。
 


同、雌雄の追飛翔。
 


ちょっと変わった(薄黄色の)タンポポが咲いてた。
 


こちらが普通の色。
 


タンポポと同じキク科タンポポ族に所属する、ニガナ属のオオジシバリ。
 


この辺りに咲いているタンポポは、総苞片が立ち上がりません。と言う事は在来種のカントウタンポポかな?でも、西洋タンポポやアカミタンポポ以外にも(新しい)帰化種がある可能性も考えられるので、簡単に特定することは出来ないと思います。
 






ハナアブ(ナミハナアブ)。
 


越冬後のアカタテハ。
 






同じく越冬後のヒオドシチョウ。
 


樹木の花(サクラとツツジ)の紹介は「下」のほうで行う予定ですが、ヒサカキだけここで紹介しておきます。屋久島固有種のヒメヒサカキのことが常に頭にあるので、何処に行ってもヒサカキが咲いていれば撮影しています。
 


ニョイスミレ。
 


タチツボスミレ(以下同じ)。スミレの分類は、まじめに取り組みだしたら泥沼に嵌ってしまいそうなので、とりあえずはタチツボスミレと言う事で、それ以上深入りはしません。
 














コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

中国の野生植物 Wild Plants of China リンドウ科Gentianoceae-52

2021-03-25 09:03:50 | コロナ 差別問題と民主化運動 中国の花




Tripterospermum双蝴蝶(ツルリンドウ)属の一種 (雲南省高嶺貢山)















雲南省保山市謄沖市*高嶺貢山(南部)。標高2200m付近。2006.10.4
(*中国の行政では「市」の中に「市」が含まれることもある)



サルウイン河と高嶺貢山。2005.2.5


Tripterospermum属(またはCrawfurdia属)の一種 (ベトナム・ファンシーパン山)









ベトナム・サパ・ファンシーパン山中腹。標高1500m付近。2009.3.10









同上。2009.3.13 
ベトナム最高峰(3143m)ファンシーパン山は、中国雲南省との国境に隣接する。



ファンシーパン山。2009.3.10


Crawfurdia属の一種 (広西壮族自治区花坪原始森林)














広西壮族自治区(永福県-龍勝県県境)花坪原始森林。標高1200m付近。2017.11.29
(雨中での撮影のため写真のクオリティは低い)
Crawfurdia属はツルリンドウ属に近縁で、ヒマラヤ地域から中国大陸にかけて10種以上が分布している。



花坪尉青嶺1778m。2010.6.26


Tripterospermum双蝴蝶(ツルリンドウ)属の一種 (台湾合歓山)



台湾合歓山。標高2800m付近。2006.9.4
たぶん、小叶双蝴蝶Tripterospermum microphyllum(果実)。

Tripterospermum双蝴蝶(ツルリンドウ)属の一種 (台湾合歓山)



台湾合歓山。標高3100m付近。2006.9.2
たぶん、双蝴蝶Tripterospermum chinensis(蕾)。

「中国植物志」に因ると、台湾には、5種のツルリンドウ属の種が分布することになっている。



合歓山東峰(左)と主峰。2006.5.7




青色:高黎貢山(南部)/桃色:ファンシーパン山/空色:花坪原始森林/赤色:台湾合歓山






コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

中国の野生植物 Wild Plants of China リンドウ科Gentianoceae-51

2021-03-24 20:39:29 | コロナ 差別問題と民主化運動 中国の花


★3月23,24日にいいね!その他ありがとうございました。


読者の方々に質問です(僕は頭が悪いので、教えて頂ければ幸いです)。

【Ⅰ】
マスクは、なぜ必要なのですか?

【Ⅱ】
「沖縄に対する日本」
「台湾・チベット・ウイグルに対する中国」
の違いを教えて下さい。

*毎回(リンドウの項目奇数回)のブログ記事の冒頭に、この質問を繰り返し続けることにします。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「ツルリンドウ」に纏わる“恨み辛み”を書きます(笑)。

この文章は、「リンドウ」の話題を最初に掲載した日(1月18日)の翌日に書き、どうせなら他のリンドウについても書いておこうと寄り道をしている間に、随分と後回しになってしまったものです。

いろんな世界の人たちから、「お前を潰してやる」「この世界から追放してやる」「生きていけないようにしてやる」と、
異口同音に言われ続けてきました。むろん、僕はどうしようもないダメ人間なので、仕方がない事ではあるのですが、どうしてそこまで嫌われねばならないのか。まあ、自分が悪いのでしょうけれど、、、。

