「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

肖像権 (3) -- パブリシティー権

2010年03月28日 19時44分08秒 | Weblog
 
(前の記事からの続き)

 肖像権の 「人格権」 に対して、 「財産権」についてです。

 例えば、 タレントのコンサートに行って 生写真を撮ったとします。

 この場合、 タレントは 皆に見られることを 前提としているので、

 当然 プライバシー権はありません。

 また、 写真の著作権は 撮影した人にあります。

 この写真を 個人で楽しむ分には 構いません。

 では 販売するとしたらどうでしょう。

 販売で 利益が得られますが、 それはタレントの 商品価値によるものです。

 これを 「顧客吸引力」 と言います。

 タレントの才能や努力、 事務所の投資や営業によって 築き上げられてきたものです。

 この利益は 本来タレントが得られるべきもので、

 タレントや事務所は 財産権を侵害されていることになります。

 顧客吸引力を持つ 有名人の肖像や名前を、 権利として保護する必要があります。

 これを 「パブリシティー権」 と言います。

 ネットには タレントやアイドルの画像が 横行していますが、

 これらは パブリシティー権の侵害になっているはずです。