Someday-Somewhere!

海、川、山。自然の中で遊ばせてもらいながら、
その中で感じたことを素直に、写真と文章を通して表現していきます。

今、語る

2011-10-06 00:04:41 | その他雑記
前回の記事で書いたように、16日の日曜日は
太田川の河川清掃があります。
真面目な活動の中にワイワイとした楽しさがあり、
新しい釣り友ができるかもしれませんよ。
みなさま、ぜひ、ご参加くださいませ。


さて、その太田川下流域、
これまでに様々な思い出があります。

サツキマスをキャッチしたときの心の高揚は
いつでもリアルに思い起こすことができますし、
打ちひしがれて肩を落として車まで戻った日々なども、
すべてキラキラと光る大切な思い出になっています。



そんな中でも、唯一、二度と思い出したくない日、
思い出したくないシーンがあります。
いや、ありました。


今から約1年半前のことです。
その日は、破魔矢さんといつものようにサツキマスを
狙ってあちこちウロウロしていました。
数日前まで大雨が降った後、水位が落ち着いてきて
まさにチャンスというタイミングだったでしょうか。
まだ流れが太すぎて、中州に渡渉するのを断念した記憶があります。



ラストチャンスのポイントでもまったくサツキの反応はなく、
ちょっと上流へと一人で瀬を歩いて遡っていると、
小さな流れが合流して本流にもわずかに変化を与えている箇所を発見。

アップで数投した後、今度はダウンで攻めてみようと、
数歩足を出したところで、何か大きいものが低木に引っ掛かっている
のが目に入ってきたのです。


ん?


えっ!?


それは、うつ伏せになった男の人だったのです。



ワタシは別に大声を上げるわけでもなく、
ただただ、頭の中に?マークが浮かんだだけでした。


真っ白い手と足が伸びています。



な~んだぁ、マネキンかよ!
びっくりしたぁ~!!

安堵したワタシが次に思ったこと。
それはブログのネタとしては非常に面白いのではないかということ。



デジカメを取り出し、ピントを合わせて・・・



というところで、
再び・・・ん?・・・えっ!?


足の傷、いやにリアルじゃない?


人間って、水にずっと浸かってると、白っぽくなるよな・・・



うわわわ・・・



下流で呑気に竿を振っている破魔矢さんに向かって
ありったけの大声で・・・
「破魔矢さん、ちょっと来てください!」

「何ぃ~?」

「良いから来てくださいよ!!」

「だから、何?」

なかなか来てくれません。

「だから、とにかく来てって言ってんじゃん!!!」


もう、釣りどころではありません。



数分後には、川岸の道は通行止めでパトカーの列。
空にはヘリコプターまで。
ワタシたちは第一発見者ということで、
消防署や警察署の方々に何度も何度も同じことを聞かれ、
別々のパトカーの中で事情聴取。
チャリンコで通り過ぎる人の視線がこっちに来るのがわかります。


いささかぐったりした状態で解放されたかと思うと、
あるTV局の記者がマイクを向けてきます。
カメラの前で本当にくだらない質問の数々・・・

「どういうお気持ちでしたか?」

(想像できんのんかい!!)

「そこでどうされたのですか?」

(放っておくわけにはいかんじゃろ!!)

あまりにもバカバカしくて、
こんなインタビューに答えてるのが知られたくないので、
顔を映さないだけでなく、声も変えてくれるようにお願いしました。
まぁ、実際に使われたのかどうかも知りませんし、
別に興味もありませんでしたけど。



このような知る人ぞ知る(?)事件がありまして、
当分の間はその川岸の道を通るのを避けていましたね。
寝る時も灯りをつけたままにしていました。
だって、ふとしたときにその光景が浮かんでくるんですもの。
強いて言えば、うつぶせ状態だったため、男の人の顔が見えなかった
ことが救いだったでしょうか。


ちなみに、破魔矢さんは以前にも同行者が水死体を
発見してしまったことがあったらしく、
いわく、そのときの人とワタシの反応がまったく同じだったと。
人間、都合の悪いこと、認めたくないこと(死体を見たこと)は口に
出せないものなんですね。
だから、「とにかく来て!!」というセリフ一点張り
になるのでしょう。



この日は仲良くさせていただいてる方々が何人も出撃されてたようで、
ワタシが第一発見者になってしまったという話はあっという間に広がっており、
会う人会う人、「たいへんだったね」と声を掛けていただき、
また、心配してメールをいただいたりして、本当に助かりました。
ありがとうございました。

ワタシの心のトラウマは消えつつありますので
もう大丈夫です。
今年、1匹目のサツキマスをキャッチしたのは
まさにあの場所の少し下流側ですしね。




あれから、1年半が経ち、
今では“発見してあげることができて良かった”と思えるようになり、
貴重な体験として思うところをきちんと書いておこうと考えた次第です。

あの男の人はアングラーではなかったみたいですし、
川に流された原因も知りませんが、
ちょっとしたミス、もしくは不可抗力でさえも、自分自身が同じような
状況になることもありうるのだということも強く感じました。
みなさまもご家族を悲しませることのないように、
今まで以上に気を付けていただきたいと思います。



そういえば、その当時、この事件に関して、
間接的に思いを表現している記事がありました。
時間がありましたら、ちょっと覗いてみてください。

夢追い日記
たまたま




亡くなられた方のご冥福をお祈りいたします。





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