その例の一つです。今までにも(ブログ以外のプラットホームでも)何度か書いてきました。 

屋久島産の「ツルリンドウ2種」の話。

以前は、屋久島のツルリンドウは、本土にも普遍的に分布するツルリンドウの一種とされてきました。低標高地産はツルリンドウそのもので、山岳地帯産はその変種(記載は品種だったかも知れない)ヤクシマツルリンドウ。

しかし、20世紀末になって山岳地帯のツルリンドウには、「ヤクシマツルリンドウ」のほかに、もうひとつ未記載の別種があることが判明し、T大学のY博士(僕より5-6歳下、1983~84年頃には20歳代後半から30代初めぐらい)によって、屋久島固有の新種が記載されました。

Y博士(当時まだ院生だったのですが一応「博士」と表記します)には、僕の2冊目の著作になるはずだった(1987年刊行予定)「屋久島植物図鑑」に、オリジナル報文として「屋久島の固有種(彼が命名した新分類群を含む)」を寄稿して貰っていたのです。

しかし、84年に僕が山で滑落して半年間入院、翌年担当編集者が重病で入院、と思わぬアクシデントが重なり、ほぼ仕上がったところで中断したままの状態になってしまっていました。

結局、予定より2年遅れの87年に刊行することになり、見本刷りも出来上がり、諸雑誌などに広告も紹介されました。しかし、その2年間の間に屋久島の植物の分類上の位置づけに関しての新たな見解が加わり、Y博士から頂いた「屋久島の固有種」の報文内容の幾つかを変更、それに伴って数枚の写真を組み替えざるを得なくなったのです。見本刷りの完了段階で写真を組み替えることは、出版社側にとっても容易なことではありません。でもY教授の要求も当然ですし、僕としても何枚かの写真の差し替えは絶対に譲れない。結局、出版社との交渉は決裂し、刊行を中止してしまいました。

それから数年経ち(その頃、僕自身は拠点を屋久島から中国に移していた)、ある植物関係の雑誌で、僕の写真と記事で屋久島の特集を組むことになりました。数10頁に及ぶ大きな企画です。

かなりのボリュウムで、その中にY教授が新種記載した屋久島固有種のツルリンドウもあった。それを見たY教授 が激怒しました。和名が違っている、と。

Y博士の(英文)記載には、日本名として「ハナヤマツルリンドウ」示されていました。厳格な規約のある学名と違って、和名(ローカルネーム)に対しては特に規約はありません。同じ植物に複数の和名が存在する例も数多くあります。淘汰されて、そのうちの一つが最終的に残るのです(今も複数の和名が併用されている例も少なからずある)。

私見では、出来る限り「昔からある名前」を使いたいですね(近年、それら「土着的な名前」が排除されていきつつあるのは、寂しいです)。

新しく学名を付けた時(いわゆる「新種」発表の際)は、通常、命名者(それが日本人の場合)によって「和名」が提唱されます。必ずしも拘束力はないのですが、それを尊重して使用するのが通常です。

ぼくは、Y博士が新種としたツルリンドウの和名を、「ハナヤマツルリンドウ」ではなく「ハゴロモツルリンドウ」として、写真とともにその雑誌に掲載しました。

それは、僕が付けた名前ではありません。Y博士の提唱です。

新種として記載する前に、Y博士から「こういう和名にしようと思うのだけれど、青山さんはどう思いますか?」と相談されました。僕は「それいいですね、それにしましょう!」と賛成。

そのような経緯がありました。

単行本(図鑑)の刊行が中止となり、Y博士とも連絡が途絶え、数年が経って雑誌に紹介したときに、Y博士の最初の提案どおり「ハゴロモツルリンドウ」にしたのです。

Y博士は、僕の図鑑の刊行が停止され、次に僕が雑誌に掲載するまでの間に、(もとは僕の図鑑に寄稿して頂く予定だった)草稿を、改めて正式な新種記載論文として学会誌に発表しました。その論文中に「日本名は“ハナヤマツルリンドウ”としたい」と付されていたのです。

しかし、僕は、その論文自体の存在を知らなかった。「ハナヤマツルリンドウ」の名が提唱されたことも知りません。だから、最初に提唱されていた「ハゴロモツルリンドウ」を使用したのです。

