「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

みどりの日

2006年04月29日 18時31分06秒 | Weblog
 
 4月29日「みどりの日」には思い出すことがあります。

 僕のお袋は脳出血で倒れて、片麻痺の要全介助となり、3年間の入院生活の末、肺炎を併発して帰らぬ人となりました。

 その間、親父は足しげく病院に通い、お袋の面倒を見ていました。

 入院の経済的なことや事務的なことその他、親父が主導で世話をしていました。

(僕もできる限り病院や実家に足を運んで、お袋が元気だったときよりずっと共に時を過ごしたり、また親父の食事の支度などもしていました。)

 お袋が亡くなってからしばらくして、親戚の人たちが親父を慰労する会を開いてくれました。

 それが奇しくも4月29日の「みどりの日」でした。

 親父に支えられて逝ったお袋の名前は、稲本みどり……。
 

 お袋が永眠して3年後、親父もがんでお袋の後を追うようにしてこの世を去りました。

 それは、心子が旅立ったのと同じ年のことでした。