4月29日「みどりの日」には思い出すことがあります。
僕のお袋は脳出血で倒れて、片麻痺の要全介助となり、3年間の入院生活の末、肺炎を併発して帰らぬ人となりました。
その間、親父は足しげく病院に通い、お袋の面倒を見ていました。
入院の経済的なことや事務的なことその他、親父が主導で世話をしていました。
(僕もできる限り病院や実家に足を運んで、お袋が元気だったときよりずっと共に時を過ごしたり、また親父の食事の支度などもしていました。)
お袋が亡くなってからしばらくして、親戚の人たちが親父を慰労する会を開いてくれました。
それが奇しくも4月29日の「みどりの日」でした。
親父に支えられて逝ったお袋の名前は、稲本みどり……。
お袋が永眠して3年後、親父もがんでお袋の後を追うようにしてこの世を去りました。
それは、心子が旅立ったのと同じ年のことでした。