「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

ボーダーの人の 自殺行動と自傷行為(5)

2007年06月15日 11時29分24秒 | 自死について
 
( http://blogs.yahoo.co.jp/geg07531/48268070.html からの続き)

 「自傷行為と つらい感情に 悩む人のために」 (誠信書房) という本から、

 自傷行為を治めるための エクササイズを書いてみます。
 

・自分の自傷行為を 理解するため、

 自傷行為をする前の感情と、した後の感情について 考える。

  ex.寂しさ, 悲しさ, 羞恥心, など。

   落ち着いた, 自分を罰して気分がよくなる, など。

 なぜ 自分を傷つけたのか、 なぜ 自分を傷つけたくないのか、

 なぜ 自分を傷つける いわれはないのか、を書き出す。

・自傷行為の理由を考える。

  ex.緊張を和らげる, 罪悪感のため自分を罰する,

   苦しみを 現実に見える形にする,

   不快感や怒りを 人に分かってほしい,

   実際の自殺を食い止める, など。

・ 「心の中の傷ついた子供」 を労るため、子供の気持ちを 尋ねてみる。

  ex.寂しい, 怖い, 疲れた, 疎外されている, など。

 言葉によって 自分を慰める。

  ex.いずれ良くなる, 今は違う, 何とかやっていける,

   この気分は変わるだろう, いつも悪いわけではない, など。

・自傷行為の代わりに 不快感を発散する方法を考え、リストを作っておく。

  ex.誰かに電話して話す, 氷の塊をかじる, 手で卵を押しつぶす,

   赤ペンで傷跡を描く, マットレスをホースで思い切り叩く,

   枕に顔をうずめるか、ヘッドホンで 大きく音楽をかける,

   海に向かって 声を上げたり、石を投げたりする,

   安物の皿を 壁に投げつけて割る,

   自分の感情を 最もよく表す言葉を 何度も書く,

   自分以外の何か (タオルなど) を切る, 何かを思い切り噛む,

   傷つけたい所を マッサージする, など。

 苦しみがなくなるまでは 「自傷行為をしたつもり」 になる。
 

 これらを 習慣づけることによって、自分で自分を 労ることを学び、

 スキルが 身に付いていきます。

 そうして 自傷の衝動を 実行しなかったたびに、

 自分への配慮と 自分をコントロールする力が 育っていくのです。
 
(続く)
http://blogs.yahoo.co.jp/geg07531/48310396.html


[参考文献 : 「自傷行為と つらい感情に 悩む人のために」 (誠信書房)