知っておくべきなのを知らなかったのは僕の手落ちです(当然Y教授から論文掲載紙の献呈があるだろうと、お人よしにも考えていたこともあって、知らなかったのです)。

電話での会話を鮮明に覚えています。とにかく彼は激怒した。

すぐさま訂正しろ、と。そんなの無理に決まってるじゃないですか(既に刊行された雑誌だし)。

そして、“たかがカメラマンごときが、学問の領域に足を踏み入れてはならん”、という、お決まりのフレーズ。今後、このような記事(屋久島の植物についてのオリジナル見解に因る記事)を欠くようなら、この世界で生きて行けなくなるよう「抹殺してやる」、ということです。

それはまあ、いつものことで、(昆虫の世界でも植物の世界でも)数え切れないほど浴びせ続けられています。議論するつもりはありません。

それよりも、Y博士の怒りは、僕が「和名を間違えて紹介したこと」で、彼の立場が傷つけられてしまったことにあるのだと思います。

というのは、彼の屋久島での調査は(個人で自分のお金で行っている僕などとは違って)国(あるいは何らかの機関)からの援助で為されているわけです。「新種発表」を行う際は、国(や各機関)への忖度のようなものが必要になってきます(それ自体は分かるし、別に否定すべきことじゃないと思います)。

その論文には、3つの新種が記載されていました。
「コスギニガナ」
「ヤエダケオトギリ」
「ハナヤマツルリンドウ」
です。

Y博士の言うに、新種発表に当たっては、(国や県からの援助に対してのお礼の意味も込めて)屋久島を象徴する地名を和名に冠する、という申し合わせが前もってあったようなのです。

小杉谷の「コスギ」、山上部山岳地帯の総称・八重岳「ヤエダケ」、そして屋久島の山岳原生林を代表する花山自然保護地域の「ハナヤマ」。

ニガナの一種と、オトギリソウの一種と、ツルリンドウの一種の新種の和名に、それらの名を冠せたのです。

オトギリソウについてはよく知らないのですが、「山上部のツルリンドウ」と「山麓の不思議なニガナ」については、僕も別個に調べていました。集落周辺の雑草的植生の中に育つ「ニガナ」の多くが、この「コスギニガナ」に相当します。

無論、トロッコが分け入り昔は大きな集落さえ成していた小杉谷にも分布していますが、本来は麓の人里植物です。 「小杉谷」の名は、ふさわしくないと思います。でもまあ、こういう“変化球めいた命名”は、たまにはあっても良いのかも知れない、と、とりあえずは納得しています。

しかし、「ハナヤマツルリンドウ」の方に関しては、遥かに大きな違和感がある。この植物は、山上部の、開けた明るい環境(ヤクシマシャクナゲなどの灌木を交えたヤクザサ草原)に生育します。

鬱閉した花山原生林の名は、どう考えても場違いです。そこはY教授も重々承知したうえで、あえて「ハナヤマ」を選んだのでしょうから、仕方ないことではあるのですが、、、、。

でも僕は想うのです。Y教授が最初に提案した(そして新種記載時にそれを和名として指名するものとてっきり思っていた)「ハゴロモツルリンドウ」、、、、。いやもう、実にこの植物にぴったりの名前です。

従来から知られていたツルリンドウ(及び山上部変種ヤクシマツルリンドウ)と異なる特徴と言えば、もちろん実が液果にならず蒴果になることにあるのですが、花の外観も、花筒や花冠部がふっくらしていて、色も明るく、株全体も 蔓が樹木や岩にふんわりと寄りかかって、まさに“羽衣”的印象なのですね。

生育環境も、広大な笹原に不思議な巨岩が鎮座した、天上の神話の世界を思わせる、まさに「はごろも」が漂い浮かぶ印象の中にあります。

同じところに生育する代表的な屋久島固有植物「イッスンキンカ」(麓には別変種あるいは近縁別種のアキノキリンソウやシマコガネギクが生育)とセット。

「ハゴロモツルリンドウ/羽衣蔓竜胆」
「イッスンキンカ/一寸金花」
この「天上の神話の世界」に何とピッタリな、そして、なんて素敵な和名ではないですか。

Y博士は、最初に自身が提唱していた「ハゴロモツルリンドウ」の名を捨て、「ハナヤマツルリンドウ」の名を(「コスギ」「ヤエダケ」共々もしかすると本意ではなく?)受け入れたわけですが、でも僕は(元はY博士本人提案の)この素敵な名は、絶対に捨て去るべきではない、と思っています。

