境界性パーソナリティ障害の人は どんなに優れた点を 持っていても、
自分が劣っていると 思い込んでいます。
本人の嘆きを 受け止めたうえで、
「でも、 あなたの~~なところを、 ○○さんがすごく褒めていたよ」
などのメッセージを伝えます。
それを 何度も繰り返すことで、 傷口は少しずつ 塞がっていきます。
「君の欠点だったところが、 魅力に変わり始めている 気がするな」
といった言い方も、 賞賛以上に 変化や成長を意識させ、
自信回復のきっかけになります。
〔 「境界性パーソナリティ障害」 岡田尊司 (幻冬舎) より 〕
心子は 様々な優れた能力を 持っていました。
普段はそれを 自慢するというのではなく、 話題にすることは よくありました。
カウンセラーとしての能力、 記憶力、 様々な方面の知識、
コミュニケーション能力、 頑張る力、 子供の扱い、 等々……。
一方、 僕を責めるとき、
自分の正義、 誠実さ、 純粋さなどを 武器にすることもありました。
心子はそれらに 自信を持っていましたが、 一旦落ち込むと 全て無になってしまい、
どんな言葉も 力づけにならなくなってしまうのですね。