「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

理解される表現 1 (パワーツール〈3〉) --ランディ・クリーガー氏講演会 (9)

2008年10月11日 20時46分52秒 | ボーダーに関して
 
(前の記事からの続き)

◇BPDに理解されるように 表現する

・普通は当たり前だと 思っていることでも、

 互いの関係によって 複雑になってしまう

 そこで コミュニケーションが必要

 でもBPDの人は そのスキルを持っていない

 相手がどう思っているかを 考える余裕がない

 だから こちらが言うことを理解できない

 ノンバーバル (非言語) のサインを 出しても気付かない

 BPDの人は 自分のことで精一杯

 見捨てられ不安や 分裂思考にとらわれている

 BPDの人は 相手が 自分と違う意見を持つと、 けなされたと思ってしまう

 それだけで距離が空いて、 恐怖を感じてしまう

 BPDの人は 考えてから動くことが難しい

 だから 瞬間的に言ってしまったことで 後悔する

 BPDの人は 突発的に間違ったことも言うが、 こちらはそれは許されない

 いつ爆発するか 分からないので、 今この一瞬の 関わりにかかっている

 自分に向けられた言葉でも 流すことが必要なときもある

 しかし 暴力的になったら 警察などに助けを求める


・BPDの人の怒りを 1~10点として、 5点以上になったら その場を離れる

 5点を超えると BPDの人は 自分を抑えられないので、 安全を守る

 その時の見捨てられ感を 避けるため、優しく、落ち着いた声で言う

 「あなたのことは大切だけど、 今は感情的になっているので あとで話そう」

 「もっと じっくり話せるときにしよう」

 「私がいま 興奮しているから、 落ち着いてから話そう」

 「10分ください」 「また2時間後に」 など

 BPDの人は 引き止めて非難する. 「感情 = 事実」 になっている

(続く)