「抹殺してやる」云々に対する恨み辛み(笑)ではなく、そのこととは関係なく、屋久島を心から愛する人間としての使命であるとも思っています。

(繰り返し言うけれど「和名」呼称の使用には基本的に制約はない)

僕やY博士は、そのうちに消えてしまいます。でも屋久島の自然は、永久に(だと思う、、、余り自信はないですが、笑)残る。屋久島の自然の魅力を、植物の呼び名で分かり易く伝えるために(たとえ僕の存在が抹殺されようとも)、「ハゴロモツルリンドウ」の名は残さねばなりません。

ちなみに、屋久島の山(少なくとも山上部のヤクザサ帯周辺)に生えているツルリンドウは、大多数がこの「ハゴロモツルリンドウ」のほうです。普通のツルリンドウ(山地帯産は変種ヤクシマツルリンドウ)は、僕の知る限り稀にしか見ることが出来ない。概ね中腹以下の林内です。

そのことから考えて、最初に「屋久島固有変種ヤクシマツルリンドウ」として記載されたのも、もしかすると「ハゴロモツルリンドウ」の方の個体ではないのだろうか? と僕は疑っています。むろん、Y博士がきちんと検証してのことですから、原記載そのものに使われた標本個体(ホロタイプ)は「ツルリンドウ」の方であったとしても。

それと、ツルリンドウとハゴロモツルリンドウの大きな違いは、果実が液果になるか蒴果になるかですね。日本においては、「ツルリンドウの実は真っ赤に熟する液果」というのが常識でしょうが、中国を含めて俯瞰すれば、むしろ蒴果
のほうが主流なのではないか、と思っています。

それと、液果と蒴果の根本的な違いはどこにあるのか?(日本のツルリンドウはともかくとして)「中国植物図像庫」でチェックした「液果」の種の結実(種子の)状況は、「蒴果」の種と(果実の表面が滑らかで赤いというだけで)基本的には何ら変わらないのではないか? と思ったりします。まあ、単なる想像に過ぎませんが、、、。

・・・・・・・・・・・・

ツルリンドウ属についての情報は、「週刊朝日植物の世界㉖リンドウ・トルコギキョウ」のリンドウ科責任執筆の、邑田仁氏の記事を参照しています。氏はY博士と共に、(僕が屋久島で活動していた頃と同時期に)屋久島で調査・研究活動されていて、この新種ツルリンドウTripterospermum distylumの共同命名者です。知識は(Y博士もそうだけれど)圧倒的ですね。むろん僕などとても太刀打ちできません。そのこと(プロの研究者と素人との圧倒的な知識量の差)は、十分すぎるほど自覚しているつもりです。

・・・・・・・・・・・・・・・

中国大陸と台湾のツルリンドウ属(および近縁のCrawfurdia属)は、幾つかの地域個体群を撮影していますが、(果実を確かめていないこともあって)種の特定が出来ていません。とりあえず暫定的に纏めて、次回で紹介しておきます。







コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

中国の野生植物 Wild Plants of China リンドウ科Gentianoceae-50

2021-03-24 08:31:23 | コロナ 差別問題と民主化運動 中国の花



Gentiana rhodantha 紅花竜胆 (雲南省羅平) 〔Sect. Stenogyne狭蕊組〕



雲南省羅平市。標高約1600m。2007.2.18 (以下同じ)

このセクションをリンドウ属の最後に持ってきたのは訳がある。外観上、次のツルリンドウ属に類似することから、このリンドウシリーズの開始当初は、両者の関連の可能性も考慮して一応同じファイルに入れて置いたことに因る(おそらく直接の関連性はない)。

「蔓」とは何をもって言うのか良く分からなくて、「植物用語辞典*」を調べてみた。
*僕の座右の書なのだが、正直あまりに難しくて、未だ読みこなせないでいる(“本物の学者の能力というのは凄いなぁ”と、この本を開くたびに、自分の頭の貧弱さが情けなくなってくる)。
 
「直立できず、上方に伸びる茎」となっていた。「巻きひげ」「付着根」も必須条件なら相当しないと思われるが、単に「直立できずに(多物に寄りかかって)上伸する」という事なら、このベニバナリンドウも、ほとんど「つる性」と言って良いのではないだろうか。

