Someday-Somewhere!

海、川、山。自然の中で遊ばせてもらいながら、
その中で感じたことを素直に、写真と文章を通して表現していきます。

磯の上と海の底

2015-11-01 12:37:28 | アコウなど根魚
海の底で、魚が必死の抵抗を見せる。


魚の一挙一動や、その胸の内や息遣いまでもが
1本の細いラインを介して、
磯の上まで、ロッドを握る手のひらまで、
脳の中枢まで伝わってくる。


反対に、こちらの鼓動や、期待も不安もすべて、
海底の魚まで伝わってるのではないかと思う。



ロッドを立てて、強引に魚を底から剥がしにかかるのだが、
一向に浮かんでくる様子はなく、
まるで潜水艦のように重く、底を這うように近づいてくる。



ブレイクの根をかわすために、さらに強引にリフトアップ。



と、魚の動きが消えた。



まるで岩に化けたかのよう。




あっ!




と思った瞬間、



それまで海面に向かっていた穂先が、
青い秋空に突き刺さっていた。




すべてを飲み込んだ瞬間、
身体の奥から声にならない声が出た。
まるで、漫画に出てくる
“あ”とか“う”に濁点の付いたような声。




青く爽やかにどこまでも広がる
海と空が哀しさを増幅させる。





ノットを組み直す手、ロッドを握り直す手、
十本の指、1本1本に、
あの感触がいつまでも残ったままだった。















これはまだ、冒頭の場面が訪れる前。







あの後は、さらなる期待の高まりと裏腹に、
魚はサイズダウン。







朝10時頃から予報通り、
西風が強くなり出す。










もう一度、あの続きを…


という願いも虚しく、
11時には撤退を余儀なくされた。



まぁ、仕方がない。






根に潜られることは想定の範囲だった。
その対処法も頭に入っていた。
どうして、あの時、引っ張ってしまったのか。

ただ、あまりにもあっけないブレイクの仕方。
リーダーに擦れた跡がなく、
途中からきれいな切れ方をしていることから、
傷が入っていたのではとも考えられる。










そう言えば、一度、リグのピックアップ寸前に、
足元のサラシの中に赤茶色の魚体が身を翻して、
消えていった。


また来いよと言ってくれてたのか。








そして、また1週間後、
同じ磯に立とうと家を出る。。。









この前は、催促のポチをありがとうございました(笑)
今回もお願いしちゃいます♪(´▽`*)
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