「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

ピンチをチャンスに変える 言葉を使う

2010年03月19日 21時47分02秒 | 「境界性パーソナリティ障害」より
 
 弁証法的行動療法の柱のひとつに、  「認証」 というものがあります
 
 これは ピンチをチャンスに変える 関わり方で、 東洋的な発想です。
 
 どんな悪いことにも、 必ず 良い面や学ぶ点が あるという受け止め方です。
 
 境界性パーソナリティ障害の人は 二分法的な認知で、
 
 些細な悪い点も すべてを台無しにされたように 感じてしまいます。
 
 回復していくには、 その逆の 発想が必要です。
 
 それを 頭で理解するだけでなく、 心から実感して 身に付けていくことです。
 
 「それには何か 意味があるはずだよ」
 
 「それが分かっただけでも、 すごいじゃないか」
 
 周囲の者は、 本人も気付いていない プラスの意味を、
 
 見つけ出す名人に ならなければなりません。
 
 ところが現実には、 ダメな点を発見する 名人になってしまっています。
 
〔 「境界性パーソナリティ障害」 岡田尊司 (幻冬舎) より 〕
 
 
 以前 テレビでやっていましたが、 エジソンの母親は、
 
 幼いエジソンが 何かをやろうとして、 思う通りにいかず 泣いた時、
 
 「失敗したけれど、 そこから ~~ということが 分かってよかったね」
 
 と言って慰めたそうです。
 
 そしてエジソンは、
 
 「失敗してもいいんだ」
 
 ということを 学んだといいます。
 
 偉大な業績は 99の失敗と ひとつの成功からなる、
 
 というようなことも言われます。
 
 ボーダーの人は 失敗を恐れて、 何かを行なうことから 逃げてしまいがちですが、
 
 こんな言葉かけを 重ねていけば、 トライする姿勢が できてくるかもしれませんね。