雄蕊は花冠の片方に寄って(雌蕊も片寄り気味に)つき、花糸が約の手前で屈曲、衰退タイプでも待避タイプでもなく雌蕊発達後も近くに残る。花冠裂片の副片が、多数の糸状片に別れて絡み合う。

雲南中部から西南部にかけ比較的広く分布。ただし僕が観察した雲南省羅平に於いては、菜の花畑の中から盛り上がって成された岩山だけに見られ、付近の一般地質の山では見ていない。

鎮熱、消炎、咳止めなど、漢方として利用される由。


























これらの山々の岩肌に生える。



撮影地点の“普通の山”には見られなかった。



Gentiana pterocalyx 翼萼竜胆 (雲南省麗江) 〔Sect. Stenogyne狭蕊組〕




雲南省麗江市玉龍雪山山麓。標高3100m付近。 2005.9.27 (以下3枚同じ)

ベニバナリンドウと違って、茎はしな垂れずに直立し、花冠副片は糸状にはならず、主片に寄り添って先端が鋸裂する。雌蕊や雄蕊の状況はベニバナリンドウに類似する。








麗江の中心街から望む玉龍雪山5596m。2008.2.22


空色:麗江/薄緑色:羅平





コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

中国の野生植物 Wild Plants of China リンドウ科Gentianoceae-49

2021-03-23 20:38:54 | コロナ 差別問題と民主化運動 中国の花


★3月22日の記事に、いいね!をありがとうございます。

読者の方々に質問です(僕は頭が悪いので、教えて頂ければ幸いです)。

【Ⅰ】
マスクは、なぜ必要なのですか?

【Ⅱ】
「沖縄に対する日本」
「台湾・チベット・ウイグルに対する中国」
の違いを教えて下さい。

*毎回(リンドウの項目奇数回)のブログ記事の冒頭に、この質問を繰り返し続けることにします。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

キバナリンドウ(Gentiana scabrida 玉山竜胆) およびアリサンリンドウ(Gentiana arisanensis阿里山竜胆)に関しての追記コメント。

キバナリンドウ(花冠直径は15㎜近くあり、小型リンドウの中では最も大きい部類に入る)の顕著な特徴は、撮影個体に限ってですが(それでもここに示したものだけでも20花以上はあると思うので、ある程度の統計的見解は成せると思う)、雄蕊が花冠内壁に待避する花を、一つもチェックできないでいること。では、「ナナツバリンドウ(一応Gentiana arethusae)」のように下方に衰退していくのかと言えば、そうでもないようで、、、。写真個体をチェックした限りでは、雌蕊の発達後も、雄蕊が雌蕊に寄り添ったままの花が多いように思います。

小型リンドウのスタート時、「小竜胆組(=ハルリンドウ節Sect. Chondrophylla)の種が中心になると思うけれど、他のセクションの種も混じっているかも知れない」と記しました(その可能性も大いにあるので、調べるの大変だなぁ~、と憂慮していた)。

結局は、最初の一つ(ユキベルリンドウGentiana nanobella钟花龙胆)だけが別セクション(Sect.Dolichocarpa柱果组)の種で、あとは全て「小竜胆組」の種でした。

セクション内のシリーズ(列/系)分割を「中国植物志」に従って(日本産の主な種を中心に)整理すると、次のようになります。
ハルリンドウ丛生龙胆 Gentiana thunbergii=小龙胆系Ser. Humiles
フデリンドウ笔龙胆 Gentiana zollingeri= 帚枝系Ser. Fastigiatae
コケリンドウ鳞叶龙胆 Gentiana squarrosa=卵萼系Ser. Orbiculatae
ほか7系(series)

この処置が妥当なのかどうか、僕には今んところ全く分かりません。でも、とりあえず従っておくしかないです。

ヒナリンドウGentiana acuaticaはハルリンドウと、ミヤマリンドウGentiana nipponicaはコケリンドウと、それぞれ同じセクションに配置されています。

ハルリンドウは、「中国植物図像庫」に北部~東北部産の三個体(日本産と同じ種に含めるべきかどうかについては不明)が紹介されているだけで、西南部などからは(明確な姉妹種と言える地域集団を含め)見あたりません。

