ひとこと・ふたこと・時どき多言(たこと)

〈ゴマメのばーば〉の、日々訪れる想い・あれこれ

昔ばなしをしてしまったのは、

2016-02-24 06:22:25 | 日記
21日、東京や仙台、大阪など全国約10カ所で、安全保障関連法に反対する高校生グループ「ティーンズソウル」のメンバーらが、安保法の廃止と安倍首相の退陣を求めて一斉デモを行ったそうです。
今年、夏の参院選から「18歳選挙権」が実現。
政治に関心を持って、しっかりと自分たちの声を政治に反映させて欲しいと願っています。

アメリカでは今、2期目のオバマ大統領の後継を選ぶ選挙が、11月8日の投開票に向けて、
民主、共和両党が激しく闘っています。
リンカーンは言いました。
『投票は銃弾よりも強い』と。

「高校生がデモなんかするな」とネットでたたかれたこともあったと、参加者の高校生が言っていました。
でも、明日の日本を生きるのは若者たちです。
“ガンバレ!”
と、「ばーば」からエールを送ります。

振り返りますと、18歳の時の私は、定時制の夜間高校へ通っていました。
夕方5時、職場の仕事を終えて真っ直ぐに学校へ。
下校後は、5キロ程の夜道を歩いて帰りました。
帰宅は早くとも夜の10時半。
淋しい道ではありませんでしたが、道路沿いの街灯が まばらに点いているだけで、
野犬に合うのが一番嫌だったことを覚えています。
その頃です、星座に詳しくなったのは。

そうした毎日を辛いと思ったことはありません。
色々な職場から、年齢も異なる人たちと共に学ぶということは、学業習得以外にも、
人生について、人間について、社会について、たくさん学ぶことが出来たからです。

連れ合いが、クルマの免許更新に行って来ました。
多分、更新は最後となる筈です。
クルマが使えなくなることは、暮らしの上では、様々な不便が生じます。
交通網が整備されていない地方の都市では、買い物、病院への通院などなど。
しかし、80歳で免許返上と決めました。

私たちも、歳を重ねました。
一緒に歳を重ねた連れ合いは、定時制の夜間高校へ通っていた頃のケンカ友だちです。
「ケンカ」の数は、一向に減ることがありません。

最近は、耳が遠くなってきたせいか、ケンカの内容も、ちぐはぐになって来て。
笑い話にもなりません。
こんな昔ばなしをしてしまったのは、このところ歳相応の身体の衰えを感じているからかもしれません。

60年以上も前の昔ばなしです。
失礼いたしました。
                                   〈ゴマメのばーば〉
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『自分のためでもある』と。

2016-02-23 06:14:59 | 日記
北九州市で、ホームレスの支援に取り組むNPO法人「抱樸(ほうぼく)」理事長で、
牧師の奥田知志(ともし)さんに関する記事を読みました。(毎日新聞・2月21日朝刊)
同新聞の生活報道部・西田真季子氏の取材によるものです。

奥田さんは、毎週金曜の夜、NPOのスタッフやボランティアと炊き出しをした後、街中を巡り、人のいなくなった商店街や川べりのホームレスに、弁当を配りながら支援の足がかりを作っているそうです。
この約25年間に、奥田さんがアパートに入居させるなど自立させたホームレスは2千人を超すとのこと。

奥田さんは、ホームレスの方に、
  《「食べないかんやろ? 生活保護を申請するしかないと思う。うちが手伝うから」。
    奥田さんは、男性が やらなければいけないことと、ふりがなを付けた自分の名前と
携帯番号を ノートに記すと、ちぎって手渡した。
   「もう生きんで(生きなくて)いいと思って……」とつぶやいた男性に、
   「生きないかん。それは私と出会った意味。『3日後に死なはったで』と聞いたら、
気分悪いで」とほほ笑み、握手した》

  《ホームレスが一人で亡くなっても、せめてホームのない状態にしたくない。
   そんな思いを凝縮した場所が教会内にある。
   14年に教会を建て替えた時、礼拝堂の隣に記念室を設けた。
   天窓からの わずかな光とオレンジ色のほのかな明かり。
   腰ほどの高さの棚に遺影が並ぶ。
   床下に大きなつぼがあり、黒い布でくるんだ約30体分の骨つぼが安置されている》

この二つの記述に胸が熱くなりました。

奥田さんは、滋賀県のサラリーマン家庭で、暖かい家族に恵まれて育ったとのことです。
関西学院大学神学部在学中に、釜ケ崎での支援活動にかかわることとなり、
釜ケ崎で寝起きする人々の過酷な現実を目の当たりにして人生が変わったそうです。
土木作業着売り場の電灯、荷物預け所、拾った物を路上で売る人、あいりん総合センターに
布団を敷いて寝る人たち。
釜ケ崎には、日本の矛盾が凝縮していると思ったとか。

その日から足かけ6年、釜ケ崎での支援活動にかかわることになり、医者にかかれずに、
帰る家もなく、死んで雨ざらしになった人の姿を目のあたりにして、
「どこまで不条理なんや。神様は、どこにおんねん」と。
こうした思いこそが、奥田さんを牧師への道へ進ませたようです。

そして、この取材記事の最後の言葉、
  《「人と出会うことで、自分が何をせないかんかって考えさせられ、自分が何のために生きて    いるかが見える。
    人のために支援をやっていると思われるかもしれないけど、自分のためでもある。
    何のために生きているか、はっきり教えてもらう場面がある。
    神様、何考えてるのかは分からんけどもね」。
    そう言って、奥田さんはほほ笑んだ》

奥田知志さんの ご長男は、
学生団体「SEALDs(シールズ)」の創設メンバー、愛基(あき)さんとのこと。
“なるほど”と納得です。

教会暦では、2月10日から受難節(レント)に入りました。
復活祭(イースター)は3月27日。
レントの時期に、とても嬉しい「記事」に出会えて感謝です。
                                   〈ゴマメのばーば〉
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“うれしいニュース”、そして、自省も。

2016-02-22 06:31:35 | 日記
☆『民主、共産、維新、社民、生活の野党5党は、安全保障関連法を廃止する「平和安全法制整備   法廃止法案」と「国際平和支援法廃止法案」を衆院に共同提出した』
 『これに先立ち、5党は国会内で党首会談を開き、参院選や衆院補選など国政選挙での選挙協力を   進めることで合意した』

☆『共産党は、19日、夏の参院選で、32ある1人区で独自候補を原則取り下げる方針を
  固めた。
  同党は現在、32選挙区中29選挙区で候補を擁立しているが、「一本化」に協力。
  野党票の分散を回避する考え』

☆『社民党は20日、定期党大会を東京都内で開催。
  民主、共産、維新、生活の野党4党の党首や幹事長が参加。
  夏の参院選に向けた共闘をアピールした。
  共産党の志位和夫委員長は初出席』

いずれも、嬉しいニュースでした。
政党である限り、各党共に「党是」はあるはずですし、違いもあって当然です。
でも、
  ○憲法をないがしろにする安倍政治の暴走を止め、
  ○立憲主義の危機を守るため、
  ○安全保障関連法廃止の大義のため
何とか、野党が協力して安部自民党政権を「降板」させて欲しいものです。
もちろん、私たちも、一人びとり、出来ることから主権在民を訴えて行きたいと思います。
自省を込めて、
『Step By Step』

19日の衆院予算委員会のテレビ中継を見ていて、うんざりしてしまいました。
野党議員の質問に対する安部首相の、はぐらかし回答はいつもの通りとしても、
このところの大臣様方の、次々と飛び出す失言・迷言も、「品性」に欠ける言動が
多過ぎるのです。
そして、委員会での態度、言葉使い。
これは、与党の驕りから来るものなのでしょうか。

驕らせてばかりはいられません。
                                   〈ゴマメのばーば〉
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《日は昇り、日は沈み…………》

2016-02-21 06:25:50 | 日記
数日前、原発事故のあった福島県の浜通り地方へ行って来ました。
クルマでなら通過出来る国道6号線も走り、原発事故で現在対応拠点となっているサッカ―施設「Jヴィレッジ」の周辺も見てきました。
復興作業用でしょうか、大型トラックが沢山走り、すれちがいました。
海岸線には防潮堤の工事が…………。

天神岬から見えた放射性廃棄物の置かれた広い広い空間、元は、田畑だったのでしょうか。
閉ざされた家々の窓、雨漏り防止のためでしょうか、ビニールシートが被せられた屋根、屋根、屋根。
屋敷の入口に張られた立ち入り禁止のチェーン。
異様な光景です。

『東北の復興なくして日本の復興はない』
と言われています。
復興して行く姿、かたちを見ることは、本当は喜ばしさを感じるものなのでしょうが、
どこか、すっきりしないモノを感じながら、クルマを走らせ、降りてまた眺めたのです。

今年の4月、初めて「居住制限区域」が解除される地域があります。
放射線量を危惧する住民の声も上がっている様です。
帰還に対して、住民が画一的な選択をするのは困難なことでしょう。
事故発生から、5年の経過です。
2、3日、住民が避難していたわけではないのですから。

『復興』は、していかなければいけません。
『風評』、これも、間違った情報であるならば払拭しなければいけないのです。
『復興』にも『風評』被害の払拭にも異議を申し立てるつもりはありません。

でも、でも、と、私は危惧します。
『復興』という現実はもちろん大切ではありますが、日本の、これからの原発政策のあり方に目を向けることが少なくなってしまっているのではないかと。
大地震・津波が引き起こしたとはいえ、原発事故は天災ではありません。
消せない火を使っている人間の、存在のあり方が問われているのです。

高台のホテルから夜明けを眺めました。
海は凪いでいました。
眼下の岩に波の砕ける音が、“ざざーっ ざざーっ”と。

5年前に多くの「いのち」を飲みこんだ海は、何ごともなく穏やかに、太陽を昇らせました。
まっ赤な太陽でした。

   《日は昇り、日は沈み
    あえぎ戻り、また昇る
    …………………………
    …………………………
    昔のことに心を止めるものはない。
    これから先にあることも
    その後(のち)の世にはだれも心に留めはしまい。》
                    (旧約聖書コヘレトの言葉1章から)
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忍び寄る気配を。

2016-02-20 05:56:58 | 日記
数日前、NHK総合テレビ「スタジオパーク」に、加古隆さんがゲスト出演していました。
作曲家でピアニスト、NHK『映像の世紀』のテーマ音楽「パリは燃えているか」を作曲されたミュージシャンです。

NHK『映像の世紀』に強いインパクトを覚え、加古隆さんの演奏会に何度か足を運んだのは、
およそ20年ほど前になるでしょうか。
20年と言う歳月こそ経てはいますが、あの帽子を被ったあのスタイル…………。

高市早苗総務相が、
《政治的な公平性を欠くと判断した放送局に電波停止を命じる可能性》
に触れた発言をしました。

昨年の春頃だったでしょうか。
「報道ステーション」のコメンテーターだった元経済産業官僚の古賀茂明氏が、
安倍政権からのバッシングを訴え降板しました。

そして、この春、
NHK「クローズアップ現代」の国谷裕子キャスター
テレビ朝日「報道ステーション」の古舘伊知郎メインキャスター
TBS「NEWS23」の岸井成格アンカー
などが、降板と聞いています。

市民団体である「放送を語る会」と日本ジャーナリスト会議は、12日、高市氏の発言に
『憲法が保障する言論・表現の自由に対する許し難い攻撃だ』
と抗議し、辞任を求める声明を発表しました。

私は、昨年末に『新映像の世紀』をNHKで放映しました際に感じたことを、
再び思い起こしたのです。
《なぜ世界は、独裁者に政治を託してしまったのか》と。
ナチスを支えたのは、多くの市民でもあったのです。
あの番組は、私たちに、現在に生きる者として省みなければならない様々な問題提起を
してくれました。

『新映像の世紀』の最後に流されたヒトラーが、死の直前に残したという言葉を再掲いたします。

   《ナチズムは壊滅した。
    もう終わりだ。
    その思想は私と共に消滅する。
    だが、100年後には、新たな思想が生まれるだろう。
     宗教のように新たなナチズムが誕生するだろう》
と。

春の日射しは明るくなりましたが、くらーいモノの忍び寄る気配を感じる今日、この頃です。

   ※『映像の世紀』から、「パリは燃えているか」です。
     音質は、あまり良くありません。

       

          





    
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