「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

羞恥心のサイクル

2012年04月07日 20時21分54秒 | 「愛した人がBPDだった場合のアドバイス
 
 境界設定が難しいのは、

 ノン・ボーダーラインの人もボーダーの人と同じく 羞恥心を持っているからです。

 羞恥心というのは、

 自分に良くないところがある, 核となる部分に 欠けたものがあるという感情です。

 ボーダーの人への 不満の奥には、

 彼らにそのようにされても仕方がない という懸念があります。

 見捨てられ、 一人残されてしまうこと、 それは誰もいないより 恐ろしいのです。

 羞恥心は、 人を勤勉で有能にするといいます。

 有能であることによって、 一時的でも 羞恥心から解放されるからです。

 例えば、 ボーダーの人の世話をすることが、

 ノン・ボーダーラインの人には  “素晴らしい” ことになるのかもしれません。

 あるいは、 自分の時間や願望を 犠牲にすることで安堵するのかもしれません。

 このような 羞恥心の束の間の解放に、 皆さんは虜になります。

 そして、 他の人, 特に皆さんの家族によって、 それが強化されるのです。

 羞恥心の発端は 子供時代に遡ります。

 羞恥心を克服するためには、 自分のネガティブな感情に 向き合うことが必要です。

 そして それを表現し、 それに挑戦し、

 今までと違った角度から 自分を捉えるようにします。

 そうすることで、 新たな自分のルールを 作れるようになります。

 神にすがったり、 自分を罰する態度へ 逃げ込むことなく、

 羞恥心という悪魔に 対峙できるようになるのです。

 羞恥心はもはや、 自分のちょっとした 秘密に過ぎなくなるでしょう。

〔 「愛した人が BPDだった場合のアドバイス」
   星和書店 (ランディ・クリーガー) より 〕