一方、日本では超希少種のヒナリンドウ(このリンドウを撮影するため、南アルプスの三伏峠や日光女峰山や八ヶ岳を探索した時のことをいつか書きましょう)ですが、しかし中国では、その近縁各種が、むしろ小型リンドウの主流(の一つ)を成しているようなのです。

フデリンドウは、日本産と同じ分類群(たぶん種単位でも同じ)に所属する地域集団が、北部~中部辺りまで見られます。しかしやはり西南部には分布していません(ただし幾つかの対応種は確認できる)。

コケリンドウの仲間は、(そのどれもが本当に同じグループに所属するのか否かはともかくとして)意外に多くあるようです。ミヤマリンドウも、コケリンドウと同一セクションに含められています。ミヤマリンドウは日本固有の高山植物で、中部山岳地方から北海道にかけての高山帯に比較的広く分布し、飯豊山に変種のイイデリンドウ(var.robusta)が知られています(麓にテントを張って稜線まで駆け上って突貫往復で撮影に行ったことがある)。

中国には、東北部の山岳地帯にミヤマリンドウによく似た「長白山竜胆Gentiana jamesii」という種が分布しています。「中国植物志」に因ると“日本にも分布”となっているので、ミヤマリンドウがその変種とされているようです。

興味深いことに、「長白山竜胆」は、日本の高山に広く分布するミヤマリンドウとは余り似てはいず、分布が極限されるイイデリンドウのタイプに近いようです。不思議ではありますが、このような現象は、大陸と日本の関係に於いては、結構普通に見られることなのです。

今回、小竜胆組の紹介を終えたところで、一段落を付けて、改めて小竜胆組の総括(各系代表種の写真再紹介)を行って置こうとも考えたのですが、もう少し勉強してからのほうが良いでしょう。ここで一息つかずに、次に進みます。次回は、残るリンドウ属の大型種、もう一つのセクション「狭蕊组Sect. Stenogyne」の2種です。






コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

中国の野生植物 Wild Plants of China リンドウ科Gentianoceae-48

2021-03-22 08:46:26 | コロナ 差別問題と民主化運動 中国の花




Gentiana sp. 小型リンドウの一種㉟ (台湾合歓山) 〔Sect. Chondrophylla小龙胆组〕

「中国植物志」によると、台湾の高山には、次の小竜胆組各種が分布することになっています。

Gentiana arisanensis 阿里山竜胆 (小竜胆系) 
Gentiana scabrida 玉山竜胆 (箒枝系) 
Gentiana flavomaculata 黄花竜胆 (丝萼系 Ser. Rubicundae)
Gentiana taiwanica 台湾竜胆 [英語版のみの記述/写真なし]

今手元にある所持写真は、2006年9月の合歓山に於ける撮影個体と、同年5月撮影の一部、および2003年7月撮影のポジフィルムからのデュープ処理の2枚。いずれも「玉山竜胆/キバナリンドウ」と「阿里山竜胆/アリサンリンドウ」に所属します。この2種については、(玉山/阿里山などでの撮影個体を含め)ほかにも数多くの写真があるのですが、現時点では手元に無いことから、今回は割愛します。



台湾合歓山 標高3200m付近 2006.9.5(以下5枚同じ)

幾つかの文献や参考書では、「玉山竜胆」と「黄花竜胆」の情報が錯綜しているようですが、僕には正確なことが分かりません。一応「中国植物志」に沿って、そのうえで玉山竜胆Gentiana scabridaの和名を、従来日本で使用されている「キバナリンドウ」としておきます。











台湾合歓山 標高3200m付近 2006.9.3(以下10枚同じ)




















台湾合歓山 標高3200m付近 2003.7

Gentiana sp. 小型リンドウの一種㊱ (台湾合歓山) 〔Sect. Chondrophylla小龙胆组〕



台湾合歓山 標高3000m付近 2006.5.8(以下5枚同じ)
アリサンリンドウGentiana arisanensis 阿里山竜胆。










台湾合歓山 標高3200m付近 2006.9.3
次のカットと共に、上掲した5個体とは撮影季節が大きく異なることが気になります。


台湾合歓山 標高3000m付近 2003.7.22
色調が著しく異なります。ポジフィルムとデジタルの発色の違いが主な原因と思われ、デジタルでの色調調節もある程度可能なのですが、実際に個体ごとのかなりの範囲での色調の相違もあるようなので、念のためそのままで示しておきます。






コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする